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【Shadowverse】最速6ターンOTK! コントロールネメシス研究誌 (DOVアディショナル実装後ローテーション環境版)

読者の皆様、こんにちは。月山です。

第20弾カードパック「暗黒のウェルサ / Darkness Over Vellsar」のアディショナルカードにて、ネメシスにこのカードが追加されました。

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元々のコストは30と重いですが、カード効果でコストを下げれば0コスト9/9疾走として使うこともできる強力なカードです。

このカードのおかげでローテーションのネメシスデッキのパワーがそれぞれ強化されたわけですが、その中から今回はトレランスと特に相性が良いコントロールネメシス (マグナゼロネメシス) を紹介します。

現在のローテーション環境でのネメシスの主流はAFネメシスですが、コンネメもパワーのあるデッキなので、この記事を通して興味を持っていただけると有難い限りです。

それでは、どうぞ最後までお付き合いください。


1. コントロールネメシス (マグナゼロネメシス) とは

コンネメのことをこの記事で初めて知った方もいらっしゃるかもしれないので、どういうデッキタイプなのかを簡潔に解説します。

既にご存じの方は次の章まで読み飛ばしていただいても問題ないです。

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コントロールネメシス (マグナゼロネメシス) とは、序中盤は回復や盤面除去で耐久し、終盤に突入したタイミングで冒頭で紹介したトレランスやマグナゼロによる大ダメージでの一撃必殺を決めるデッキタイプです。

共鳴状態とは、自分のデッキ残り枚数が偶数枚である状態のことを言います。つまり、マグナゼロのテキストにある「このバトル中、自分のリーダーが共鳴でない状態から共鳴状態になった回数」という文言は「このバトル中、自分のデッキ残り枚数が奇数枚から偶数枚になった回数」と読み替えることができます。

この「奇数枚から偶数枚になった回数」は共鳴回数 (共鳴カウント など、人によって呼び方が異なる場合あり)、
「奇数枚→偶数枚、偶数枚→奇数枚にズラす行為」は共鳴調整と呼ばれています。

共鳴回数を手っ取り早く稼ぐ方法の一つとして、デッキからカードを引く行為 (ドロー) を小まめに何度も行うことが挙げられます。そのため、コンネメには、ドローできるカード (ドローソース) が大量に採用されています。

とはいえ、ちょうどマグナゼロが出せるタイミングである7ターン目に稼げている回数は10回前後が限界です。相手リーダーの体力の上限は基本的に20点であるため、マグナゼロの効果で10点削ったとしても、残り10点分を他の何らかの手段で更に削る必要があります。

そこで白羽の矢が立ったのがトレランスです。冒頭でも述べた通り、トレランスは0コスト9/9疾走として使うことができるため、マグナゼロの効果ダメージの10点と合わせると、合計19点のダメージをいきなり相手リーダーに与えることができます。トレランスを進化することができれば、さらに2点を追加することができるので、合計21点のダメージにまで膨れ上がります。

マグナゼロだけだった場合は残り10点分を捻出しなければならなかったのが、マグナゼロ + トレランスの組み合わせで残り1点分を捻出するだけで良い状況になる。これが冒頭でコンネメとトレランスは特に相性が良いと述べた理由です。

このように、大量にカードをドローできることによる安定性や相手リーダーの体力を一気に削り取ることのできる高火力に魅力を感じたことが、このデッキタイプを選択して記事を書いたきっかけです。

*混同しやすい単語まとめ

共鳴状態: 自分のデッキ残り枚数が偶数枚である状態

共鳴回数: 奇数枚から偶数枚になった回数

共鳴調整: 奇数枚→偶数枚、偶数枚→奇数枚にズラす行為


2. デッキレシピ例

デッキレシピ例を2つほど掲載します。デッキを組む際の参考としてご覧ください。

・筆者が使用している構築

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サハクィエル&イスラフィールを採用することで最速6ターン目にトレランスOTKが成立するようにしています。最速OTKの詳細な内容については、カード解説の章に後述します。また、紅蓮の凍結はこちらのOTKが成立するまでの時間稼ぎ用として採用しています。


・JCGベスト16構築

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2021年5月23日のJCGローテ大会でベスト16だったプレイヤーの構築です。複数の相手フォロワーを処理しながらトレランスのコストを進化権消費なしで最大6下げれる肉球シュート、デッキそのものの耐久力を底上げするフラッフィーエンジェル、エンハンス9でデッキ内に眠っているトレランスを引っ張り出すことのできる界門のホムンクルス・ラズリなどが採用されています。


