第3回「上×下」企画　感想

まとめというほど整ってはない思ったことの羅列
すげ～人たちのすげ～上の句と下の句を目の当たりにしたひよっこの鳴き声です。おじゃましていいのか…？と思いつつ、ええいままよと参加表明いたしました。

まずはそれぞれの上の句に対する感想と、好きだった下の句です。
読み取る力の不足はご勘弁ください。

夢の中　影をうつさず舞う君は(残星さん)

ステージ上で全方向からスポットライトを浴びて影がなくなるアイドルが浮かぶと同時に、この世にいなくて影がない様子も浮かびました。スパンコールに溢れた白い衣装着てそうな…
アイドル短歌の天国ってこういうの…！って感じ！

好きだった下の句

・陶酔を残す　それが消えない(増田貴久/抜け殻さん)
「陶酔を残す」がばちーん！って来ました。
しかもそれが消えない…この歌の主体にとってすごくインパクトの強い像だったんだろうと思えてほわ…となりました。

・愛してるって告げには来ない(末澤誠也/早海 鈴さん)
偶像(アイドル)とそれを見てる主体(ファン)の距離というか、透明なケースの外から見てる感覚というか…
語弊がありそうな言い方をしますが、聖域(ステージ)と下界(客席)の差をグッと描いた感じがして好きです。わかる。私も自担のことそうやって見てる。

・ピアスの記憶だけを残して(末澤誠也/ぺちかさん)
全身の中から、すごく小さい、もしかしたら髪に隠れて見えなくなるかもしれないくらいの煌めきを選んだところにうわ〜〜〜〜！となりました。
どんな振り付けしてたか覚えてなくても、ある一瞬が目に焼き付いて離れないことってあるよなぁ…という身に覚えのある感じ…

詠んだ下の句

幻想と現実のかさなり(堂本光一)
幻を見てるような煌めきと、でもそこに生きて立っている現実の君でできてるあの一瞬を。
(募集期間がEndless SHOCK公演中で、天国だなんて、そりゃもう光一くん詠むしかないだろ…！みたいな気持ちになったのを覚えています。
舞台見たことある人には一粒で二度美味しい感じになればいいなと。
※死んだはずのコウイチが一晩だけ蘇って一緒にステージに立ってパフォーマンスするんです。触れるのに温度はない、でもオーナーに言わせれば「みんなの想う気持ちが、コウイチをステージに呼んだのよ」という夢幻が現実でもあったストーリー)

仮初の愛に酔いたい　この場所が(抜け殻さん)

"仮初の愛"に"酔いたい"とかもう〜〜〜〜〜ッって上の句だけでくすぐったいような儚いようなもどかしい気持ちになりました。めっちゃ好き…
仮初、改めてちゃんと調べました。「その場限りの」って出てきてもう一回新鮮にもう～～～～ッてなりました。
アイドルからファンの目線でも詠めそうだし、ファンからアイドルの目線でも詠めそうだし…

好きだった下の句

・俺にとっての終の住処で(田中樹/残星さん)
"仮初の愛"だった場所が"終の住処"になるってアイドルの究極じゃんか…と降参しました。ひぃ。

詠んだ下の句

フリーの薬指の言い訳(越岡裕貴)
迷った結果、ファンからアイドルの目線で詠みました。各々の自担で読んでいただければ。その場限りでも、本当に愛していてくれるかわからなくても、あなたの愛があまりにも甘美なので私の薬指が埋まる予定はございません。責任取ってよ。

ほっとする瞬間全部僕のもの(古迫ねねさん)

安心感からのアプローチ…！ねねさんぽい！となりました。あったかくて優しい上の句…私が思いつかないやつ…
めちゃくちゃ迷いました。「ほっとする瞬間」を独り占めさせるかさせないか…

好きだった下の句

・大爆笑は僕らのものね(重岡大毅/独活部さん)
好き！人名を併記したアイドル短歌の魅力が最大限でてる感じが！
「ほっとする瞬間」を独占させるかさせないか迷って私は独占させない方にしたのですが、ほっとする瞬間は独占しつつもそのアイドルグループの"らしさ"は仲間で分け合ってる感じ激エモ(言い方)でした。

詠んだ下の句

なんて寂しい、みんなで分けよ。(高田翔)
独り占めとかできなさそう…と思って…
遠慮しいな彼が好きです。もうちょっと欲張ってもいいんだよ。
ちなみにさせる方の候補は「ライトの外でいだく愛猫(ぬくもり)《寺西拓人》」でした。

現世の思い出って持ち込めますか(線香さん)

天国に足を踏み入れる前か！とこれまた新鮮な気持ちになりました。持っていけるもんだと思ってたけど、確かに持ち込めるのかな…
天国に門があるのか知らないけど(なんせ行ったことないから)、手荷物検査とかあるんだろうか…

