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2/4 謎のQRコードとミシュラン

4日目にして、書くことを探すために行動を起こしていることにふんわり気付き始めました。

こんなのぼくの人生じゃない、と思いかけて、でもおかげで食べたことのないものをモリモリ食べれて幸せになっているぞ、と気づいたので、巡り巡って幸せです。

日記万歳。


2/4(金)

バイト終わりにお腹が空いたのでご飯を食べようと目論んだ。

ぼくのアルバイト先は下北沢というカレーと古着と音楽に脳みそを犯された人類が集う街にある。

色んな文化が雑多に散らばっているせいで、チェーン店だけでなく見たことのない個人経営のお店なんかに出会えることが多々あるのでそれはそれで好きだ。

日記を書く前のぼくだったら、とにかくジャンキーに胃袋をパツパツにしたいという漫画欧米人のような思考でチェーンの家系ラーメンやすた丼にいそいそと駆け込んでいたが、今のぼくは違う。日記マンだ。

世にも珍しいミシュランでお星様をもらったラーメン屋さんがある、との噂をかねがね聴いていたので、そこ目がけて歩き出した。

駅から少し離れたところにあるので向かいながらちょっと調べてみたところ、ミシュランはミシュランでも、ビブグルマンというミシュランの亜種?みたいなやつだった。街の平和を守ってくれそうでカッコいい。ぼくもなりたい。

お店に到着して中を覗くと、案外と空いていた。1人しか食べていない。ここあってる?ミシュランの亜種のビブグルマンの亜種?

よく見る食券制のお店だし、人も少ない。おや?と思って見ると券売機の上に申し訳程度に「3年連続ビブグルマン受賞」みたいなことを書いた小さな盾がおいてあった。

コイツは合コンとかに行った時に寡黙気取ってるくせに学歴とか職業聞かれた時にサラッとすごいこと言ってすごいヘルツの高い「ッキャー!」をもらう奴だなさては。こりゃ悪どいで兄さん。

一安心して、1番よく出るという特製中華そばの券を買って席に着いた。改めて店内を見渡すと、隅々まで行き届いた掃除、無駄を省いた内装、うるさすぎない厨房内の掛け合い。さっすがビブグルマン、ミシュランだ。ッキャーーーー!

自分が思った以上にブランドに脳を司られていることを悟っていると、ラーメン、いや、特製中華そばが来た。いや、着丼した。これ一度使ってみたかった。

色の濃い醤油ベースのくせになんか透き通って見える。例えるなら、ガンツの玉が向こう側が見えて、黒いのになんか透明な、闇と光というかその、なんかまあそんな感じだ。

鶏油というのか、上に浮いた脂も神々しく光っていて、一口飲んでみたが、脂はしつこいという概念をしっかりぶち壊された。これ見よがしに月並みな表現だが、キレのあるスッキリとしたスープだ。

なんせチャーシューが美味しかった。繊維に沿わなくても歯を当てるだけで切れるし絶妙なレア感が、濃くてスッキリのスープと抜群にあう。

ちょこんと乗っかったカイワレと一緒に麺を啜るとそりゃもうベロが極楽浄土ですよ。たまんねえや。

モグモグ食べていたらあっという間になくなってしまって、食べるとご飯はなくなるという当たり前のことが悔しくなった。

結局、ブランドに踊らされたまま完食して、胃袋を満たしただけなのに謎の達成感を得て家路についた。

帰りに、駅のホームの点字ブロックにQRコードがあるのを見つけた。見つけた、というか元々目にはしていたけどふと気になってちゃんと目を向けてみた。

こういう何気ないものにも勘づけるなんて、一線を画した大人だなあぼくは、と思ってQRコードを読み取って検索してみたら、おんなじことをしている人が無限に出てきた。

ただのその辺の人でした。なんだったら自分で考察までしてる人とかもいた。おみそれしました。

おみそれ戦士、ビブグルマン。今日もゆく。


4日坊主も楽じゃないですね。頑張りたいです。「スキをもらいました」の通知が届くたびモテてると勘違いしてトキメキます。

コメントをくださってる方も本当にありがとうございます。幸福が止まりません。コメント返しというのはどうやってするのかを教えてください優しいお方。

なにとぞ、明日も元気に暮らしましょう。

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