見出し画像

1st Album 劇処 怪演装苑 解説(前説)

#音楽記事まとめ #シンガーソングライター

先週僕の1stアルバム「劇処 怪演装苑」が全曲ストリーミング配信されました。それに伴い、製作や各曲の解説を交えてお送りします。 

まず、前身でHeretique Aventure(エレティック アヴァンチュール)と言うソロプロジェクトをやっていたんですが、今年の3月に改名して初の音源で御座います。 
改名についての経緯はこちら


前のHeretique Aventureでは一つの長編のストーリーを楽曲で紡ぐと言うコンセプトがあり、舞台設定は2035年頃の日本。 
そこではクローン人間が生成され、治安秩序を守る為に活動していたが、やがて謀反者が反乱を起こし、世界滅亡へと導く内容でした。 

その中で「Grand Guignol Theater」と言う楽曲を製作したのですが、これはストーリーのスピンオフ的な立ち位置で間接的には関係してるけども、その楽曲単体でも充分な世界観とインパクトがあった。 


元々音楽性的にも未来のサウンドを意識して作ってた訳ではなく、どちらかと言うとルーツである90年代00年代V系のサウンドや構成の楽曲が多かった為、この1897年に実在したグランギニョル劇場と言うレトロなカラーは自ずと自分の音楽性にも合ってたのかもしれない。 

お客さんやバンドメンバーにもこのシリーズをやった方が良いとの声も受け、今回のアルバムはこのグランギニョル劇場の演目と言うのがイメージの発端であった。 

2020年に3カ月連続シングルリリースと言うのをやって、その中で「退廃見世物小屋」と言うタイトルのシングルを出したのですが、その衣装と世界観が不思議と自分にマッチして、このシリーズも交えて構成していく事もコンセプトの1つであった。 


そもそもHeretique Aventure時代にEPの経験はあったけども、アルバムのリリースは初めてで、
でも「ストリーミングで聴くなら絶対アルバムの方が良いよね」と言う事でアルバムのリリースになったのだけども、最初曲作りを始めたのは今年の3月でした。 


グランギニョル劇場の当時の映像は残っていなくて、「恐怖劇場」って何だろう?って所から始まって、そんな時に「顔のない眼」と言う演目で使われた劇の映画版を観て製作したのが、同タイトルの「顔のない眼」。 


この曲を製作する少し前から、六弦の和音に対するテンションを勉強してて、この学習は後に製作する楽曲にも役立ってくるんだけども、「顔のない眼」は独特なコード進行が曲の怪しさを増してます。 


加えて、閌演(Live)をしていて、暴れやすい曲ってあんまり作ってないよなと思って、最近のV系風潮に合わせながら尚且つ世界観を出すのに、製作したのが「埃被ったカルト」
この曲を製作するに当たってはメタル方面の勉強をかなりしました。 


レコーディングは6月ぐらいから大体2曲ずつ、全て完了したのが10月の中旬。 
最初のリリース予定が11月17日だったから、かなりギリギリなスケジュール。
そもそも楽曲のカラーが多彩過ぎて、どうまとめて良いかレコーディング終わるまで見えませんでした。 


曲順やアルバムタイトルを決めたのも遅かったし、製作からレコーディング、そしてMixも含めて8カ月ぐらいかかったと思います。 


1つの転機となったのが、今までゴシックやホラーと言うのを突き詰めて楽曲製作を考えていたカラーに、和の世界を取り入れた事がまた違ったアプローチになりました。

夏ぐらいにたまたま、国立劇場に寄る機会があって、そこで初めて歌舞伎を観て、その世界を受け入れようと思ったのがきっかけでした。

そもそも、「見世物小屋」が隆盛してた時代と平行して歌舞伎や能の伝統芸能はあった訳で、関わりは確実に深いなと思って、そう言う過程もあり今回の楽曲に和楽器が入る編曲に繋がっていく訳です。


また去年出した3カ月連続シングルの曲も入れる事は見えてたけど、「Deformity Circus」と「感染都市」は閌演(LIVE)をする事で、自分の解釈も変わってきてて、前のVerのMixも好きになれなくて、今回歌を再録しています。 

あと今までMixマスタリング作業は外注していたのですが、今回曲数も多く、過去の楽曲をまた人に頼むのも嫌だったので、ほぼほぼ月影が担当しました。 

このMixが独学で今までやってきて、曖昧でよく分かってなかった事も多かった為、正しい知識を植え付ける為、かなり勉強したし、必要なプラグインも買い足したし、予算と時間をかなり費やしました。 


結果的にこの自分の力量不足と学習する過程が必要だった為、リリースは延期させて貰いましたが、納得出来る内容にはなったかと思います。 


曲順に関しては、「恐怖劇場」と「見世物小屋」シリーズが交互に聴ける様な仕組みで、Live映えする様な流れになったかと。

次回は楽曲ずつの解説します



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?