3. 採用カードの解説

今回は筆者の使用している構築に採用されているカードを簡潔に解説します。

まずは確定枠から解説します。

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・記憶の軌跡
 1ドローで共鳴調整しながら2~4点のリーダー回復という動きをたったの1コストでできてしまう強カードです。自盤面にフォロワーが2体以上いる必要があるため、最序盤ではほぼ使えないという欠点がありますが、それを加味しても充分すぎるぐらいの性能があります。セッカエルフやラストワードネクロといった一線級のデッキたちに採用されているのも納得です。

・アーティファクトの同調
 ほぼ全てのネメシスデッキに採用されているといっても過言ではないこのカードですが、アナライズAFのラストワード1ドローのおかげで共鳴調整できるため、コンネメでも当然採用されます。コンネメでは、チョイス先はアナライズAFかレディアントAFのどちらかしか現状選んだことがないです。

・機器による設計
 知恵の光その1です。貴重な1コストドロソなので当然採用します。3pp余っていれば手札に回収できる効果はカプセルホムンクルスが盤面にいる状況で稀に使います。ただし、今までで回収効果を使ったのが数回レベルでの稀なので、ppを余らせずにバンバン使ってしまっても問題ないです。

※初心者向け解説
知恵の光: 1コストで1ドローするウィッチのカードのこと。1コストで1ドローするカードの代名詞のような立ち位置にある。

・空間の開錠
 知恵の光その2です。設計の場合は手札回収効果を使用する可能性は低いながらもありましたが、このカードのおまけ効果であるエンハンス7での突進持ちプライムAFを盤面に出す効果に関しては使うことは全くないです。そのため、設計と開錠が両方とも手札にある場合、中盤以降に手札回収効果を使える可能性がある設計よりも開錠の方を優先的に使うようにしましょう。

・エナジーサプライヤー
 自ターン終了時にデッキにアナライズAFを1枚埋めて共鳴調整しながら、さらに自リーダーの体力を1点回復することができる便利カードです。筆者の構築の場合は自由枠のカードをどうしても8枚採用したかったため、採用枚数を2枚に減らしていますが、特に理由がない場合は3枚採用に変更しても問題ありません。

・ガジェットユーザー
 手札の不要なカードを1枚捨てることでデッキから1ドローできる、共鳴調整における便利カードです。さらに、その効果が進化権を必要とせず即時発動できるファンファーレ効果であることが非常に優秀です。進化すればエンシェントAFを場に出すことができるため、記憶の軌跡の効果対象としても気軽に使うことができます。

・《運命の輪》・スロース
 相手を妨害しつつ、効果で自分の盤面に出てくるアナライズAFのラストワードで共鳴調整できるカードです。共鳴調整できるカードがデッキ内に多いおかげで、このカードを出すタイミングで共鳴状態にしておくことは比較的簡単にできます。

・調整失敗
 引き切るまでのタイムラグがある代わりに3コストで合計3枚引けるため、小まめにドローするためのドロソや後述するOTKパーツを集めたいコンネメと非常に相性の良いカードです。カードイラストでは何やら失敗しているようですが、このデッキタイプでは優秀なドロソとして成功を収めています。

・終末の番人・スピネ
 アクセラ1でラスワ1ドローできる1/1フォロワーを出せるため、共鳴調整ができると同時に、6コストの本体出しでパラダイムシフトから選択できる特殊なAFを2体も出せる、純粋にパワーの高いカードです。私の場合、本体出しでのチョイスは、トレランスのコスト下げを重要視したブリッツAFとエッジAFが多く、盤面での耐久力を上げる場合はエッジAFとプロテクトAF、守護裏に疾走を立てて攻めたい場合はブリッツAF進化とプロテクトAFといった組み合わせを選ぶ場合もあります。

・マグナゼロ
 1章でも述べた通り、トレランスと組み合わせることで驚異的なダメージを与える、コンネメにとってのフィニッシャーの一人です。トレランスをどのタイミングで引けたかにもよりますが、マグナゼロで与えたダメージでトレランスのコストを下げ、次のターンにコストの下がったトレランス + αで相手を倒す、といった2ターンに分けたダメージの与え方をする場合もあります。

