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カニエ・ウェスト行くところまで行きそう

カニエ・ウェスト。トランプ支持を公言し、奴隷制を「選択してきた」と発言、テイラー・スウィフトに対する嫌がらせなど問題ある言動や奇行は昔からだったが、イェに名前を変えてからは更にひどくなった。離婚した元妻とボーイフレンドに対する暴言、元妻スタイルでガールフレンドを着飾る、ビリー・アイリッシュにまつわるデマを流す、などキリがないが、反ユダヤ主義やジョージ・フロイドにまつわる陰謀論がトドメを刺した。ギャップ、バレンシアガ、アディダス、ヴォーグ、レーベルとマネジメント会社が契約を打ち切り、事実上アーティストやラッパーとしての活動は停止したことになる。原因が双極性障害だと言う人もいるが、それは事実ではない。もちろん薬を飲んでない可能性もあるが、単純に本人のソシオパス的な気質によるものだろう。

そしてカニエは業界にも多くの敵を作った。トランプ支持に愛想をつかしたジョン・レジェンド、キム・カーダシアンに対する嫌がらせにNOを突きつけたキッド・カディとの関係は険悪らしい。しまいには、テイラー・スウィフトに対するイジメに関与していた疑いがあるジャスティン・ビーバーでさえ、彼の妻ヘイリーに対する暴言もあり縁を切られた。もはや誰一人味方がいない業界のお荷物扱いだと言える。そしてカニエは謝罪しない男である以上、排除される動きが止まることはないだろう。


少なくとも現在言えるのは、カニエ・ウェストは暴走列車でしかないということだ。そのせいで、ギャップやアディダス、バレンシアガはブランドイメージを毀損された。(なおアディダスを追い出された後ユダヤ系がCEOを務めるスケッチャーズの本社をアポなしで訪問し、追い出された。)そしてそれにより、カニエ・ウェストは本来得られるはずの収益を自分の問題ある言動のせいで失うことになる。更に離婚訴訟にもマイナスに働く可能性がある。刑事事件なら問題にならないかもしれないが、民事事件である以上、このようなカニエの問題ある言動(元妻に対する暴言含め)は、裁判官や陪審員の心象を著しく悪くすることになる。そうなれば彼が失う資産は更に増加することになる。(なおおそらく離婚に至った最大の要因は元妻、キム・カーダシアンが弁護士試験を受け、自立した女性になろうとしたことでカニエが支配できなくなったことによるものだろう。キムは精神的な支配を受けていた可能性すらある)

カニエ・ウェストは元からハッキリいって異常であり、害悪をばら撒いてきた。しかしカネになるからなのか、それともデザインやラップの才能があるからなのか黙認されてきたような節がある。実際のところ、奴隷制を「選択してきた」と発言した後も、少なくとも10人の黒人ラッパーとコラボしてきた。またアディダスはカニエ・ウェストの問題ある言動に対して一切コメントを拒否してきた歴史もある。誰もこの問題を解決しようとしなかったことや、カニエを排除することを拒否してきたことが彼を暴走させ、結果、少なくともアディダスには数億ユーロの損失とブランドイメージ低下を引き起こした。ナイキを追いかけるアディダスにとっては最悪の結果だし、これは他のブランドにも当てはまる。(おそらくカニエとコラボしたアーティストに関してはそのマイナスの影響を受けることはないと思うが)

カニエ・ウェストは今後どうなるのだろう?モスクワを訪問してプーチンの側近と会談をする予定があるのではないかと、少なくともウクライナ侵攻前には報道されていたし、オルタナ右翼のたまり場であるパーラーの買収も決定した。おそらくオルタナ右翼や共和党員向けのビジネスパーソンに転身するのだろう。あるいは共和党候補としてイリノイ州知事選や大統領選に出馬するみたいなことだろうか。もっとも今現在確実に言えることが1つだけある。それはとはや後戻りできない状況に彼は彼自身の手で追い込まれているということだ。


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