クレープを焼く週末

クレープを焼いた。
2週連続で週末に焼いた。

うちの母が作ってくれたお菓子は数あれど、好きなお菓子ランキングで確実に上位だな…と思うのがクレープである。いや迷うけど。
でもブラマンジェより、スイートポテトより、りんごのケーキより、やっぱりクレープが好きだなと思う。

クレープはよく、大量に焼かれ、包まれ、誰かの家にお邪魔する際などの手土産になった。
具材としては生クリーム、合わせるフルーツはバナナ、パイナップル(缶詰)、みかん(缶詰)の3種類。
あとこれとは別でたまに、休日の朝食などにクレープの皮にバナナまるごと1本と生クリーム、チョコレートソースをかけたものを出してくれていた。
めちゃくちゃおいしくて、テンションが上がるお菓子、それがクレープ。

クレープを焼く作業を小学生の頃から手伝っていたせいで、私は少々、いやほんの少々だが、クレープにうるさい。
屋台の分厚い、やぼったいクレープは、正直おいしくなくて食べられない。
モチモチ感はほしいが、しかし分厚さによるモチモチではダメだ。
薄いのにちょっとモチモチしてる、これが理想。

実家ではホットプレートを熱して、おたまでクレープの生地をすくい(かなりサラサラ)、それをホットプレートに落としたら一気におたまの底でくるくると伸ばしていた。
やったことがないと、少し難しいと思う。
でも、なんせ小学生からやっていたので、一人暮らしをしていた大学時代も友達に振る舞うため時々作っていたので、私はわりと得意だと思う。まあ、たぶん。
ほかの家庭で育った人のクレープ焼きの腕前を観察したことなどないので、たぶんの域は出ない。

で、今回のクレープ。
1週目は、生クリーム、バニラアイス、チョコレートソースを包んで食べた。
ちょっとあったかいクレープの皮に冷たいアイスクリーム、間違いなかった。
そして2週目は、クレープシュゼットを作った。
クレープシュゼット、子どもの頃に母の料理本や料理雑誌を読み漁るのを趣味の一つとしていた私なので、名前だけは知っていた。
でも、お店で食べたこともないし作ったこともなかった。
どうも、オレンジ果汁などを使ったソースで、畳んだクレープを少し煮て作る、あたたかいデザート。

今回は100%オレンジジュースを使って挑戦。
グラニュー糖をフライパンで溶かし、バターを入れた。焦げた。
やばいやばい。オレンジジュースを加えた。すでにカラメル状になっていたグラニュー糖と分離。
あっこれ失敗だ。焦げた塊をすくいだし、温まったオレンジジュースにグラニュー糖を適当に投入。やけくそ。
味見したらなんとなくおいしかったので、ここで香りづけのブランデーを加えてソース完成(レシピと全然違う)。
最後に畳んだクレープを入れてソースを吸わせたら、皿に盛り付けて、上にバニラアイスを落とした。

夫と共に食べた。おいしい。
いや、正解なのかどうかは不明なのだけど、なんせお店で食べたことないし。でも、おいしかった。

新型コロナウイルスのことで、正直、気持ちはかなり参ってきている。
滅入る。

でもだから、家で過ごせる週末は、大人しくスーパーへの買い出しと散歩以外は家におり、じっくりクレープなど焼いてみた。
クレープを焼くのに集中しているときは、心が無になって、いいんだろうと思う。
しかし、なかなか出かけづらいために、応援したい飲食店でテイクアウトお惣菜買ってきたり、おいしい甘いものを食べたり、ストレス解消が食に偏っているな。
また太りそうで心配だ…。


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