・アブソリュート・トレランス
 冒頭でも述べた通り、元々のコストは30と重いですが、カード効果でコストを下げれば0コスト9/9疾走として使うこともできる強力なカードです。トレランス2枚と片方を進化することで9 * 2 + 2 = 20点OTKをすることも可能です。


次に今回筆者が採用した自由枠のカードを解説します。

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・カプセルホムンクルス
 1pp余らせることで自リーダー2点回復、3pp余らせることで回復効果に加え、相手リーダーに2点ダメージを与えることもできる便利カードです。特に回復効果が序中盤で強力であり、OTKが成立するまでの時間稼ぎとして一役買ってくれます。

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 また、↑の画像のような、あと1コストで1枚ドローできればマグナゼロで勝てるといった状況にて、記憶の軌跡を使うための対象として使える点も便利です。

・紅蓮の凍結
 ランダムな相手フォロワー2体と相手リーダーにそれぞれ2点ずつダメージを与え、このカードの効果でダメージを受けたフォロワーやリーダーは自分のターン終了時まで与えるダメージが0になる、という効果を持っているカードです。他の方のコンネメでこのカードが採用されている例はほとんど見かけたことがないのですが、OTKが成立するまでの時間稼ぎとして試してみたところ、この2枠にそれまで採用していたカードよりも使い勝手が良かったため、それ以来お気に入りカードとして積んでいます。
 注意点としては、トレランスのコストを下げれるのはフォロワーによるダメージのみなので、スペルであるこのカードのダメージではトレランスのコストを下げることはできません。

・サハクィエル&イスラフィール
 最速OTKを成立させるうえでの必須カードです。
 具体的には、最速OTKをするために「結晶として5コストで使うことで手札のニュートラルフォロワーを何でも1枚盤面に出すことができる効果」「進化後の自ターン終了時に他のフォロワー全てに8ダメージを与える効果」の2つの効果が必要となります。

 サハイスラを用いたトレランスOTKの詳細な内容について説明します。まず、前提条件として、自分の手札にトレランス (2枚とも30コストであることを想定) 、サハイスラがそれぞれ2枚ずつ、進化権が残り2つ、盤面にいるお互いのフォロワーの合計が4体以上 (体力8以下が3体以上&体力16以下が1体) である必要があります。最速で行う場合は自分の5ターン目突入時にこのような状況になっていることが望ましいです。

 どのような状況になるのかイメージしやすくするために、私が実際に前提条件を最速で達成した時の画像を提示します。このような手札になっていた場合、その試合はほぼ必勝です。

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 前提条件をクリアできている場合、まず1枚目のサハイスラを5コストの結晶で使い、その効果で2枚目のサハイスラを盤面に出します。次に2枚目のサハイスラを進化権を使って進化します。その後、体力が9以上16以下のフォロワーやラスワでフォロワーが出てくるフォロワーなど (↑の画像ではボーンフリーク) を進化後サハイスラで上から踏みつけておきます。ターンを終了することで、進化後サハイスラの自ターン終了時に他のフォロワー全てに8ダメージを与える効果が起動。この際にフォロワーが4体以上破壊されます。

 そして、相手のターンが始まった段階でトレランスのコスト軽減効果が発動するのですが、先程4体以上に8ダメージを与えているため、4 * 8 = 32コスト分軽減、つまりトレランスを2枚とも0コストにすることができます。

 ここまで来たら、あとは簡単です。自分のターンが帰ってきた際にトレランス2枚を投げながら片方を進化することで 9 * 2 + 2 = 20点OTKが完成します。

 上記の手順はトレランスのコストが2枚とも30コストである場合を想定してのものですが、トレランスのコストがもっと低い場合は必要なフォロワー数が少なくなる場合もあるため、適宜計算してください。


4. 自由枠への採用候補カード

次に自由枠に採用される可能性のある候補を簡潔に解説します。ただし、先ほど解説したカードについては解説を省きます。

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・狭間の生成
 対ハレゼナ用のカードと採用される可能性はあります。ただし、枠の都合上、他のカードよりも優先度が低くなってしまうため、現状のコンネメではあまり採用されていません。