好きだった下の句

・綴った言葉 ひとつ残らず(加藤シゲアキ/古迫ねねさん)
これも人名併記の魅力！って感じで好きです。
アイデンティティを思い出としてるのがじんわりきました。

詠んだ下の句

踊る約束してるんだよね(V6)
死んだら天国でMUSIC FOR THE PEOPLE踊ろうぜ！って最高なグループ愛だと思ってて、どれか一首はこれで詠みたい！と思ってたら、ぴったりな上の句をいただけたので…
叶えるためにもぜひ思い出持ち込み可であってほしい。

階段で空から君へと駆け降りて(早海 鈴さん)

天国に行くんじゃなくて降りてくる視点！これもすご〜！
情景がありありと浮かびました。
誰で詠もうかわくわくしましたね…

好きだった下の句

・お姫様抱っこで駆け上ります(山田涼介/独活部さん)
駆け上る！戻っていく！なるほど〜！って拍手しました。
タキシード着てそう。真っ白な衣類に身を包んで迎えに来てくれるのがこんなしっくりくるの、特上のアイドルですね。

・Shall we dance？の響く踊り場(京本大我/月食さん)
「階段」からの「踊り場」、良すぎる。
踊り場か〜！って頭抱えました。
私が描いた階段が長い直線だったので、途中で止まることを考えていなかった。ほぇ～～～～(感嘆)

詠んだ下の句

また帝劇(ここ)に立つ　羽根は脱ぎ捨て(佐藤勝利)
ジャニワやってたころのあの本当に背中に羽生えてんじゃないかっていう彼が帝劇降りて、地道に一つずつ積み上げて精悍な顔つきでまた帝劇に立ったのを見て…
神の子のような雰囲気を消して、人間味のある人になったなと勝手に思っています。それが好きだし。
最初は「待ち合わせ場所は帝劇0番」で詠んでたのですが、これは昔の彼だな…と思って提出した方にしました。

「天国の定義を述べよ」きみがいて(偏頭痛さん)

最初見た時、定義を述べよってめっちゃいいな〜！詠むの楽しみ！って思ってたらめっちゃくちゃ迷いました…深い…
天国…めっちゃイメージで捉えてたな…と反省しました。

好きだった下の句

・くれるだけあと酒を少々(関ジャニ∞/古迫ねねさん)
「少々」がめっちゃいい。「酒があること」じゃなくて少々っていうところにお酒が楽しみのメインじゃなくてスパイスになってる感じがしていい…
勝手なイメージ、天国とお酒って切り離されてるものだと思ってたから、それをぎゅっと一緒にできるアヴァンギャルドな感じも彼ららしくて面白いです。

詠んだ下の句

僕らが笑う、たったそれだけ(髙橋海人)
がんばれれんかい〜…！の気持ちです。あとなにものめっちゃいい歌。
海ちゃん、盛大な幸せじゃなくてちっちゃい幸せをちゃんと集めてるイメージがあるので…
2人できゃいきゃいしてる動画いっぱいきてこちらは幸せなので、あとは2人の道が幸せ満開であることを願っています。

たとえば、食べたいものがあるとかさ(独活部さん)

独活部さんっぽい！ってなった。食べ物とか日常に根ざしたものって温度がありますね…あったけ〜…と思いました。(冷たい歌を詠みがちパーソンの感想)

詠んだ下の句

言える居場所で羽根をやすめて(ふぉ〜ゆ〜)
気遣いの人たちが、グループでいるときは「これ食べたい」「あれしたい」って気兼ねなく言えるのを見てると、ホームといえる場所っていいなぁと思います。グループでいるときは荷物おろしてねの歌

天か地か　極楽と罰が混じりあう(ぺちかさん)

幸せと地獄の紙一重だ…わかる…と思いました。現場行く日の私いつもこんな感じ(きいてない)
幸せだけどしんどいことに思いを巡らせてしまった。
幸せだけど罪悪感があったり、罰せられるようなもの…って考えていました。現代文の言い換えみたいだ…って楽しかった。

好きだった下の句

・柘榴を食べたくちびるでキス(田中樹/残星さん)
昨年ある舞台を見てから柘榴というモチーフに心奪われてるので、見た瞬間うわ〜〜〜〜！！！ってなりました。極楽と罰の両立万歳。

・泥中の蓮は健気に咲いて(目黒蓮/碓氷さん)
これも極楽と罰の両立万歳でした。
蓮もいいモチーフですよね…それを名前に背負ってる目黒さん名は体を表すを行き切っている。

詠んだ下の句

微笑みで負う低温やけど（越岡裕貴）
幸せだけど罰の代償があるもの…
程よくあったかいのにやけどするカイロ…
劇的に輝いているパフォーマンスとは違って、ちょっと画面越しに笑いかけてくれるやわらかい幸せなのに、めちゃくちゃしんどくなる微笑み…
低温やけどって重症化しやすいらしいですね。やけどしてることに気づかないからだそうです。わかる～～～～～～
「引っ掻いた傷痕で愛して《松村北斗》」も候補だったのですが代償のイメージが強かった方にしました。

