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仮置き)量子コンピューターの話・上

こんばんは。ゴールデンウィーク始まりましたね!私は一昨日から今日までずっと仕事漬けでした。平日よりも働いてる・・笑
仕事から明けてニュースとか見ていると、緊急事態宣言が延長されていたり、10万円の支給が開始されていたりと、若干時間に置いていかれている感も否めません。

さて、今日は何を書きましょうか。せっかく今、私の頭が仕事脳な感じになっているので、少しだけお仕事に関わるお話というか、今後関わってみたいなと思っている分野のお話を書いてみようと思います。
しかしながら、いつも以上に話が長くなる事が予想されるので、文章を上・中・下に分けて書いていこうと思います。ご容赦下さい。
ゴールデンウィークスペシャルですね。外出自粛もあって、私もよく理解出来ていない部分を少しづつ勉強しながら書いてくつもりです。ついでに勉強もしてしまおうという魂胆ですね。

量子コンピューターについて

皆さんは量子コンピューターと呼ばれるものをご存知でしょうか?

存在を知っている人、もしくは知らない人。噂だけは聞いた事があるという人。コンピューターの次世代版みたいなものみたいなイメージを持っている人。人それぞれだと思います。
量子コンピューターとは、その名の通り、「量子」を使うコンピューターです。もっというと、「量子ビット(Qubit)」を使う、コンピューターです。
対して今、多くの人が使っているコンピューター。スマホもノートパソコンも、デスクトップPCから企業が使うサーバーに至るまで、これら全てと言って良いコンピューターは「ビット(Bit)」を使うコンピューターです。

量子コンピューターとは、根本にあるこの辺りの考え方が違う訳ですね。その為、量子コンピューターと区別するために現在稼働しているコンピューターを「Classic Computer」と呼ぶこともあります。

まずは現在稼働しているコンピューターを理解して行きましょう。
コンピューターは何故コンピューターとして動きうるのか。皆さんは考えた事はありますでしょうか?

電源に挿し、パソコンやスマホの起動ボタンをポチッと押すと画面が表示され、絵を描いたり、文章を書いたり、音楽を流したり。
あれ?電源に挿しただけなのに何故こんな色んな事が出来るのだろう?
不思議に思った事はありませんか?

これを理解するのに必要なキーワードは、「bit」と「トランジスタ」です。

ビット(bit)について

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先に量子コンピューターのさわり部分でも触れたビット(bit)とは、2進数と呼ばれる単位で、コンピューターを動かす上での最小単位とでも理解してください。
電気が流れる=「On」・・・1を表す
電気が流れない=「Off」・・・0を表す

この"1"と"0"という2種類の数字の組み合わせだけで、私たちが使うコンピューターは動き、多種多様な表現を行えます。
ちょうど、部屋にある電気のスイッチをパチパチすると、電気が付いたり消えたりする様に、この「On」「Off」という2つの信号からコンピューターが計算処理を行います。
この2進数というもの。1と0を組み合わせで、例えば数字の1〜10を表現しようとする場合、以下の様にコンピューターは処理します。
「0」を表したい場合、2進数では『0』で表す
「1」を表したい場合、2進数では『1』で表す
「2」を表したい場合、2進数では『10』で表す
「3」を表したい場合、2進数では『11』で表す
「4」を表したい場合、2進数では『100』で表す
「5」を表したい場合、2進数では『101』で表す
「6」を表したい場合、2進数では『110』で表す
「7」を表したい場合、2進数では『111』で表す
「8」を表したい場合、2進数では『1000』で表す
「9」を表したい場合、2進数では『1001』で表す
「10」を表したい場合、2進数では『1010』で表す

数字の9を表す場合は、1001という2進数。コンピューターに電気が「On」「Off」「Off」「On」という組み合わせで流れることで、表現されます。モールス信号みたいですね。
コンピューターの集積回路に電気が流れる・流れないという2パターンから、これらの数字を表現できるという事は、更にこれを応用することで、アルファベットや2バイト文字(日本語などの全角文字)の表現が出来る様になります。
また、このbitは文字を表すだけでなく、「Yes」「No」を表したり、「+」「-」を計算するためにも使われます。「5×5」が「5+5+5+5+5」で計算できる様に、+と-が計算出来れば、掛け算、割り算も計算できる様になる訳です。