・強襲の小型機
 盤面にいる時に非共鳴状態から共鳴状態になることで、1コストの確定除去カードに早変わりする便利カードです。エンハンス3で1ドローできるため、他に1ドローできるカードがない場合にでも確定除去として利用することは可能です。小回りが利く除去カードが欲しい場合には採用を検討してみましょう。

・水銀の遮断
 狭間と同様、対ハレゼナ用のカードとして採用される可能性はありますが、おまけ効果のある狭間と違い、コンネメではパラダイムシフトは基本使わないため、このカードは実質おまけ効果のないカードということになります。そのため、狭間よりも優先度が低いです。

・追憶の大天使
 こちらも対ハレゼナ用として使えるカードです。比較対象としてはガジェットユーザーが挙げられますが、ガジェットユーザーはファンファーレで共鳴調整ができるのに対し、追憶は非共鳴時に進化をする必要があります。つまり、追憶では先2でガジェットユーザーのような共鳴調整ができないということです。これが理由で今回は採用しませんでした。

・ワールドブレイク
 早期に出てきたアンヴェルトや5t目にフル展開されたナイトメアイーターなどの厄介な5コスト以上の相手フォロワーを楽に処理できるカードです。今は凍結を採用している2枠が一時期このカードだったこともあります。全く刺さらない対面で腐り気味になってしまったため採用しなくなったのですが、Bo3でラスワネクロ2タテを狙う場合は凍結の枠をこのカードに変更するのもありだと考えます。

・界門のホムンクルス・ラズリ
 エンハンス9でデッキ内に眠ってるトレランスを引っ張り出すことができるのが強力で、少し打点が足りなかった際のダメ押しとして使えるのが便利です。欠点としてはエンハンスが使えるのが、このデッキの平均速度からは遅いターンである9t目以降である点です。このカードに頼りすぎず、あくまで保険として採用する分にはありだと考えます。

・ラブソングシンガー
 紅蓮の凍結よりも1コスト少なく、対象も選択できますが、その代わり対象は1体のみというカードです。どちらも似た役割のカードなので、どちらを採用するかはお好みで。

・フラッフィーエンジェル
 3/2/3守護合計4点回復というヒーリングエンジェルが涙目になる性能を持ったカードです。これがあるだけでデッキの耐久力が底上げされます。今回は枠が足りなかったため採用しませんでしたが、ポテンシャルは十分にあるため、ぜひ採用を検討してみてください。

・肉球シュート
 3コストで相手フォロワーを最大4体倒せる除去カードです。エンシェントAFを出すことができれば、トレランスのコスト下げにも一役買ってくれる点が便利です。使い心地は悪くなかったので、読者の皆様もぜひお試しください。

・輪廻の女神
 結晶サハイスラで出せる強力なニュートラルフォロワーである点、アクセラで極光をチョイスすれば相手の疾走札に対抗できる点など、このデッキと相性が良い点がいくつもあるため、一時期採用していました。ただ、結晶サハイスラは前述したように2枚目のサハイスラを出した方がOTKが狙えて強い、極光を投げたとしてもAFのミリアムOTKは回避できないなど、このカードの欠点が目立つことも多く、現在では私は採用していません。とはいえ、特にネクロ対面では非常に便利なカードであるため、採用の余地はあると考えます。


5. 使用感 & 立ち回り

使用感としては、序中盤を回復や除去で凌ぎつつ準備し、終盤に一撃必殺を決める感覚がSOR環境のコントロールネメシスに若干近いです。

ただ、今回のデッキタイプでは必要な事前準備がSORコンネメ以上に必要です。その点には注意しましょう。

立ち回りとしては、序盤はドローに専念しつつ必要に応じて除去と回復を行いましょう。序盤で全くドローしないカードを使うと、デッキの回りが悪くなってしまう場合があるので注意です。

中盤~終盤では、このターンでどのようにダメージを与えてトレランスのコストを下げると相手の体力をより速く削り切ることができるのか、ということを考えながら動きましょう。1ターンのズレが命取りになります。

また、一つ覚えておいていただきたいこととして、「体力もリソースである」ということを挙げます。ロキサスエルフなどを使っている場合でもそうですが、むやみに自リーダーの体力を守るよりも次の自分のターンで出せる最大打点を上げた方が間違いなく強いです。最終的に勝っていればいいので、それまでにどれだけ体力を削られていようが耐えていれば問題ありません。このデッキタイプの場合は多少の回復は持ち合わせているので、尚更体力をリソースとして消費可能です。盤面よりもドローを優先する判断も時には大事です。


