\トクベツに公開中!/「なりプロ」書き下ろし短編小説
大・大・大チューモクの新シリーズ『2分の1フレンズ』
1巻が6月12日に発売されたよ!
発売を記念して、作者の浪速ゆうさんが
大人気作『なりたいアナタにプロデュース。』の
スペシャルなお話を書き下ろしてくれました☆
この機会にぜひ読んでみてね!
キラキラとライトにてらされて、まわりの視線と、プレッシャーに、思わず手がプルプルってふるえそうになる。
大丈夫かな? ちゃんとできるのかな? みんなの期待にこたえられるかな?
もしこたえられなかったら……そう考えたら、ひゅっとノドが絞(し)まるような気がした。
呼吸がどんどんあさくなる。
――こっ、怖い!
なんでこんなことになっちゃったんだろう……。
そんなふうに思いながら、あたしは3時間前のことを思い返した。
***
いつも首から下げているネックレスのフタをパカンと開けて、中に入っている薬用リップを指にとる。
そのままくちびるにサッとのせて、キュッとやさしく、くちびるをかんだ。
それから――。
「初めまして、おはようございます! あたし、倉持 柚葉(くらもち ゆずは)と言います!」
ペコリと頭を下げて、にっこりとほほ笑む。
今日のあたしは、いつも以上に気合い十分!
うおー! っともえているあたしのとなりに立ってるのは、メイクのパートナーであるヨウくん。
「初めまして。花菱 耀(はなびし よう)と申します。ぼくたちは今日、ぼくの母――ケイの仕事を見学しにやって来ました。お仕事のジャマにはならないようにしますので、よろしくお願いします」
ヨッ、ヨウくん……!
おとな顔負けのセリフをスラスラとっ!
昔はよく、ケイさんについてさつえい現場に来てたって、言ってたっけ。
だからかな、あいさつも慣れてるー!
あっ、ちなみにケイさんっていうのはね、あたしのあこがれで目標である、プロのメイクアップアーティストさんなの。
ヨウくんは今年、あたしのクラスに転校してきた男の子なんだけど、メイクがすっっっっっごく上手なんだ!
さすがは、ケイさんの息子さんなだけあるよね‼︎
そして今日はなんと、ケイさんがメイクする現場にお邪魔してるんだけど、ケイさんの大ファンである、あたしとしては大こうふん!
めちゃくちゃうれしくて、昨日は全然眠れなかったよー!
だって生でケイさんのメイク――しかも現場で見れるんだよ⁉︎
落ち着けっていう方が無理だよー‼︎
「じゃあヨウ、ゆずはちゃんもお仕事、よろしくね」
あたしたちがあいさつする様子を、となりで見守ってくれていたケイさんは、そう言って笑顔で立ちさっていく。
そっ、そうだった!
今日はケイさんのメイクする現場を、タダで見せてもらえるわけじゃないんだった!
メイクの現場に連れて来てもらえる代わりに、あたしにも仕事があたえられているんだ。
それは――。
「こらこら、そっちに行っちゃわないでっ! あっ、そんなところに入っちゃダメー!」
今日のあたしのミッションはね、この10人の子たちを、ヨウくんと一緒にめんどうを見てあげることなの。
……っていうのもね、今日のこのさつえいは、幼稚園生から小学校入りたてくらいの子たちに大人気!
『魔導(まどう)戦士ジュエル』っていうアニメのイベントを、この会場でしようってわけなんだ。
イベント内容としては、この場所に設置された舞台で、今日の舞台用に作られた台本をもとに、アニメキャラと子役、そして悪役が演技するんだって。
その悪役にとらわれる10人の子どもたち、その子たちは今回、一般のファンの子からぼしゅうしたみたいなんだよね。
一応ママさんかパパさんも一緒に来てるんだけど、舞台に立つのは子どもたちだけだから、みんなが慣れるようにって、ブースのいっかくで子どもたちだけが集められてるんだ。
そして、その子たちのめんどうを見るのが、あたしとヨウくんの役目なの。
ちなみにケイさんは、この10人の子ども以外、全員のメイクをする予定なんだけど……思ってたより忙しくて、見るヒマないかもー!(泣)
ってかヨウくんは大丈夫かな? 子どもたちにもみくちゃにされてないかな?
