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【再掲】C4 / [-barrett Caliver 4-]の感想

※2013年9月のRelease当時、坂井がネット上に投稿した文章を再構成した上で再掲。当時の新鮮な感想を尊重し、稚拙な表現もそのまま残しました。

では、いきます!

↓↓↓↓

今回は、C4が2013年9月4日にReleaseした4th Album [-barrett Caliber 4-](読み:バーレットキャリバーフォー)について書きたいと思います!

[-barrett Caliber 4-]ジャケット

C4 / [-barrett Caliber 4-]
01.Reception Search "SPECTER"
02.SPECTER
03.NINE BREAKER
04.MINERVA
05.Incubate
06.Einsatz
07.ENIGMA
08.Shattered Ray
09.TIMEAXIS
10.Shadow Stare

C4 アーティスト写真(2013年撮影)

01.Reception Search "SPECTER"

アルバムの冒頭を飾っています。

といっても、SEやイントロダクションというわけではなく、次曲への布石としてあるトラックです。実際15秒しかないので特にこの曲に関しては何もないんですけど、タイトルがかっこいいですよね。


「レセプションサーチスペクタァァァァァァ!!!!!」


って一度叫んでみたいです。(冗談です・・・。)

これはタイトルだけでもう勝ってる気がします。

02.SPECTER

すべての作詩を手がけるTOKI(Vox)

そんな布石から繋がるのが[-SPECTER-]という曲。

曲としては、[-Complainer-][-Pylebanker-][-REJECTER-]に並ぶ「これぞC4」というような王道タイプのかっこいい曲だと思います。

冒頭から


「人は誰しも最初の印象でなんとなくその人を形どり、そこから少し言葉を交わして、その存在を固定づける」


と格言めいた歌詩がでてくるこの曲。

タイトルになっている"SPECTER"とは「亡霊」の意。


「被害妄想という名の亡霊に憑りつかれて、未来を棄てちゃいけない」

というTOKIさんの歌詩が光ります。

あと、今回はレコーディングエンジニアの方が石松さんというTOKIさんが大いにの信頼を寄せる人物であるためか、音が凄くいいと思いました。

特にTakayoshiさんのギターソロが半端ないです。是非とも一度聴いてみてください。

03.NINE BREAKER

超絶技巧を聴かせる大村孝佳(Guitar)

このアルバムのWeb CMにも使われていた曲です。

前曲が「王道のC4」ならば、この曲はまさに「新しいC4」を感じさせる曲で、「これまでの作品とは次元の違う作品を作る」という意気込みで制作されたこのアルバムを象徴するような曲ではないでしょうか。

とにかく、Takayoshiさんのギターが最初っから最後までブイブイいっています。その裏ではTomoiさんのドラムが凄いことになっていたりと、演奏がとても面白い曲です。

余談ですが、この曲の冒頭から"キュイ~ン"までが[-Reception Search "SPECTER"-]で、それ以降が[-SPECTER-]だという想像をしていたんですが、見事に外れましたorz

04.MINERVA

今回のアルバムで一番好きな歌詩です。

"「私、なにかあの人に失礼なこととか不快なことをしていないかな?人に優しくできてるかな?」という思考が出来る人は、間違いなく優しい人であると言える"みたいな部分が特に好きですね。

何故かと言うと、この歌詞にあるようなやり取りは、実際にTOKIさんとファンの方の間でされたやり取りなんですね。どこでされたやり取りだったかは正確には記憶していないんですが、本当にあったやり取りがそっくりそのまま歌詩に落とし込まれているため、凄くリアルさを感じます。その他の部分の歌詩もいいんですが、載せきれないので、話題を変えますね。

この曲では、TOKIさんが早口で歌っている部分があります。

このアルバムを実際に聞いた方なら共感して頂けると思うんですが、あそこ、本当にいいよね!!!!中身のギュッと詰まった歌詩を惜しげもなく早口で歌って、サビで爆発するあの感じ。たまらんです。(´∀`*)ギターソロもかっこいいし・・・。個人的に、このアルバムで1位2位を争う曲です。

05.Incubate

くそかっこいいいいいいいいいいいいい!!!!

