サクソフォン奏者 Sumika.さんの2nd CD「音ノ雨」を聴いて
見出し画像

サクソフォン奏者 Sumika.さんの2nd CD「音ノ雨」を聴いて

約半年間、待ちに待ったCDが届きました! 
サクソフォン奏者Sumika.さんの2nd CD「音ノ雨」です。作曲はピアニストでもあり作編曲もされる水谷健太郎さん。ずっと大切にしたいと思える作品に出会えた感動を忘れたくないので、思いのままに感想を書きたいと思います。
作品の詳細はこちら↓


はじめに

私は趣味でピアノとヴィオラを弾いていて人生の多くの年数を音楽と過ごしています。音楽を聴く時にはどうしても楽曲や演奏にも耳がいってしまいます。なので曲を聴いて浮かんだ情景と合わせて、音楽としてどう思ったかについても感想を書きたいと思います。専門教育は受けていないので誤った解釈があるかもしれませんが、Sumika.さんと水谷さんの素晴らしさがさらに伝わればいいなと思います。


1.雨空散歩 – Rainy Promenade

バレエの序曲のようにこれから幕が開くワクワク感。曲中に何度も出てくる「あめふり」 のテーマが印象的で、初めて聴いたときに 「ぴちぴちちゃぷちゃぷ」 とつい一緒に歌ってしまいました。Aラインのワンピースを着た若い女性が傘をくるくる回しながら 「まぁいいか☔」 と水溜まりで楽しそうに踊っている姿が浮かびます。クラウドファンディングスタート時にMVでこの曲を聴いて一瞬で恋に落ち、プロジェクト参加を決めました。

2.君と絹傘 – Silk Umbrella

イメージは大正時代。学生さんが絹傘を貸してくれた女性に恋をするのだけれど成就せず。どうにも届けられない気持ち、ぐっと飲み込んでお腹の中に閉じ込めておかなければならない気持ち。切なさが伝わってきました。残された絹傘から思い出される女性の香りや姿…。「余韻」 という言葉がピッタリくる1曲だと思いました。

サックスとピアノが重ね続ける旋律は甘美で切ないのに、ほぼインテンポで演奏されていてお涙頂戴になっていない。Sumika.さんの透き通ったサックスの音色が本当に素敵でため息がでます。どこまでものびて行く音は学生さんの気持ちを女性に届けてくれたのではないか?と思うほどでした。

3.五月雨のワルツ – Waltz of Early Summer Rain

長雨は憂鬱だけど気持ちだけでも楽しく過ごしたいよね、ワルツでも踊ろうか…。前向きになれる軽やかさを感じました。可愛らしさがあちこちから溢れてくるワルツです。

曲の最後、水谷さんのオリジナル曲「タルトワルツ」がふっと浮かび思わず微笑んでしまいました。

4.小夜時雨 – Night Mist

月明かりを映し出す水面の上に木の小舟があって、雨に打たれながら静かに揺れている景色が浮かびました。

4度、5度の和音の重なりがとても美しく、静かで深い無の世界に瞬時に惹き込まれていきます。このままずっとこの音に包まれていたい、もう溺れちゃってもいいです。
自分で弾いてみてもこういう雰囲気は出せないのが残念で悔しい…。

5.夕立 – Sudden Evening Shower

6曲の中で唯一の激しい曲。夕立が激しくなったり弱まったり、雷も鳴り出して空が変わっていく。早く雨宿りしなくちゃという気持ちになります。曲調は最後まで激しく、ピカッ!と終わるのだけど、その後ぴったり雨は止んだのではないかな?と思いました。

変拍子と中間部に現れる低音のガツンとした音から、水谷さんらしさを強く感じられる1曲だと思いました。低音がかっこよすぎます。

6.虹のソナタ – Rainbow Sonata

雨があがりに虹が見え、目の前が明るく希望の光が差し込んでくる絵が浮かびました。でも雲ひとつない青空ではなくて、この先も雨が降ることもあるんだよっとメッセージが隠れているように感じました。