そう思ってチラリと視線をヨウくんに向けてみると――。
「……お兄さんって、モデルさんなの?」
「ぼく? 違うよ。ぼくはただの助っ人だから、ほかの人をサポートするのが仕事なんだ」
「えっ、そうなの⁉︎ わたし、お兄さんが子役の人かと思ってたのに!」
「あたしも、あたしも! だってお兄さんかっこいいもん!」
「あははっ、ありがとう」
……ヨウくん、なにげに子どもたちに人気じゃない?
っていうか、モテている……小さな女の子たちの目の中に、ハートマークが見える。
――さすがは王子さま、ヨウくん!
こうなったら、あたしだって負けてらんない!
男の子はあたしにまかせて、ヨウくん‼︎
……って気合いを入れたのは良かったんだけど。
「ぎゃー! 待って待って、トイレはそこじゃないよー!」
部屋のすみっこで、足をモジモジさせながら、おしっこ出ちゃうって言ってる子を担いでトイレにかけ走り。
「いたたたっ! 髪の毛はひっぱらないでー‼︎」
戻ってきたら突然、別の子が戦隊ごっこをはじめてしまい、どうやら悪役らしいあたしは、髪をひっぱられてしまった!
「ゆずはちゃん大丈夫⁉︎」
男の子を優しくいなしながら、ヨウくんがあたしのそばにやって来てくれた。
「こら。人の髪の毛は、ひっぱったらダメだよ」
子どもたち、恐るべし!
幼稚園生もいるせいか、手加減なしの全力で体当たりをされている……。
「あのぉ、お姉さん?」
えんりょがちにあたしの服のすそをひっぱるのは、ツインテールの……美少女ちゃん!
大きなおめめをパチパチとしばたいて、あたしを見て――って……んん?
視線があたしというより、あたしが首から下げてるスタッフさんの証である、名刺サイズのスタッフカードに向いてるような……?
「その首からかけてるものって、ボクももらえますか?」
「えっ、これ? えーっと、多分、もらえないかなぁ? 名札をつけたいの?」
「違うんです、そのヒモの部分にジュエルのキャラ絵が入ってるし、スタッフって書いてる紙にもジュエルのイラストが入ってて、すっごくかわいい! だからボクも欲しいんです……!」
ううっ! キラキラビームが、大きなおめめから放たれている……!
でもこの名札ケースってお店とかで売ってない非売品だから、どうなんだろう?
「もらえるかはわかんないんだけど、あとで他のスタッフさんに聞いておくね?」
「本当っ⁉︎ よろしくお願いします!」
そう言って、キラキラおめめの美少女ちゃんは、ふたつ結びした髪を大きく揺らしながら、頭を下げた。
よくよく見てみると、彼女の全身はこの『ジュエル』のアニメで埋めつくされている。
高いところで結んだ髪留めのゴムには、アニメキャラのイメージカラーのボールがついてる。
着ているシャツも、さりげなくキャラ絵がワンポイントとしてプリントされてるし。
……でもなにがすごいって、あたしは今日このイベントのスタッフさんの一員としているからわかるけど、そうじゃなかったら彼女のカッコは自然というか、ちょっとハデめなだけというか。
かんたんに言うと――オシャレさん‼︎
オシャレっ子なあたしの友だち、芽衣(めい)といい勝負かも!
去っていく美少女ちゃんの後ろ姿を見つめながら、そんなことを考えていると。
「ゆずはちゃん」
いつものさわやかな声が、あたしの後ろから聞こえた。
「ちょっと疲れたでしょ? もうすぐ母さんがメイクをはじめるらしいから、ゆずはちゃんは抜けて、見てきていいよ。あとはぼくが見てるから」
すでにやつれ気味なあたしとは反対に、ヨウくんってばいつも通りさわやかだ。
「えっ? でも……?」
ヨウくんだって、ケイさんのメイクが見たいに決まってる、よね?