というのが初めて聞いた感想です(笑)

どのようにかっこいいかを解説しますと、この曲、全英詩なんです。

個人的に思うC4の楽曲の魅力とは、大きく分けて


1.ソリッドで攻撃的な演奏

2.TOKIさんの書く熱い歌詩


の2点なんです。演奏がここまで鋭いと、いわゆる「普通の」歌詩ってたぶん合わないと僕は思うんですね。なので、本来なら「地上の人間皆殺し~♪」みたいな歌詩がのっていてもおかしくないと思うのです。

しかし、そうではなく、TOKIさん節とでもいうか、TOKIさん独特の熱い歌詩がその攻撃的な演奏にのることによって、「歌詩が演奏を」「演奏が歌詩を」より説得力のあるものにするという相乗効果を生む。それがC4の魅力だ!と自分は考えています。

そんなC4というバンドが、「全英詩」の曲を演奏する。これはつまり、英語にして一枚壁をつくってしまって、その相乗効果が生まれず、パンチが弱くなるのでは・・・?


というようなことはまったくない。


以前にも[-Jayrohead-]という全英詩の曲があったが、それと今回の[-Incubate-]も一緒だ。全英詩にしたことで、いつものように何か心に直接訴えてくるものというのは正直あまりない。しかし、その分無機質な感じや機械的な感じが増して・・・普段以上に攻撃的で、とにかく熱いのだ!!(特に、Takayoshiさんのシャウト部分にはハッとさせられるものがあります)文字では伝えきれない。是非とも実際に聞いてみてほしい。ちなみに、[-MINERVA-]と1位2位を争っているのはこの曲です。

06.Einsatz

この曲は歌詩に尽きると思います。

内容としては、前作に収録された[-DAISYCUTTER-]に近い感じですかね。[-DAISYCUTTER-]でも思ったことですが、"もっと有名になりたい!!自分の名を多くの人に広めたい!!"と考え行動する人と、"誰にも覚えられなくてもいい。しかし、応援してくれる人には誠実に"と考え行動する人。最終的に人の心のなかにずっと残るのはどっちなのだろうか・・・。別にどっちでもありっちゃありですが、後者の方がずっと残っていくだろうなと僕は信じています。

07.ENIGMA

[-ENIGMA-]を作曲したJunji(Bass)

このアルバム唯一のJunjiさん曲。前作の提供曲とはうって変わってめちゃくちゃ激しいです。

特に終盤はずっとギターがピロピロピコピコいいっぱなしです。

で、歌詩はといいますと、大まかには「何かつらいことや悲しいことがあったなら、ただ落ち込むだけじゃなく、それを糧にしてどこかで倍返しにした方がいい」というような歌詩なんですが、


「ヤラれたなら、ヤリ返さなきゃ」


「社会や他人への怒りの倍を前にぶつけられる奴だけが上にいける」


という箇所を見て、僕が今ハマっている某人気ドラマの主人公を思い出しました。


おそらくこの曲で歌われているのは、"他人に悪意ある行為をされたなら、その人に直接倍返ししてやればいいんじゃい!!(*`Д')"ということではないと思うんですが、それでも頭をよぎってしまいます。完全にドラマの見過ぎですね。


次の[-Shattered Ray-]からの3曲は、3つで1つと言っても過言ではない美しい流れを作っています。


どういうことかと言うと[-Shattered Ray-]が過去、[-TIMEAXIS-]が現在、[-Shadow Stare-]が未来といったように3曲それぞれに明確な役割があり、この3曲で「時間軸に対する思い」という1つのコンセプトを体現しているとのことです。


ホント、うまいこと考えるなぁ~と思いました。


ブックレットの始めでは、このアルバムは「単発勝負の曲の集合体である」とされていますが、このように曲順も考え抜かれており、アッパーな曲だけで構成しているにも関わらず違和感なく一気に聞けるようになってます。


ライブでも3曲連続で演奏されるんですかね?