6. マリガン基準

以下に筆者のマリガン基準を載せておきます。参考としてご覧ください。

〈先後共通〉
・アーティファクトの同調
・機器による設計
・空間の開錠
・エナジーサプライヤー
・調整失敗
・終末の番人・スピネ
・トレランス (ドロソを持っている時に1枚だけ, 強気なマリガンを好むならドロソを持っていなくても1枚キープして良い)
・スロース (調整失敗が手札にない、かつ3t目を共鳴状態にする算段がついている時のみ)

〈先攻のみ〉
 特になし

〈後攻のみ〉
・ガジェットユーザー


7. 各デッキタイプとの相性

DOVアディショナル後環境で見かける主要なデッキタイプとの相性を紹介します。
(筆者がその対面相手にどれほど勝てているかで判断したため、一般的な認識とは異なる可能性もあります。あくまで参考程度にご覧いただけると有難いです。)


前提: 最速OTKの条件が満たされた場合、全対面有利

 現時点では、最速OTKの前提条件 (サハイスラのカード説明にて記載) が満たされた場合、6t目にそれを耐えきる手段はほとんどないため、ほぼ全ての対面が有利になります。

 そのため、これ以降の相性関係の記述は、最速OTKの条件が満たされなかった場合での相性となります。


・vsロキサスエルフ ロキサス微有利~有利

コンネメ側の火力が出始めるのが7t以降。それに対し、ロキサス側は序盤から継続的に火力を出しつつ、7t目あたりに高火力を出すことができるため、速度的にロキサスの方が有利です。

コンネメ側の勝ち筋としては、先7tにて、マグナゼロ + トレランスの高火力をロキサス側の高火力よりも先に叩きつけることが挙げられます。ロキサス側は回復が少ないので、序盤にダメージを稼いでおけるとより勝ちやすくなります。


・vsセッカエルフ セッカ有利

ロキサス同様、序盤から継続的に火力を出しつつ、7t目あたりに高火力を出すことができることに加え、アリアの効果でフェアリーが破壊時にもダメージを出すことができることを活かして、こちらがマグナゼロを投げた瞬間に負ける、所謂詰みの状態を作られる場合があります。小まめに回復しながらこちらの勝ち筋を探しましょう。


・vsスペルウィッチ コンネメ微有利~有利

スペル側が手札から直接出せる打点はルーニィの3点やラピットファイアの2点といった細々としたものがほとんど、それ以外は基本的に盤面から出す必要があるため、その盤面を吹き飛ばすことが容易にできるコンネメの方が戦いやすいです。

とはいえ、序中盤に強力な盤面をスペル側に形成されてしまうと盤面を捌ききれなくなる可能性もあるため、スロースを活用して相手に強力な盤面を形成されないように妨害しましょう。また、フォースバリアにも注意しましょう。


・vsマナリアウィッチ マナリア有利

コンネメは相手の盤面を捌くのは得意ですが、自ら強い盤面を押し付けるということに関しては苦手なので、盤面を押し続けられることが苦手なマナリア側としては戦いやすい対面です。

最終的にどちらが先に高火力を投げつけるかの勝負になるのですが、マナリア側はイクシードブラストやフェイタルバーンを複数枚投げる必要があるため、コンネメ側は相手が複数枚投げてくるであろうタイミングにスロースのコストアップ効果を発動させることができると形成が逆転する場合があります。


・vs庭園ドラゴン コンネメ微有利

3コストでスピネ本体を押し付けながら他のカードも併用できる、8ppでマグナゼロを2体投げれる、というように、コンネメ側も庭園の恩恵を受けやすいため、比較的戦いやすい対面です。

庭園側が庭園を出してこない場合もあるのですが、その場合は庭園側の速度が遅くなるだけなので、庭園を出されないことによってコンネメ側が不利になるといったようなことはありません。

ただし、盤面を作らなさすぎるとバハムートが飛んできて負ける場合があるため、注意しましょう。


・vsラストワードネクロ コンネメ微有利~有利

クリストフの効果で盤面を強化される頃にはマグナゼロの準備が完了していることの方が多いため、基本的に戦いやすい対面です。

コンネメ側が負けるパターンとしては、5t目MAXナイトメアイーターを捌けなかったことによるダメージの蓄積やグレモリー起動後のネクロインパルスリーサルなどが挙げられます。