ガラっと変わるリズミカルな中間部と、主題に戻ったあとの静かなppのコントラストがぐっときます。他の5曲も素晴らしいのですが、この曲は特に水谷さんらしさが凝縮されている上に、終曲としてまとめ整えているような印象を受けました。個人的に作品の中で1番好きな曲で、一人にならないと聴くことができません。

7.雨音+ Rainy + (6 pieces)

背景に本物の雨音を加えたバージョンで6曲が通して収められています。曲に合わせて雨音の強弱や速さに変化がつけられていて、各曲の情景や物語のイメージが膨らみました。人生って色々あるよね… 『恋をして悩んで時には無になって内省、大きな壁が立ちはだかることもあるけれど必ず明るい虹がかかるからね』人生に訪れるシーンを 「雨」 をテーマにして表現しているのかもしれないと思いました。虹のソナタの前奏が終わるところで雨音がなくなるのですが、その瞬間が大好きです。

実際に弾いてみて…

全曲楽譜に目を通して、気になった曲はじっくり弾いてみました。こんなに心を動かされるのに、きっちりしたテンポで演奏されているのに驚きました。歌っていてもあくまでテンポの中で揺らしている。うっとり歌っている自分を少し離れたところで冷静に見ているもうひとりの自分がいる。こういう演奏って本当に難しい…!!

雨がテーマでありながらじめじめ感が一切なく、かといって雲ひとつない青空にならない。作品を聴き終わったあとに 「余韻」 や 「余白」 が感じられる理由の一つかもしれないと思いました。

ピアノは伴奏、掛け合い、メロディーとしっかり弾き分けることが必要とされていて「こんな風に弾けるようになりたい」が凝縮された作品でした。いつかちゃんと弾いてみたいです。

サックスに魅了される

今回、クラウドファンディング特典のテナーサックスDL版を始めに聴いたのですが、ブレスがはっきり聞こえるSumika.さんのサックスから「私はこう歌いたい」がビシビシ伝わってきて、こみ上げてくるものがありました。その後ソプラノサックスの全6曲を聴いて、透き通っているのに芯がある音に完全に心を奪われました。今までに聴いたサックスとは全く別の楽器のようで、こんなに美しい音がする楽器をいつか吹いてみたいと強く思いました。Sumika.さんの「ソプラノサックスの魅力を伝えたい」という想いは、私には十分すぎるほど伝わってきました。

デザイン

諸事情によりCDと楽譜を実際手にできたのは12月中旬を過ぎた頃となりました。こちらのCD、実はデザインが2種類あります。初回限定版は夜の雨(写真左)、通常版は昼の雨(写真右)です。

他にもCDの盤面にもしずくが描かれていたり、デザイナーのyokaさんのこだわりがたくさん散りばめられていて美しく、聴いても見ても心に響く作品になっています。yokaさんは常に購入者の反応も追いかけられていて、Sumika.さんと水谷さんと同じくらいに作品を愛されていたのではないでしょうか。(2020.12.31追記)

画像1

画像2

さいごに

今回はCDを購入するのではなくクラウドファンディングに参加したのですが1000%大満足でした!!  自分もこのプロジェクトに参加している感覚が常にあったように思います。Sumika.さんがサイトを通して活動報告やきめ細やかなサポートをされていたことに加え、Sumika.さんと水谷さんがSNSで常に情報発信されていたのも大きいと思います。制作活動に妥協が微塵も感じられず早く会いたい気持ちが募るばかりでドキドキしながら発売当日を迎えました。

実はCDも楽譜も実物はまだ手にしていないのですが、大好きな水色のジャケットと直筆のサインが入った楽譜を手にしたら、また違った想いとより強い愛着がわいてくるのだと思います。

こんなに素晴らしい作品を提供してくださったSumika.さんと水谷さんに改めて感謝の気持ちを伝えたいですし、これからもずっと応援し続けます。
幸せな時間をどうもありがとうございました。

この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!