居心地の良さを問う　君はどう思う？(月食さん)

こういうどこにでも広げられるけど、一定のストーリーのある上の句を詠める才能が凄すぎる
どうやって生むんですか？？？？

好きだった下の句

・気休めの嘘でいい聴かせて(偏頭痛さん)
「気休めの嘘でいい」がぐわっと来ました…問うた人が問われた人をどう思ってるのか気になりますね…

詠んだ下の句

お前の隣には劣るかもな(原嘉孝)
最近堰を切ったように昔話をするので…

各停に飛び込んだ後を知ってるの？(碓氷さん)

重い…！これをアイドル短歌に変える技量は私にはない…！とビビり散らかしました
みんなこれにどんな下の句詠むん！？と楽しみだった歌でもあります

好きだった下の句

・笑う天使に試されている(ラウール/線香さん)
「試されている」好きです。
そんなことさせないってわかってるけど、一歩踏み出しちゃいそうな危うさがある。

詠んだ下の句

乗っておいでよ、日比谷にいるよ(福田悠太)
乗せました。彼らのこと考えてたら福ちゃんが止めてくれた。
しんどくても、各駅が止まる日常のどこかで今日も彼らが生きてるなら、乗ればいつか劇場で会えるなら、今日も生きようと思っています。

みんなすげ～～～～～の気持ち（小並感）

詠んでいただいた下の句たち

行けたとてあなたに会える保証はない
こちらに詠んでいただきました。
前述のとおり、企画実施期間が完全にEndless SHOCKの公演期間中で、そっちに引っ張られており、この句の提出となりました。
ずっと脳内でCONTINUE流れてたのでこんな上の句ができあがりましたが、前回に引き続き詠みにくいお題をぶん投げてしまってすみませんの気持ちです。上の句だけ詠むほうがむずい。みなさんすごすぎる。ほんとに、上の句だけ詠むのってこんな難しいんだ！？って泡吹きそうになりました。

コーヒー飲めるここが好きかな(ジェシー/残星さん)
生きることを選んだ歌！ここが好きの根拠が「コーヒー飲める」くらいの日常なのが好きです。

けれど切符は肌身離さず(永瀬廉/抜け殻さん)
どんな切符だろう…！って色々考えさせてくれた歌。行けた先がコンサート会場のファン目線の歌なのか、それとも目標とかそういう感じを詠んだアイドル目線なのか、どっちで読んでもいいな…

突き詰めた先にある「おいしさ」(今江大地/古迫ねねさん)
今江ちゃんJr.卒業おめでとうございます！
ラーメン好きな今江ちゃんらしさが存分に出てる感じでかわいらしかったです…！

ならば自力で探し出すまで(目黒蓮/線香)
好き！これも人名併記の魅力がバーストしてて、読んだとき「これだ〜〜〜〜！」ってなりました。

現世の天使みたいなのにね(佐久間大介/早海 鈴さん)
アイドルを観に行った視点の歌！自分が想定してなかったのでなるほど…！たしかに…！ってそわそわわくわくしました。

けど合図だけ決めておこうよ(なし/偏頭痛さん)
偏頭痛さんらしい！って思った
やさしさ…というかかわいらしさというか、壮大なもんじゃなくてある一点に目線を合わせる感じが素敵…

だけどそこには足跡がある(正門良規/独活部さん)
めちゃ良〜〜〜〜〜
確実に歩んだ軌跡に目を向けてるのが良すぎる。視点が好きだ…

ペンラも振れるかわからないし(なし/ぺちかさん)
そうなんですよね…
行っても開演するかわからない世界…幸せになれるって思ってたのに、それすらも不確実な時代…ぐぅ…となりましたし、私も実際半券切ってもらえなかった日のことを思い出しておわ～～～～～っていう感覚を思い出しました…

可能性アリ　アクスタ必須(阿部亮平/月食さん)
アクスタがお守りのように感じました…！行っても会えなかった時のせめてもの観光が思い出になるように…と最近の遠征のドキドキがありありと蘇ってきました…

それでも買った切符片手に(室龍太/碓氷さん)
切符で詠んでくれた方が2人もいるとは！
室ちゃんの場合はファンが会場に行く目線の歌とアイドルが夢に向かって走っていく目線に加えて、上京する彼の目線もあっていろいろ想いを馳せてしまいました。

おわりに

前回参加させてもらった時、ひよっこにはめちゃくちゃ大変でもう参加しないで読んで楽しむ側にしよ…と思ったのに、案内見てまた手を上げてしまいました。
結果ですか？めっちゃ楽しかったです。

自分には詠めない色を持った上の句に詠めるの、本当にいい刺激…と思いながら楽しませていただきました☺️
そして皆さんが詠む下の句もほへぁ～～～と情けない鳴き声を上げながら拝見しました。
前回と違うのは、もう第4回も参加したいと思っているところです。