イーターに関してはサハイスラ進化やガジェットユーザー、肉球シュート等、複数体を除去できるカードを引き込んでおくことが対策として挙げられます。Bo3などで対ネクロを意識するなら、インパルス対策として、自由枠に輪廻の女神を採用するのもありです。


・vs背徳ヴァンパイア 背徳ヴ非常に有利

背徳ヴ側の速度がコンネメに比べて早すぎるため、コンネメ側は体力がもたないことがほとんどです。ハレゼナ対策カードを自由枠に積んでいない場合、ハレゼナを出されただけで負けます。とはいえ、ハレゼナの対策をしたところで不利対面であることには変わりないため、コンネメ側はこの対面で勝つことにこだわるよりも他の対面相手に勝てるように調整した方が良いです。


・vs清浄ビショップ 五分~コンネメ微有利

清浄側の特性上、コンネメ側が一撃で倒しきるということは若干難しいため、戦いにくい対面ではありますが、この対面はお互いに速度が速いわけではないため、トレランスのコスト下げ作業を比較的余裕をもって行うことができます。ゆっくり確実に倒しましょう。紅蓮の凍結はこの対面での延命手段としても便利です。ただし、ラーの継続ダメージには注意です。


・vsAFネメシス AF有利

AF側の継続的な盤面展開に対してはガジェットユーザーなどの盤面除去カードで、ブリッツバハOTKに関しては自由枠に輪廻の女神を採用することで対策が可能ですが、ミリアムブリッツOTKに関しては盤面を明け渡さない限り、防ぐことができません。盤面を明け渡したとしても、そのタイミングではAF側はその次のターンのミリアムブリッツOTKを見据えてパラダイムシフトを温存しながら盤面を押し付けてくる、もしくはブリッツバハOTKをそのタイミングで決めてくる可能性があるため、結局対策になっていません。それこそ、こちらが最速OTKを成立させない限りは厳しい対面です。


8. 問題点 & 改善案

今回は筆者の使用している構築での問題点やそれに対しての改善案を提示します。参考程度にご覧ください。


問1: 序盤の盤面処理手段や回復が少なく、耐久できずに負けてしまう。

案1: 肉球シュートやフラッフィーエンジェルなど、序盤から使える耐久手段を自由枠に採用してみてください。


問2: 7t目にマグナゼロの10ダメージ条件を全然満たせない、満たせる方が珍しい。

案2: 一度、試合のリプレイを見返してみましょう。序中盤に耐久を意識しすぎてドロソを全然使っていない場合はプレイを見直しましょう。自リーダーの体力もリソースです。盤面よりもドローを優先する判断は特に序中盤では重要です。単純に序中盤にドロソを引き込めていない場合はマリガンを見直しましょう。


9. クイズ (おまけ)

コンネメに関するちょっとしたクイズをおまけとして付けてみます。ぜひ挑戦してみてください。


・1問目
Q. 現在先攻1ターン目。出せるカードが4種類あります。どれを出すのが一番良いでしょうか? 理由も含めて述べてください。

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正解は...

A. スピネ (アクセラレート)

解説: 設計や開錠は使うことで即座にドローができますが、スピネのアクセラレート効果で出てくるスピネのAFは、現段階では相手のターンに破壊されなければ破壊時のドロー効果が発動されません。このことから、より早い段階で相手に破壊してもらうためにも、他の1コストドローソースよりも早めに使っておきたいカードとなっています。

また、相手がこちらのドローを嫌がってスピネのAFを放置した場合、スピネのAFで相手の体力をチクチク削ることができる点も、スピネのAFを早めに盤面に出しておきたい理由です。

↑の2つの理由と同じような内容を回答の理由として述べることができた方は理解が完璧です。

また、この場面で一番出してはいけないカードはカプセルホムンクルスです。仮にカプセルをこのタイミングで出した場合、リーダーの体力は既に上限値であるため、特に意味がなく、また、ppは1しか余ってないため、相手リーダーへの2ダメージ効果は発動しない、つまりせっかくのカプセルが無駄になってしまうため、このような場面では出さないようにしましょう。


・2問目
Q. 追憶の大天使は進化させるタイミングによって、稼げる共鳴回数に違いがあるでしょうか? ある場合、どのようなことが原因で違いが生じるのかも述べてください。

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正解は...