「大丈夫。スタッフの人が子どもたち用に、あっちにおかしを用意したって言ってたから、そしたらみんな少しはおとなしくなるだろうし」
そう言ってヨウくんは会場のいっかくで、他のスタッフさんがテーブルにおかしを用意してるところを指さした。
「それに、ぼくは母さんのメイクなら何度も見てるから、今日はゆずはちゃんが学ぶ日だよ」
「だけど……本当にいいの?」
あたしの言葉に、ヨウくんはにっこりとほほ笑んでくれた。
「うん、だってぼくたちはパートナーだから。次、同じような機会があったら、今度はゆずはちゃんに、ぼくの代わりをお願いするね」
ヨウくーん‼︎‼︎
思わずとびついちゃいそうになっちゃったけど、それはなんとかこらえたんだ。
「じゃあ――」
行ってくるね、って言おうとしたタイミングだった。
「なんだって! 子役が来れない⁉︎」
この場の空気を引き裂くような声が、あたしのいる場所にまで届いた。
声をあげたのは、今日の舞台を取り仕切ってるプロデューサーさん。
さっきケイさんたちと一緒にあいさつした、ちょっと怖そうな人だ。
「なんでも流行病にかかったらしくって……脚本(きゃくほん)を変更しましょうか?」
「ばかやろ! それはすでに、ビラやホームページでも告知してるんだぞ! しかもテレビアニメの会社とのかね合いもあって、かんたんに変更はできないんだ‼︎」
ひっ、ひえぇぇぇぇ!
聞いてるだけで、心臓がドクドクしてきちゃった!
どっ、どうなっちゃうんだろう?
みんなの視線を一身にあびていたプロデューサーさんが、ハッと顔を上げたと同時に、あたしに目を向けた。
えっ? と思ったと同時に、プロデューサーさんの人差し指が、こちらにピンとのびて――。
「そうだ、ケイさんの息子さんはどうだ⁉︎ キミ、今日だけ子役やってみないか?」
あたしを見たのかと思ったけど、プロデューサーさんの目にとまったのは、となりに立つ、ヨウくんだった。
プロデューサーさんはまるで、希望の光を見つけたとでも言いたげだ。
だけどヨウくんはタジタジで、あたしに視線を向けたの。
「あの、すみません。ぼくはそういった経験がないので……それならゆずはちゃんの方が適役だと思います」
まさかの、あたしに白羽(しらは)の矢が立った!
確かに、むかーし昔に、そういうお仕事をしたことがあるけど、でもそれも幼稚園の時の話だよ!
だけどね、ヨウくんの話を聞いても、プロデューサーさんの視線は動かない。
「いいや、この役はキミがいい。見た目も声も、ぼくの……というか、このアニメに出てくるキャラに、ピッタリなんだ!」
「でっ、でも……セリフとか、演技なんてしたことがないので……」
「大丈夫! 配役(はいやく)さえ変わらなければ、セリフは少なくすることができるから!」
ヨウくんがこまってる。
いくら普段がカンペキな王子さまだとしても、舞台に出るのはイヤなのかも。
そりゃそうだよね。急に言われたら、心の準備だってできてないだろうし。
そもそもヨウくんはメイクが好きで、メイクアップアーティストになりたいって言ってた。
メイクは裏方。最近は動画とかでプロのメイクさんが顔を出して、メイクレッスンしてるって聞いたけど、それもきっと一部の人だと思う。
だからヨウくんも、表に出るのは違うって思ってるのかもしれない。
だったら――。
「あの! あたしがウイッグとかかぶって、ヨウくんのフリをして出るのはどうでしょうか⁉︎」
あたしはしゅぱっと手を上げて、プロデューサーさんに向き合った。
いつもヨウくんには助けてもらったり、あたしのムチャなお願いを聞いてもらってるから。
だから今度は、あたしの出番だ!
そう思って提案したら、やっとプロデューサーさんは、こちらを向いてくれた。
だけどすぐに、首を横にふられてしまう。
「……残念なんだけど、ダメなんだ。そもそもこの会場にウイッグはないし、ヨウくんにお願いしたいキャラは、アニメのキャラとリンクしているから、イメージが違うとこまるんだ」
なっ、なるほど……。
「声はがんばってマネしたとして……あとは見た目、髪型くらいの問題だったら、バッサリ切ることも本気で考えてたんだけど……」
あたしは自分の髪をひとふさつかんで、「うーん」とうなっちゃう。
するとヨウくんが「ゆっ、ゆずはちゃん⁉︎」なんて言って、あわててあたしの手をつかんだ。
「そんなこと考えてたの⁉︎ ダメだよ! あのっ、その役、やっぱりぼくがやります‼︎」
ヨウくんはあたしを背中にかくすように立って、プロデューサーさんに向き合った。
「本当かい⁉︎」
「はい」
ちょっ、ちょっと待って!
