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新しいコミュニティについて

2020年6月20日、佐久穂や近隣の町々を拠点に「NUKADOCO」という名前の新しいコミュニティが醸しはじめます。僕は主にコンセプトづくりの部分でお手伝いをしてきました(これからもしていきます)。

最初にこの話をいただいた時は、「コワーキングコミュニティを」という話でした。課題ベース(こういうことを解決したい)でもなく、手段ベース(こういう手法を用いたい)でもなく、良い意味で中立的で、あとはどうやって「人が集まる理由」を設えるのかが大事になってくるかもしれない、と最初のお話を聞きながら思っていました。

そこでまずはいろいろと話を聞いて、一旦保留にして、次のミーティングで、おもむろに「最近『ぬか床』が気になっていて・・・」と話しはじめて、岩崎さん、副島さん、臼田さんと、4人で探り探りやってきました。

「ぬか床」の着想自体は、ほぼ受け売りです(笑)。ちょうど店も臨時休業をはじめた頃、僕は週に1回くらいそこらを走るようなっていました。走りながら聞いていたあるポッドキャストで、ドミニク・チェンさんが「かつて会社を立ち上げたとき、その初日に共同創業者からぬか床をもらった」というエピソードを嬉々と話していて、妙に心がザワつきました。走れば走るほど、まだその輪郭がおぼろげな新しいコミュニティと、「発酵」という概念は、何か親和性があるようにどんどん思えてきた。何より、美味しいぬか漬けが無性に食べたくなっていた。

発酵の話でひとしきり盛り上がり、コミュニティの名前が「NUKADOCO」と決まり、丸太から彫刻を削りだすように、あるいは抽象と具体の間を行ったり来たりしながら、せっせと言語化や仕組みづくりを行ってきました。「発酵ドリブン」「かんます(かきまぜる)」「偶発性」といったどこまで意味を持つかまだわからないキーワード群も、このプロセスから生まれました。そして、全員が「自分のぬか床を持つ」ところから始まる、不思議なコミュニティの原形が徐々に出来てきました。

「ぬか床」と「発酵」は、見立てです。
見立てであり、その見立て自体はまだ仮説段階です。

ただ僕は、毎日ぬか床をかき混ぜながら、同じように家でかき混ぜてる皆さんと、「面倒くさいね」とか「鼻にツンときますよね」とか「今日のぬか漬けどう?」とか、そういうやりとりをする日々は、もしかしたら結構楽しいのではないかと密かに夢想し、少しニヤけてしまいます。そして、そこで生み出された共通言語や価値観、あるいは関係性のようなものを足掛かりに、何か新しいプロジェクトが地域という土壌にポコポコと生まれたり生まれなかったりする、そんな小さな生態系になっていくと良いなと思っています。

また別の側面から言えば、土地と人をつなぐひとつの接面(インターフェース)というか、行く行くは、まちにとってのOSのような機能を担うものになると良いなという青写真もあったりはします。設計の上では鎌倉のカマコンバレーなどもちょっと参考にしていて、NUKADOCOでもブレインストーミングのようなアイデア出しの場も最低月に1回のペースで開催していく予定です。

というわけで、まだまだ謎めいている。余白だらけのそんなNUKADOCOですが、6月20日(土)の朝10時と夜22時から「はじまりの会」という名前の小さなリリースイベント(説明会)がオンラインで行われます。少し心がザワつき、興味が湧きはじめている皆さん、ご参加をお待ちしています。

【朝の部】NUKADOCO はじまりの会
6月20日(土) 10時〜11時 @ZOOM
https://www.facebook.com/events/394262231467002/

【夜の部】NUKADOCO はじまりの会
6月20日(土) 22時〜23時 @ZOOM
https://www.facebook.com/events/1608081619358724/

※説明内容はどちらも一緒です。

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