ホイル鍋食べた。(閲覧厳重注意)

最近はひとりすぎる。

あっという間に1人。

ここから閲覧厳重注意




最寄駅から地上に出て目に入ってきた

白い脚

誰か倒れてる?

それを恐る恐る見ている人たち

4.5人

颯爽と通り過ぎる自転車!

人が倒れてる。女性

うごかない

状況がわからない。

いつ倒れたの?

そういえば浴衣を着てる。この人

ホテルの前

出てきて急に倒れた?

そんなことあるか、浴衣で夕方の街に出るか?

「誰か、心臓マッサージできますか」

おばあちゃんが言った

え、そうなの。生きてる可能性あるの?

「やり、ましょうか」

私が言った

真っ白なその身体に近づいた

でも、それは、もう……

「やめとき、しんでる」

おっちゃんが言った

頭から血が出ていた

後退りした

それから2分ぐらいで救急車が来た

3人救急隊員が出てきて

急いでたんかに乗せた

素早くAEDを付けて

心臓マッサージをしながら救急車へ

そうだよな、AEDと、心臓マッサージだ

やらなきゃいけなかったよな、

数秒で救急車は去っていく

そしてパトカーが来た

目撃者が話を聞かれていた

ふと冷静になる

この人、上からきたんだ

ホテルの人も出てくる

なんてこった

夕方の街に

浴衣姿で

こんな登場の仕方あるか

怖かった

あなたが怖かった

おっちゃんもおばあちゃんも

戦慄してた

なにがあったんだ

あなたのそのエイヤというその一歩


その日からとても疲れる

歩いて得る爽快感

長くは続かない

倦怠感につつまれる

誰に話せばいいのか

親も友達も

自分のスッキリを得るために

道連れにはできない

私は死んでない

生きてるって死んでないってことだよな

飯食って寝て仕事で失敗して

エイヤに踏み切るタイミングがない

これから数十年同じことを繰り返して

来世に期待もせず

ただ唐突に明日がくるだけ

あなたとの出会いに意味を見出すとしたら

私はエイヤをこう使う。

ってその答えを見つけようと思えたことかな

感謝もなにもないが

ただ安らかに。私に安寧を。


終わり

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