さてこの「電気を流す」「電気を流さない」という二択の処理を受け止めている機器が、コンピューターに搭載されています。
それが、「トランジスタ」と呼ばれる半導体です。

トランジスタについて

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トランジスタは、先述の電気信号の「On」「Off」を切り分け、スイッチングさせる装置です。
このトランジスタがこの世に出始めたのは1940年代後半頃。世界情勢的には、第二次世界大戦の終盤〜明けくらいでしょうか。
このトランジスタは1つでは大した処理は行えませんが、これを大量に搭載し、並列処理させる事で高速な処理を行えます。
電気を流す・流さないという二択のスイッチングさせるこの装置は、時代とともに小型化され、現代では10nm (ナノメートル)という極小サイズな大きさにまで小型化されており、更に5nmクラスのトランジスタも開発、研究中だそうです。

ちなみにこのnm(ナノメートル)というサイズ、0.000001mm (ミリメートル)というサイズだそうです。もはやよく分からないサイズ感ですね。

蛇足ですが、このナノメートルというサイズの半導体を作るときに必要になるのが、昨年話題になった「フッ化水素」なのでしょうね。

コンピューターの脳と呼ばれるCPUには、このトランジスタが搭載されており、先にも述べたとおり、その搭載されているトランジスタの数が多くなれば多くなるほど処理速度は速くなり、電力効率も高くなります。
1971年にインテルより初めて発表された「4004マイクロプロセッサー」と呼ばれるCPUは、2300個のトランジスタが搭載されていましたが、数十年の時を経て、このトランジスタは小型化され、10nmという大きさになり、現代のCPUには10億個を軽く超える数のトランジスタが搭載されているそうです。
10億個って、、もはや宇宙ですねƪ(˘⌣˘)ʃ

さて、そんな超小型化されているトランジスタですが、実は問題点が指摘されています。
それが上記リンクにも述べられている「ムーアの法則」と呼ばれる点の限界問題です。

ムーアの法則とトンネル効果について

ムーアの法則とは、簡単に言えばCPUに乗せられるトランジスタ数は1.5年ごとに2倍になる。というCPUに対する進化の予言みたいなもので、時代と共にそのトランジスタ数がガンガン増えていくだろう。という予測が法則となったものです。

確かに、1971年に2300個だったトランジスタが現代では10億個以上ですから、凄いスピードで進化しています。
ただ、その限界点が来ているのではないか、というのが最近指摘されてきており、それが「トンネル効果」と呼ばれるもの。

トンネル効果とは、これまたケースに当て嵌めて噛み砕いていうと、あまりに小さくなりすぎたトランジスタは、それを通過する電気(電子)のサイズよりも回路の大きさが大きくなってしまい、電気の流れを区別出来なくなる。
つまり、トランジスタが電流の「On」「Off」の区別が出来なくなり、コンピューターは2進数を処理できなくなる。という事らしい。
下の東大のリンクで言われている限界値は5nm。つまり、そろそろ限界だよーもうこれ以上小さく出来ないよーって事みたい。

そんなこんなで、現代のClassic Computerの処理能力は限界が訪れているのではないか?と言われており、それに変わる次世代のコンピューターの一つとして研究されているのが、量子コンピューターな訳です。
※上記のトンネル効果を回避する研究も行われています。

量子コンピューターは、ITの巨人と呼ばれたIBMが昨年、IBM System Q Oneを発表しています。Googleも専門の研究部隊がいて、その量子コンピューターの研究結果から、仮想通貨の価格が暴落するという事態に発展しました。

これからの時代は量子コンピューターの時代なのか。Classic Computerの時代はまだまだ続くのか。はたまた両者共存の道を辿るのか。
個人的にはちょっと楽しみな近未来です。

つづく

お断り)今回の記事では自分の知識以上の記事を書いたりしているため、いくつか私が参考にさせて頂いたリンクを貼らせていただいています。

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