「ヨッ、ヨウくん! で、でも……!」
引き受けちゃっても、本当にいいの⁉︎
あんなにイヤそうにしてたのに⁉︎⁉︎
あたしはヨウくんの背中から飛び出して、再び向き合った。
すると――。
「――その代わり、お願いがあります」
あたしと向き合ったと同時だった。
ゆるがず、ブレず、にごりのない、澄んだアメジストのような瞳で、あたしを正面から見つめた。
それからすぐに、プロデューサーさんに視線を戻して、こう言ったんだ。
「ぼくにメイクをするのは、母さんじゃなく、ここにいるメイクアップアーティストのタマゴである、ゆずはちゃんにお願いしたいです」
――えっ?
「それが可能なら、引き受けます」
「ヨウくん!」
ヨウくんはプロデューサーさんにそう言って、その後すぐ、あたしの背後をのぞき見た。
「それに母さんも。いいよね?」
えっ、ケイさん……?
後ろをふり向くと、そこには腕を組んで立っている、ケイさんの姿が。
いつの間に、ケイさんが……?
近くまで来てたことに、全く気づかなかったよ。
ヨウくんとケイさんの様子から、ケイさんはこの一部始終(いちぶしじゅう)を聞いてたんだろうなって思った。
「わたしはいいわよ。ゆずはちゃんにその気があるのならだけど」
ええっ! 本当に? あたしが、ヨウくんにメイクするの⁉︎
「――ゆずはちゃんは、どうしたい?」
ケイさんの言葉に、思わずゴクリとノドをならす。
あたしがヨウくんにメイクをしたことって、一度もないんだよね。
ヨウくんが、あたしにしてくれたことは、あるけど……。
しかもこれは練習じゃなく、本番だ。それも、大舞台。
あたしのメイクで、ヨウくんが舞台に上がるんだもん。
だから失敗なんて、許されない。
……で、できるかな?
臆病(おくびょう)なあたしが、ひょっこりと顔を出す。
ちゃんとできるかなって不安だし、心配で、心臓がドクドクって波をうつ。
――でも、あたしを信じて、あたしにたくしてくれたヨウくんに、こたえたい。
だったらあたしは、できるように全力で、あたしの持ってる知識の全てを使ってメイクをがんばるしかないよね!
だってあたしは、将来、プロのメイクアップアーティストになりたいんだから!
ケイさんからヨウくんへ、あたしの視線はスライドする。
二人の真剣な目が、あたしの背中を後押ししてくれたような気がして――気づけば口を開いてた。
「やります! やらせてください!」
自分がなにを言ったのか理解したのは、ケイさんとヨウくんがにっこり笑ってくれた時だった。
「ということでプロデューサー、ヨウのメイクはゆずはちゃんにまかせていいでしょうか?」
「いやー、しかし……大丈夫なの?」
「大丈夫です。彼女はわたしの弟子(でし)なので」
でっ、弟子⁉︎ あたしが、あのあこがれの、ケイさんの弟子⁉︎⁉︎
その言葉の衝撃とうれしさに、あたしの体はプルプルふるえちゃう!
「それにメイク終わりには、わたしもできばえを、きちんと確認しますので」
「まぁ、ケイさんがそう言うなら。それにこちらとしてはヨウくんが役を演じてくれるのなら、その条件をのまないわけにはいかないしね」
「「「ありがとうございます!」」」
ケイさんとヨウくん、そしてあたしは同時に、プロデューサーさんに向けて頭を下げた。
よーし、師匠(ししょう)の名にキズをつけないためにも、ヨウくんの初の舞台を成功させるためにも、やっるぞー‼︎
***
――と、気合いを入れたものの。
さっきまでおかしを食べてた子どもたちや、手が空いたスタッフさんたちが、こぞってあたしの周りで、あたしのメイクを見学しにきてる。
いつもとは違う環境と、状況。
ゆずは、失敗しちゃダメだよ! なんて思うと、いつもより緊張しちゃう!
キラキラとライトにてらされて、まわりの視線と、プレッシャーに、思わず手がプルプルってふるえそうになる。
大丈夫かな? ちゃんとできるのかな? みんなの期待にこたえられるかな?
もしこたえられなかったら……そう考えたら、ひゅっとノドが絞まるような気がした。
呼吸がどんどんあさくなる。
――こっ、怖い!
やっぱり、ダメかもっ……!
あたしがそう思って、ギュッと目をとじたしゅんかんだった。
「――ゆずはちゃん、大丈夫だよ。ぼくがついてる」
ヨウくんがにっこりほほ笑んで、あたしのふるえる手を、やさしくにぎりしめてくれた。
「ぼくも、舞台に立つのは初めてで、すごく緊張してるし、怖いんだ」
ヨウくんはそう言いながら、あたしの顔をのぞき込む。
「でも、ゆずはちゃんがぼくに魔法をかけてくれるんだったら、がんばれるかもって思えて」
魔法……メイクの魔法を、ヨウくんに?
