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電気自動車にまつわるエトセトラ

ほんじゅーる。tsubotanです。まだフランスにおりますが、いろいろあって電気自動車に乗っています。

いろいろ

日本からフランスに来て思ったのは、ガソリン代が高い。自分の住む地域では2021年3月現在で1.4€/L(日本円で180円/Lくらい)します。2020年10月にこちらに来たときは、まずはつなぎで1ヶ月レンタルしたのですが、期間が終わって乗り換える際に、一つ目の事件が発生しました。 

(ちなみに最初に乗った車は、SEATのArona。VWのDCTが積んであり、キビキビ走る良い車でした)

え?ハイブリッドじゃないの? 予約したじゃない?

2020年11月に空港のEuropcarと言うレンタカーショップにて、「ハイブリッドカー(トヨタCH-Rもしくは類似車種)」を事前予約して、受け取りに行ったのですが、受付のお姉さん曰く「この車しかないよ!」と言って渡されたのが、NISSANのQUASHQAI(キャシュカイ)。こんな車です。

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日本ではデュアリスと言う名前で販売されていますね。実際に乗ってみて、この車がひどく嫌いになりました。メリットデメリット含め、感想を書くと、

・居住性は良い。後席で息子のおむつ替えも可能(停車時です)。

運転席の視界が悪い。ボンネットのノーズ部分の距離感がすごくつかみにくい。

ATが「だるい」。CVTを遙かに下回る変速フィーリング。(多分前者がDCTだったので、余計に感じているのかも)

・車高が不自然に高いので、カーブがつらい。特にラウンドアバウトで車体が傾く

燃費が悪い。郊外走行でも13km/L位がマックス。通勤25キロ往復するだけでガソリン700円。

と、まあ、いろいろ元々嫌いな日産車がさらに嫌いになりました。技術のない会社って、嫌よね。いろいろ書きましたが、問題は「ハイブリッドを契約したのにポンコツガソリン車を渡された」ことです。

言ってみたもの勝ち

12月、1月と、車の保証書がらみで先方有責のプチトラブルがいくつかあり、何度かレンタカーショップにメールた際に思い切ってぶちまけました。

「なぜガソリン車に比べて高価なハイブリッドを契約したのに、こんなに燃費が悪いポンコツガソリンSUVなのか。条件が違うから変えてくれ」と。

結果、車種変更できました(その提案を受けるか、かなり悩みましたが。後述)

HYNDAIのEV「IONIQ」

と言うわけで、車種変更OKと言うことで、当日レンタカーショップに行こうとしたら、当日朝に不穏なメールが。

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曰く「車はあるが、故障して返却されたので、貸せません」と。当日に連絡する内容ではないですよね。怒る気持ちを、ぐっと押さえて、レンタカーショップに直に突撃しました。そしたらスタッフがあっさり「貸せますよ」とのこと。(あのメールは何だったんだ、貸したくなかったのか?)

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と言うわけで、いろいろありましたが無事にEVに車種変更できました。満充電で300km。普段使いには十分です。乗ってみた感想としては、

・テールのデザインがプリウスのパクリ。さすが。

・走行安定性は非常に高い。加速もにゅるっと気持ちよい。(速くはない)

・パワーモニターで出力と回生を見ながら運転するのは楽しい。

・充電が職場でできる(無料)。

・リコール対象らしい(さすが某社)

と、どん底ポンコツ車ライフから、まあまあわくわくEVライフに変わりました。特に職場で充電できるのはすごい。職場の事務スタッフに頼むと以下のような青色のバッジがもらえて、

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そして、バッジを職場の充電スタントにかざすと、5kW/h位の速度で充電可能。週に二度ほど充電しています。

充電スタンドには課題あり

さて、職場では充電できるのですが、出かけるときには、いろいろ考える必要があります。まずは充電スタンド探し。Chargemapと言うサイトで、出かける先の充電スタンドを検索します。 https://chargemap.com/

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しかし、ここで難しいのが、

・田舎街の充電スタンドは、値段もこなれている。1kWhあたり0.35-0.7€くらい。(1kWhで7キロくらい走行可能)

・急速充電スタンドが少ない。(全充電スタンドの数%くらい。急速充電は料金も高い。50%充電(150km分)して2000円かかるケースも。)

・料金体系が煩雑。スタンドの提供会社によって、「kWhあたりのお値段」「時間あたりのお値段」「kWhあたりと時間で両方課金」「場所代とkWhの課金」など行く先々で全然違う。

・スタンドの故障が結構多い。Chargemapでいちいちスタンドの口コミをしらべていく必要があり、結構ドキドキ。

・心ない人が、充電スタンド前の駐車スペースを占有していることがある。ガソリン車や充電後放置など。

こんな感じです。でもEVのフィーリング自体は楽しいので、旅のプランニング等も、楽しんでやっています。下の写真は通常速度のスタンド(Type-2 AC充電)

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以下の写真は急速充電のスタンド(Combo DC充電)

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何でフランスでEVを推してるのか考えてみた

日本で車関連のニュースを見てると、やれ「EUは環境対策が進んでいる」、やれ「日本のEVシフトがEUに比べ遅れている」など、結構ネガティブな記事を目にします。

ここからは僕が「個人として思った」ことを書きますね。

まずフランスに来て思ったのが、排気ガスの臭さ

90年代のキャブ車とかが街中でたくさん走っています。フランスは車の保有に関する考え方が日本とは違い、新車を買うのは全体の2ー3割、残りは中古車を買うらしいとのことです。そしてその中古車も個人売買しますので、日本の中古車市場のように、売却価格を意識してきれいに乗ると言うこともないです。そして多くの人が高年式のMT車を運転しています。停車からの加速時にエンジンを吹かしてクラッチをつなぐ、あれです。

上述の条件が重なるとどうなるか。答えは「街中にはおんぼろの高年式MT中古車があふれ、排気ガスをまき散らしている」と言うことになるのではないでしょうか。

この国は個人主義なので、日本みたいに規制で既存の車を縛るわけにも行かず、仕方なく政府がEVシフトを打ち出しているのではないか。そんな気がします。





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