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八段塾とは

八段塾について、質問をいただきましたので八段塾を作った想いを書かせていただきます。

八段塾 理念
1、「これ以上強くはなれない」は虚なり。それを結果で証明する。
2、あの頃のように、バカになろう。
3、強者たちの、強者たちによる、強者たちのための塾
4、全力でぶつかりあえる仲間こそが、最高の友である。
5、「アマ最高峰」のレベルを引き上げ、プロ界に危機感を与える。

八段の最大の敵、それは、「孤独」

このたびひだまりでは、アマチュア最高峰に位置するネット碁八段以上の強者のみを対象とした、「八段塾」を開校することとなりました。申し遅れました、八段塾初代塾長の高橋司です。簡単に自己紹介をさせていただきます。

私は、中学3年生で囲碁に出逢い、1カ月で初段になりました。その後3カ月で四段に、半年で五段に、高1の頃にはネット碁七段の実力になっていました。
プロの先生に弟子入りし、最終的にはネット碁八段格までたどり着いたところで、すなわち、プロへの階段が見えるか見えないかのぎりぎりのところで力の限界を感じて諦め、今に至ります。
一時期は囲碁から離れたものの、現在私が働いているのはひだまりという囲碁カフェであり、大切なお客様、生徒さんも増え、今また囲碁に向き合おうとしている自分がいます。

多くの八段格の皆様も、始めた時期やきっかけの違いはあっても、およそ同じような傾斜角で上達してきたのではないでしょうか。
級位者の頃、低段者の頃の記憶は遠くかなた、ほとんどの現役期間を「高段者」あるいは「囲碁がめちゃくちゃ強い人」として過ごしてきているはずです。
同時に、プロには近づけどその立場を得ること能わず、悶え、嗚咽し、胸をかきむしりながら自分自身と格闘した経験も、少なからずお持ちなことでしょう。

そんな八段格の皆様が、今まだ囲碁に触れている理由。それは、「囲碁を愛しているから」という、これ以上ないぐらいシンプルな回答になるのではないでしょうか。
しかし!しかしです。我々八段格の人間には、八段格ならではの悩みがあります。
それは、「孤独」。

強くなった事は私にとってしあわせな事でした。
しかし、強くなればなるほど胸に強くこみあげてくる感情、それが孤独でした。
碁会所に行っても、互先で打てる相手はほとんどいません。置石を置いて、指導碁のようなことを無料でして、それで終わりです。
楽しい囲碁を打って笑顔でいるはずなのに、どこかでつのる、全力を出し切れないもどかしさ。
いつしか私は碁会所に行かなくなってしまいました。

同レベルの相手はネット碁にはたくさんいます。
でも、盤を挟んで打つ相手との呼吸の駆け引きや、熱気、喜びや悲しみ、脳が溶けるかと思うほどの疲労感を感じることはできません。
今より強くなるために最も必要なのが、ギリギリのレベルの者同士による検討のはずなのに、それをネット碁ですることはほとんど不可能です。

大会があるじゃないか、と言われるかもしれません。でも、大会で最高の碁を打つためには、日ごろから全力でぶつかれる相手と、全力でぶつかっていることが大前提となります。
そうして高めに高めた力を、大会当日にぶつける。
それでこそ、大会に出る意味があります。
そして私の知る限り、プロにはその環境があり、私を含めた八段格にその環境を保持できている人はほとんどいません。

「これ以上強くはなれない」は嘘だと証明したい

私は、今からプロになりたい、というふうに思っているわけではありません。
でも、今より強くなりたいと思っています。あと二子、強くなりたい。
「もう十分強いでしょ?」、「これ以上どうやって強くなんのよ?」言われることは多々あります。
でもどうしたって、この強くなりたいという欲は自分を諦めさせてくれません。

我々八段格の人間に必要なのは、詰碁や、手筋、布石など、そういった知識ではありません。
そんなものはもう十分以上に、勉強してきたでしょう。
レベルの高い大会に出ることでもありません。
本番で全力を出すために、練習で全力を出す。
その環境の方が100倍大事です。あらゆるところを探しましたが、そんなネバーランドはどこにもありません。私が出した結論は、「自分で作る」です。

八段格の皆様に、お聞きしたいことがあります。
もう一度、情熱を燃やしてみませんか?
全力でぶつかれる相手と、全力でぶつかってみませんか?
対局だけでなく、検討も全力でやりませんか?
最新の布石を研究し、AIを駆使し、もっと強くなりませんか?
そして、いつかはプロ棋士を倒しにいきませんか?
高橋が、責任をもって八段格の皆様が満足できる会を運営します。ともに高みへ、駆け上がりましょう。
八段塾初代塾長 高橋司

研究会情報
日時:毎月第1土曜日
場所:カフェと囲碁 ひだまり
参加費:5000円
参加方法:店舗またはつかさまでご連絡ください!


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