08.Shattered Ray

「過去」を表す曲。

サビ前のギターの刻みの部分が好きですね。


「どこにも理想がないのなら、その手で創りだせばいい」


だから、自分の信念は曲げるなよ?後から後悔するだけだから・・・と、TOKIさん自身の過去からくる教訓が書かれた歌詩が胸に刺さります。

09.TIMEAXIS

「現在」を表す曲。

アコギ?の音が歌詩にでてくる苦しみのなかにいる女性の心の闇を引き立て、さながら氷のような冷たさを演出しています。


C4の曲でここまで鮮明なイメージが描けた曲は他にないかもしれません。

10.Shadow Stare

Tomoi(Drums)

「未来」を表す曲。

曲全体を通して、[-TIMAXIS-]で書かれたような悩みから一歩抜け出して、未来を静かに見すえているようなイメージを連想させます。

アルバムのラストを飾っている曲でもありますが、個人的にはバラードで締めるよりもこういった曲で締める方が好きですね。というか、改めてこの曲でも感じましたけどこのアルバムは音質が凄くいいです。イントロのキーボードかなんかの音のクリアさが半端ないです。

「音質」という一点において言えば、前作[-Centurion 4-]を軽く凌駕していると思います。前作から一年ちょっとでこれほどのアルバムを作り上げたC4。流石っす。


総評

今回のアルバムは、現メンバ-が初めてゼロから創り上げたアルバムであるということで、今までの作品を踏襲する面もありつつ、


「全曲アッパ-」

「ラスト3曲で1つのコンセプトを体現する」


というこれまでにない試みがされたこともあり、「新しいC4」を感じられる作品になったのではないかと思います。

また先述の通り、音が凄くいいというのと10曲で約30分という収録時間の短さが手伝って、最初から最後まで気持ちよく聴ける作品になっています。(事実、僕はほぼ毎日リピートしてます)

それにしても、今回も期待を裏切らない良いアルバムで本当によかったです。このアルバムの曲達がSET LISTに組み込まれたら、きっとまたライブの印象がガラッと変わるんだろうな~と思います。

あぁ、ライブが見たい!!!(*´ -`)

2024年追記

レビューは以上になります。

正直、読んでいて恥ずかしくなる部分が多々ありますね…笑
TOKIさんの影響を受けているのも、モロバレって感じです。

このアルバムは、TOKI、大村孝佳、Junji、Tomoiという、いわゆる「完全体C4」として初めて「0から作り上げたアルバム」ということで、Releaseから11年が経過した今では、1つの"記念碑"的な作品になっています。

[-SPECTER-]はライブの定番曲になりましたし、[-Einsatz-][-TIMEAXIS-]は、後に2017年ReleaseのBEST ALBUM[-SAGA-]で大幅にリアレンジされ、再録されるなど、大勢のファンに愛される名曲に成長しました。

2024年8月現在、坂井は実に7年(!)もの間、C4のLIVEが観られていません。CDやDVDは欠かさず買っていますが、何分、都内在住ではないもので…。コロナ禍で、C4自体もあまり活動していなかったというのもありますが、いずれにせよ、長い間、C4のLIVEがご無沙汰なのは事実です。

この[-barrett Caliber 4-]がReleaseされた2013年のFINAL LIVE[-GHOST  EATER-]には行きました。だから一応、全曲体感はしているんです。

体感しているんですが、、、、

願わくば、もう1度。

いや、何度でも。

このアルバムの曲たちを、生で体感したい。
愛してやまないC4のメンバーたちと一緒に、このアルバムの曲たちで盛り上がりたい。

そんな思いです。

C4 in 2013

〜fin.〜