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【SD】クレビンジャー、ARI解説ボブ・ブレンリーの発言に抗議

昨年の6月下旬にMLBファン合同note企画のサンディエゴ・パドレス担当として初めて怪文を投稿してから一年半が経った。

だがこの初投稿と担当就任前にオールスター球団別選手推薦文の依頼を受けており、パドレスの項につき以下の通り寄稿した。

ここでアリゾナ・ダイヤモンドバックス解説者ボブ・ブレンリーをカメムシと同等に取り上げことについて自らの不明を悔やむと共に、本人とファンに訂正とお詫びをしなければならない。

私はブレンリーを過大評価していた。カメムシ及びカメムシファンの皆さん不適切な比較で不愉快な思いをさせてしまい申し訳なかった。あなた方はブレンリーより素晴らしい。

米国6/29、アリゾナでのパドレス対ダイヤモンドバックス戦でDバックス側のTV解説を務めていたブレンリーは、パドレス先発マイク・クレビンジャーの投球フォームや外見についてかなりの時間を割いて揶揄。

まず両軍先発投手紹介時に「この試合を観るには時間を空けとかないといけないな。投球間隔が最も長い投手の一人だから」と始める。
今季クレビンジャーの投球間隔は19.7秒、上位31%の長さなので確かに早くは無いが極端に遅いという訳でもない。ちなみにパドレス先発で最も投球間隔が長いのはダルビッシュ有の20.5秒で、短いのはショーン・マナイアの15.6秒。

そしてクレビンジャーがマウンドで細かいステップを踏む様が映った時に「ポルカを踊っているみたいだな」

今季ベスト登板を終え、そのままパドレスはダイヤモンドバックスに勝利を収める。試合後インタビューを受けたクレビンジャーは笑顔で反撃のパンチを繰り出した。

「なんだか上の階のブースでボブ(・ブレンリー)が俺の投球のせいで飛行機に乗り遅れそうとか喋ってたらしいね」「だからこう話したんだ。『じゃあ投球スピードを上げて攻めてやろうぜ』ってね。おかげでとてもとても上手くいったみたいだ。ありがとうなボブ」

その後インタビュアーに投球や試合の内容について受け答えをした後もクレビンジャーの舌鋒は止まらない。

「実況ブースの連中が喋りたい放題で、知りもしないクラブハウスの仲間についてあれこれ言うのをおとなしく聞いてはいられないな。ここ何年何度もこんな調子だ、特にここ(アリゾナ)ではね。だからボブにはクラブハウスにいつでも招待するから俺達がどんな人間が知って欲しいね。ただブースの中で口走る代わりにさ」

インタビューの場がフィールドからクラブハウスに移ってもまだ収まらない。

「ボブは大半の時間を割いて俺がシタデル大学時代に受けた懲罰について話していた。だからボブには俺と直接顔を突き合わせて話をしてほしい。自分がどんな人間か、そしてそもそも何故俺がシタデルに行ったのかを知ってもらいたくてね。ブースで話しているからって聞き流すのにはうんざりだ」

ボブ・ブレンリーの口禍はこれが初めてではない。

2019年フェルナンド・タティス・ジュニアが金のネックレスを着けて走塁しているのを見て「あの自転車チェーンを巻いていなければもっと速く走れるんじゃないか」

2020年、ダイヤモンドバックスがパドレスに6本塁打を浴びた後「自分が監督の時ならぶつけろと指示していたね」

ブレンリーの失言はパドレスに限ったものではない。2021年メッツ時代のマーカス・ストローマンが帽子の下に被っていたドゥーラグ(黒人がよく被っている頭巾)を指し「昔トム・シーバーが被っていたドゥーラグと同じものかな」

このコメントを人種差別的と受け取ったストローマンが抗議し、eコマースでドゥーラグを販売。ブレンリーはそのシーズンの解説業務を自粛した。

これらの失言癖がボブ・ブレンリーがカメムシレベル、そして今年ついにカメムシに抜かれた所以である。もしカメムシとボブ・ブレンリーがエレベーターに乗ったら停止階ボタンを押すのはブレンリーで、料亭の座敷で食事を共にしたらブレンリーが通路側でカメムシが床の間の前に座るべきなのだ。


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