A. ある

解説: 原因としては、追憶を進化させる直前でのデッキ残り枚数について、共鳴状態か、それとも共鳴でない状態(非共鳴状態)かというのが関係しています。

共鳴状態の場合:
1) 手札を1枚デッキに戻す → 非共鳴
2) 2枚ドロー → 非共鳴 (一度のドロー枚数が偶数枚だった場合、状態は変化しない → 共鳴回数は増えない)

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といったように共鳴回数が0回なのに対して

非共鳴状態の場合:
1) 手札を1枚デッキに戻す → 共鳴 (共鳴回数 +1回増える)
2) 2枚ドロー → 共鳴 (偶数枚の同時ドローでは状態は変化しない → 共鳴回数は増えない)

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となるため、非共鳴状態で追憶を進化させると共鳴回数が1回増えます

なお、この話は追憶の進化時効果のみを考慮した際のもので、共鳴調整ができるかどうかで話が変わってくるため、今進化すると共鳴回数を稼げるのかどうかはそれぞれの場面で適宜考えましょう。


・3問目
Q. 現在先攻7ターン目で共鳴状態。結晶サハイスラでサハイスラ出し進化まで動いたところです。共鳴回数は現在9回。つまり、1ドローをあと2回すれば、マグナゼロの10ダメージ条件を満たせます。相手の盤面にある惨禍の円環は、次の相手のターン開始時にこちらの盤面にアナライズAFを出してくれることが確定しています。この後、そのままターンを終了した場合での裏目は、相手のどのような行動でしょうか?

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正解は...

A. 消滅や変身などでアナライズAFのラストワード効果(破壊時効果)そのものを消してから除外する

解説: 惨禍の円環が出してくれるアナライズAFがラストワードで1ドローできる効果を持っています。このことにより、

アナライズAFが破壊された場合
次の自分のターン開始時の1ドローと合わせて2回の1ドローより、マグナゼロの10ダメージ条件を満たす → 勝勢

アナライズAFが破壊されなかった場合
カプセルホムンクルスを盤面に出すことで自盤面のフォロワーは2体になり、記憶の軌跡で1ドローできるため、ターン開始時1ドローと合わせて2回の1ドローより、マグナゼロの10ダメージ条件を満たす → 勝勢

といったように、本来ならどちらに転ぼうがマグナゼロの条件を満たせるため、こちらが圧倒的に有利です。仮に相手に回復されたとしても、マグナゼロで相手の盤面を一層しつつ、ドロソで更なるフィニッシャーを引き込める可能性が十分あるため、こちらの勝勢に変わりはありません。

しかし、次のターンでマグナゼロの条件を満たせなくすることができる相手の行動があります。それがアナライズAFのラスワ効果を無効化しながら除外する動きです。上記のパターンはアナライズAFのラスワ効果 or 記憶の軌跡の効果のどちらかで1ドローできていたから成り立っているのですが、アナライズAFを無効化しながら除外されると、現状の手札ではそのどちらもできなくなるため、マグナゼロの条件を満たすことができなくなります。

ニュートラルでは追憶の大天使やオーバーヒートデーモン、ウィッチならアブソーブスペルやアレイスター、ネメシスなら水銀の遮断など、各クラスで無効化しながら除外する動きは実現可能であるため、裏目を警戒するかどうかは一考の余地があります。

ちなみに、このままターンを終了せずにカプセルホムンクルス + 記憶の軌跡の動きを今のうちにしておくことで裏目は回避可能ですが、カプセルホムンクルスは後々火力になる可能性もあるため、ここで捨ててしまうのは若干勿体ない状況でもあります。

デッキ公開制などで相手のデッキに裏目の動きができるカードがないことが確定している場合は、迷わずそのままターンを終了してしまって問題ありません。


10. あとがき

最後までご覧くださり、本当にありがとうございます。

今回はコントロールネメシス (マグナゼロネメシス) について解説しました。大量にドローできる感覚や高火力を一気に叩きつける快感など、コンネメはAFとはまた違った面白さがあるため、当記事を通して興味を持っていただけると筆者としては非常に有難いです。

当記事についての質問、記事内の誤字等ございましたら、私のTwitterのDM ( @Tsukiyama05_sv ) にご連絡ください。

今回はこのあたりで失礼致します。
それでは、また次の記事にて。

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