大学3回生のクリスマス
〈438字〉
もう今年もおしまいですね。
年忘れ、忘年会。
いろいろ精算したいことも多くなる時期ですね。
忘れたいこと
忘れなければならないこと
忘れたことも忘れちゃったこと
忘れたいのに忘れられないこと
忘れたくないのに忘れちゃうこと
決して忘れることができないこと
「忘れるっていうのは心を亡くすって書く。だから忘れ物はしちゃいけないんだ」
小学2年生の頃、担任の先生が教えてくれました。
まだ習っていない漢字だったけど、先生の言葉はちゃんと理解できました。これはきっと、「これからもずっと忘れないこと」です。
ずっと抱えていた色を捨てる。
塗って、消して。
それでも忘れられなくて。
もっともっと、塗って、消して、流して。
そうすればもう大丈夫って思いたくて。
本当は分かっています。忘れようとしても、決して消えずに残り続けること。私の中で生き続けること。
けれど私はもう、上り始めた梯子から降りることは出来ません。
もう思い出さないよう、上書きする。
色を重ねて、重ねて。
そうやって生まれ変わって、新しい年を迎えるのです。
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