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揃いの大小と京めぐり #1

2020年1月18日(土)

夜行バスで京都へ向かい、到着したのは烏もまだ眠る早朝5時頃。
身支度を整え、いかにも京都!な写真を撮りに向かいます。
バスを待つくらいなら歩いてみようかと思い立ち、朝のお散歩がてら清水寺に向けて約3キロの道のりを歩きました。
八坂の塔のあたりに差し掛かったのが大体6時半、夜明け前。
普段は観光客でごった返すこの辺りもほとんど人がいません。
温かみのある灯りに照らされた古い町並みと京都のシンボルを写真に収めているうちに、少しずつ朝が近づいてきました。
清水寺から戻ってきた頃には完全に日が昇り、また違った表情の景色を写真に収めることができました。
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盆地ゆえ京都の底冷えはすごいと聞いてはおりましたが、聞きしに勝る寒さです。
かじかむ手をさすりながら訪れた清水寺から見た京都の街は、朝靄の海に沈んでいました。
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清水の舞台は現在改修工事中ですが、この先巨大な足場に覆われたところを見ることもそうそうなかろうと思い、拝観することに。
一本歯下駄を履き袈裟をまとったお坊さんを境内でお見かけしてなんだか絵になるなあと眺めてみたり、地主神社の恋占いの石は反対側にたどり着けずちょっとがっかりしたり、音羽の滝はどれがどれだかわからぬまま水を飲んでみたり、思わず修学旅行生みたいにはしゃいでしまいました。
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そうこうしているうちにお腹が減ってきたので、朝食を摂ることに。
森見登美彦好きなら一度は訪れてみたい喫茶店が本能寺の近くに二店舗あるのですが、そのうちの一店舗が改装工事中だったため今回はスマート珈琲店さんにお邪魔することにしました。
「朝のプロトコル」と言えば、分かる人には分かるでしょうか。
奇しくもこの日は土曜だったので、充実した朝を迎えるために熱い珈琲・・・ではなく紅茶とタマゴサンド、景気良くプリンもいただきました。画像10

6−2のマップを思い浮かべながら三条大橋を渡り、京都五山別格である南禅寺へ向かいます。
桜の時期は特に混むので一度も訪れたことがないのですが、蹴上インクラインの桜並木を一度は見てみたいものです。
ノスタルジックな南禅寺水路閣も忘れず写真に収めます。

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京都旅行へ行くたびに訪れるほど好きな南禅寺方丈、私の思い浮かべる本丸のイメージはここのものです。
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南禅寺から次なる目的地である大豊神社までは、哲学の道を通って15分程。散歩にちょうど良い距離です。
この神社には狛鼠が鎮座しています。今年は子年ということで、この小さな神社はたくさんの参拝者で大賑わい。
鼠のほか、蛇や鳶などといった変わった神使の像があります。
こちらの神社は椿の名所としても知られており、境内には様々な品種の椿が咲き誇っておりました。
狛鼠も椿の花でおめかししています。
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次に訪れたのは八坂庚申堂。
カラフルなお手玉のようなくくり猿に願いを書き込み吊るし、欲を一つ我慢すると願いが叶うとされています。
このくくり猿、見た目は可愛いのですが、手足をくくられ自由が利かない猿を表しているのだとか。ちょっと気の毒。
これは欲に走るものを戒めることを象徴しているとのこと。
あたりには着物姿で散策する観光客も多くいて、一層の華やかさを添えています。
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その後、縁切り・縁結びの神社として名高い安井金毘羅宮へ。
ぶった切りたい縁と結びたい縁があったので祈願し、一昨年の夏に香川の金刀比羅宮(金比羅神社の総本宮)で授かった古札を返納してきました(一昨年の夏のお話は、いつかできるといいな)。
縁切り縁結び碑には人ひとりが通り抜けられる穴が開いており、願いを念じながらその穴をくぐって形代を碑に張り付けることで祈願を行います。
こちらの神社、京都最強の悪縁切り神社と名高く、怖いぐらいの効果があったという口コミも見られますが効果はいかほどなのでしょうか。期待半分、恐れ半分といった心境です。

続いて向かうのは下鴨神社。まずは下鴨神社の摂社で女性守護、美麗祈願の神社である河合神社を参拝します。
美人になれますようにと強く強く願いを込めて鏡絵馬を奉納しました。画像13

古代の面影を色濃く残す糺の森は清浄な空気に満ち、歩いているだけで身が清められてゆく心地がします。
下鴨神社をお参りし水みくじの結果に一喜一憂した後、フォロワーさんおすすめの茶寮宝泉さんにてわらび餅をいただきました。
オーダーを受けてから作られるわらび餅は非常に繊細で美味しゅうございました。
こちらの甘味処、店員さんのおもてなしが丁寧で洗練されており、ゆったりと設けられた席からはよく作り込まれたお庭が見渡せ、とても上質な時間が過ごせます。
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出町柳に戻り、出町ふたばの豆餅を購入し商店街を見て回りました。掲げられた「今日も元気だ!」という言葉がなんとも頼もしい。画像18

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宿にチェックインし、夜の街へ繰り出します。京都での晩ごはんは地場ものをふんだんに使ったおばんざいと地酒にしようと心に決めていたので、目星をつけていた「綴」さんへ。
因幡薬師さんの脇、古い町家を改装した店内に入って真っ先に目に飛び込むのは、カウンターに並ぶ大きな鉢に入ったおばんざい。
定番の居酒屋メニューから京都の家庭の味まで幅広いラインナップで、ついつい目移りしてしまいます。
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今回いただいたのは、九条ネギとお揚げのあっさり煮、ブリ照り、豚バラ大根、白味噌雑煮、そして特別純米酒「西陣」。
しっかり目の味付けと上品なお出汁の風味がお酒を誘います。
しかし、夜行バス内ではほとんど寝付けず睡眠不足、そもそもそんなに強くない、40,000歩ほど歩いて体力の限界を迎えている身体には一合が限界でした。
地酒呑み比べセットにしていたら、きっと地獄を見たことでしょう。
そんなわけで、すぐにでも布団にダイブしたいほどにベロンベロンの酔いどれが撮影したので、おばんざいの写真は残念ながらピント甘々の仕上がりです。

残った理性で宿に戻り、明日の支度をして床に着きました。

※こちらはTwitterにも写真をあげています。「@tsumugu_hito138,#揃いの大小と京めぐり」で検索してみてください!

揃いの大小と京めぐり #2へ続く