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工事担任者DD1種 2020秋 技術・解答と解説

なんかやたら難しい!という反応が多かったので解説してみました。
ちなみに筆者も解いたときは60%は超えただろうけど…うーん、という感じでした。自己採点してみたら96点だったので解説する権利はあるw

アナログデジタル総合種を持っているので科目免除の都合、DD1種の技術のみです。要望があれば基礎や法規もやりますw
ちなみに、アナログデジタル総合種がDD1種の技術を合格すると、AIDD総合種にアップデートされますが、アップグレードではないので工事できる種類が増えるわけではありません。単なる趣味…

とりあえず過去問既出なものは解答と出題年度を、新出なものは解答と解説を書いています。

オフィシャル解答と照合しました。

総評

2020春の試験が中止になったので、初出問題が増えるのではと予想していた。
(危険物や情報処理がそんな感じだったので)
新問が多く難しいという反応が多かったが、情報処理技術者を受けたことがある方はわかりやすかったかもしれません。
なお、筆者はDD1種の過去問しか見ていません。初出としているものでも、総合種やDD2,3種で既出問題だったらごめんなさい。

第1問

ア ④ 2018秋
イ ①2018秋+2018春
ウ ②
通信速度は遅いが、多くのデバイスが接続できるセンサネットワークの規格は?という問題。
情報処理技術者試験を受けた人だとおなじみの問題。
ZigBeeを聞いたことがないとどうしようもないように思えますが、BluetoothやWiFiは違う…と絞っていけば消去法でもなんとかなります。
MB-OFDMはマルチバンドOFDMなので別のところで聴いたことがある単語ですね。
エ ④ 2017秋
オ ③2019春,2018春

第2問

ア ⑤2018秋
イ ③2017秋
ウ ②2019春
エ ②
ホップリミットが超過すると、そのものずばり[hop limit exceeded in transit]というメッセージを返します。
ぱっと見て、これに該当する言葉は無さそうなので消去法で考えます。
パラメータの問題ではないので①ではなく、パケットは大きくなっていないので③でもないです。
エコー云々はPingの話なので④⑤を除外すると②が残ります。超過がExceededなのでこれを選ぶしかなさそうです。
http://www2s.biglobe.ne.jp/~hig/ipv6/IPv6.html
オ ③
これは難しいかもしれません。
A 広域イーサネットはイーサネットです。普段使ってるLANと一緒です。したがってルーティングプロトコルが使えます。
WANがLANのように使える、と考えるとよいです。
利用できるのはIGP(内部ルーティングプロトコル)になります。たぶんBGP(外部ルーティングプロトコル/EGP)も使えますが…。
EIGRPはRIPとOSPFのいいところどりをしたようなCisco独自のプロトコルです。
IS-ISはOSPFと同じくリンクステート型のルーティングプロトコルで、TCP/IP以外のネットワークにも対応します。
どちらもルーティングプロトコルとしてはかなり特殊で、工事担任者が知っている必要があるかどうかは疑問に思います。
いずれにしても、イーサネットで内部ルーティングプロトコルが使える、と置き換えればこれは正しいとなります。
B これは似たような選択肢が過去問にあった気がします。IP-VPNはIPなのでレイヤ3の仕組みであって、広域イーサネット
はイーサネットなのでレイヤ2の仕組み。したがって正しい。
上記よりいずれも正しいので正解は③となります。

第3問

ア ①
これは知っていればrootkitとわかりますが、そうでなければ消去法でいきましょう。②の踏み台は他人のPCのせいにして悪さをするという
しくみ。③のサンドボックスは安全にプログラムを実行するしくみ。④トロイの木馬は自身を隠蔽しますが、それ自体が目的ではありません。
⑤は不正するソフトをはっけんするものなのでもちろん違います。
イ ③
平成22年に類題が出ているようです。(何年前だ…)
APOPやIMAPがメールのプロトコルであるということがわかればCHAPかS/Keyに絞れます。CHAPはチャレンジレスポンスでワンタイムパスワードではないので(勉強してるとややこしくなってきますが)違います。
ウ ②
Aチェックサムというのは元のデータを何らかの式にかけて短くする。何回計算しても必ず同じ値になるので元のデータが改ざんされてないか
確認できるという仕組みです。したがって改変されているかどうかはわかりますが、ウィルス名までは特定できません。
Bウィルスチェックがサーバーでできるかどうかという話です。まあできるのですが、この手の問題の場合「ウィルスチェックできるサーバーが
存在しない」ということは、すべてのメールサーバーシステムのチェックができないと証明できません。逆に「存在する」ということは1つの
システムでチェックできることがわかれば証明になります。したがってもし×ならば問題製作者は全て調べ上げたということに…
よってAは×でBは○なので②が正解となります。

第4問

ア ①
これはおなじみの出題形式ですが挿入法(C)が選択肢になったのは初めてかもしれません。
イ ② 2017春
ウ ③ 2018春
エ ③
この形式で出題された形跡はないですが、①はクラスA、②はループバック、③はクラスB、④はクラスC、⑤はマルチキャスト…の一部です。
オ ④
これもおなじみの出題ですね。 インタD 109, クロスD 107, インタE 104,クロスD 103 をどうやって暗記するかということに尽きます。

第5問

ア ②
これも初出な気がしますが、電気通信主任技術者の本によると上記が正解のようです。
https://masassiah.web.fc2.com/contents/17cte/note_ss122.html
イ ④ 2018秋
ウ ①
おなじみの問題ですが、ダミーから被測定に入ると覚えておけば選択肢を消去法で導き出せそうです。
エ ①
Aパレート図については記載の通りです。これは出題例がある気がします
Bこちらは初出のようですが、円グラフで推移が表せないことだけわかれば十分な気がします。
よってAが○でBが×なので①ですね
オ ③
アローダイアグラムは頻出ですね。出題形式は複数ありますが、今回は何日短縮できるか形式でした。
この場合、短縮前と短縮後の両方のクリティカルパスを求めてしまったほうがはやいですね。計算問題はこれと第4問のオぐらいしかないので、1科目受験の人はアローダイヤグラムの計算と検証に30分使ってもいいぐらい。

一応以下のようになりましたが読み抜けがあるかもしれないのでご了承ください。図のように入力と出力を全部書いていく、入力が2つ以上あったら大きいほうの値を出力すると地道にやっていくのが確実かと思います。
(赤は短縮前、青は短縮後。差は3日になりました)

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11/24 追記

広域イーサでEIGRP/IS-ISの問題ですが、平成29年第2回の「総合種」で出題実績がありました。
DD1種受験者が総合種やDD2,3種の過去問を勉強したほうが良いか、という疑問点があったのですが「余裕があれば見ておいたほうが良い」ということになりますね。

最後のアローダイアグラムの問題、回答を書いておきました。計算ミスがあったらすみません。

11/30追記

オフィシャル解答が出ましたので確認しました。変更点はありません。アローダイアグラムの問題もあってました。

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