国公立レベルの人と対戦するときの小手先の戦術(フルーレ)

同じ国公立レベルの人と対戦するときの個人的な小手先の戦術についていくつかまとめました

・積極的にコントラアタックを狙いに行く

コントラアタックに対して、特にトラディショナルなフェンシングをする人から教わった人は必要悪のように感じることもあるだろうが、現代フェンシングにおいてコントラアタックは重要なディフェンス技の一つである。
相手が間合いをミスした時、それを見逃さずコントラすることも大事だが、自分から積極的に仕掛けていくコントラ(プレパラーションアタックも含む)もあるともっと守備の幅が広がるように思う。積極的にコントラを狙う方法としては、例えば、コントラのフェイントを見せた直後にもう一回思い切ってコントラをするなどなど。(フェイントを見せて、「あ、これはフェイントだな」と相手が一瞬安心した瞬間を狙うイメージ)
コントラの成功にはタイミングと間合いが他のシチュエーションに比べ、一段とシビアに関わってくるが、国公立レベルだと相手もそれほどポイントが良いわけではないので、多少タイミングがずれたとしても相手がパッセしてくれる可能性はある。
たとえ、それでアタックを決められたとしても次への布石となる。

・アタックに困ったときはgarozzo(すり鉢、passive attack)スタイルで

相手の守備が固くてなかなかアタックが入らない、一本アタック決めたいのに…
と困った時は(カルト側に)剣を引いて、こちらからは仕掛けずに相手が焦ってコントラしてきたところを合わせる or 距離が近いと感じたらズドンとストレートの思い切ったアタックを狙う。日本では「すり鉢」、英語では"passive attack"と言われている攻撃方法である。
このようなアタックをする代表的な選手としてイタリアのGarozzoがいるので、彼がどのようなアタックをしているか是非youtubeで見て欲しい。


おそらく、これは個人的な感想ではあるが、国公立レベルの人が最も対処を苦手とする攻撃方法なのではないかと思う。(私も苦手)
実際、一昨年の全国公で、ある大学のおそらく未経験1年生だったと思うが、このすり鉢スタイルを採用して、経験者相手にもアタックを何本もとっていた。
このアタックをする際の個人的ポイントとして、3つ挙げる
①ディスタンスを間違えすぎないようにゆっくりと前進
②スキができるのであまり相手の剣にかまわない
③コントラに合わせる時は、右vs右の場合は、脇腹を狙う。脇腹が一番カバーしづらく、安定して突きやすい。選択肢としてふりこみもあるとダッキングされた際など、突きやすい。

・ローラインへのアタック、それからの派生

とりあえず、ローラインへストレートのアタックをうってみる。すると相手の剣の反応として多分二つのどちらかが返ってくると思う。

①上から被せるようなパラード
②コントルシスですくい上げるようなパラード

一回、ローラインへのアタックをうって、相手の癖がどちらかみたら、次はローラインへフェイントを見せて、それに合わせて剣を抜けばよい。①の場合はローラインからハイラインに、②の場合はコントルシスと同じ方向にディガジェして剣をかわせる。
レッスンでは相手との距離が近いハイラインの守備を重点的にやるので、ローラインの守備が苦手な人が国公立レベルには多いように感じる。そのローラインへの慣れの少なさを利用した方法。


最後は半分おまけ

・Point in line(ポアント・アン・リニュ)を狙いにいってみる

これはディガジェでかわすことが得意な人向けの話だが、国公立レベルでは剣の振りが大きく、意外と相手の捉えにきた剣をかわしやすい。これがあるとないとでは守備の幅が全然違う、ように個人的には思う。

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