「だからね、今日はゆずはちゃんが魔法使いだよ。ぼくに魔法をかけて? たくさんの人の前でも緊張しない、勇気の出る魔法を」
ヨウくんはいつものようににっこりとほほ笑んだ。
笑った表情から、明るくキラキラとかがやく光が放たれたように、まぶしいほどの笑顔。
だけどね、あたしの手をつかんでるヨウくんの手が、小さくふるえてること。
あたしはその時に気づいたんだ。
……ヨウくんでも緊張しちゃうことって、あるんだ。
なんて思ってすぐ、頭を左右にふった。
当たり前だよね。誰だって、緊張くらいするよね。
ヨウくんがいつもあたしが不安な時、やさしくほほ笑んでくれてたから、どこかヨウくんを神様みたいにすごい人って思い込んじゃってた。
ヨウくんはヨウくん。神様じゃない。カンペキじゃない。
カンペキに見せるように、普段から努力してるのかもしれない。
そんな風に見えるような経験を、たくさんつんできただけなのかもしれない。
そんなヨウくんがあたしに見せた、不安な気持ち。
……だったらその不安を少しでも軽くして、ヨウくんを勇気づけてあげたい。
今までヨウくんが、あたしの不安を取りのぞいてくれたように。
たくさんの勇気を、ヨウくんがあたしにあたえてくれたように。
あたしならきっと、できる。
だってあたしは――ヨウくんのパートナーだもん!
「ヨウくん、ありがとう。あたしがとびっきりの魔法を、かけてあげるね!」
ふるえていたヨウくんの手を、今度はあたしがギュッとにぎりしめた。
するとヨウくんは、一瞬おどろいたような顔を見せたけど、すぐにまた笑ってくれた。
その時、ヨウくんの手のふるえは、止まったんだ。
「じゃあヨウくんは、目を閉じててね」
「うん」
アニメのイメージと、舞台の世界観をこわさないために、ケイさんからどういう感じでメイクをしたらいいのか、教えてもらってる。
そのアドバイスを思い出しながらあたしは、そばにあるメイク道具からルースパウダー(※1)を取り出した。
それをヨウくんの顔全体にぬったあと、今度はアイシャドウ(※2)。
ヨウくんはね、炎の力を宿(やど)した鳥――キラリンっていう役なんだって。
人間の姿をしたキラリンが、正義の戦士である『ジュエル』のキャラたちが助けに来るまで、10人の子どもたちを悪者から守るって設定。
だからアイシャドウはそれに合わせて、炎の赤い色をのせる。
アイホールいっぱいに赤をのせて、目のキワで色がこくなるようにグラデーションにする。
そして今度はケイさんからあずかった、真っ赤なマスカラ(※3)。
マスカラをヨウくんのまつげにぬったら――。
「……できた」
できたの声に合わせて、ヨウくんはほんのり開けていたまぶたを押し上げて、あたしを見た。
いつだったっけ?
あたしが好きなハデめのメイク――アゲハ蝶(ちょう)をイメージした、にじいろメイクのイラストを見たヨウくん。
それは自分の好みとは違うって、ヨウくんは言ったんだ。
あの時はメイクをさせてもらえなかったけど……今目の前でメイクを終えたヨウくんは、アゲハ蝶よりもキレイ。
真っ赤なアイシャドウとマスカラ。
そんなハデな色をつけているのに、ヨウくんは相変わらず……すごく、かっこいい。
「うん、いいじゃない」
少しはなれた場所で、ケイさんは別の出演者にメイクをしていた。
そっちのメイクももう、終わったのかな?
さっきまでケイさんがいた場所には、もうメイク待ちをしている人は、ひとりもいない。
「ヨウも見てみたら」
そう言ってケイさんは、ヨウくんに手カガミを渡した。
思わずドキドキと心臓が高鳴る。
一生けんめいがんばったけど……ど、どうかな?
変じゃないとは思うんだけど……なんて、不安に思ってるあたしの心配をよそに、ヨウくんは真夏の太陽にも負けないほどの、きらめく笑顔を見せた。
「本当だ。すごくいいね。まるで本当に、アニメの中から出てきたみたいだね」
その言葉を聞いたしゅんかん、あたしは思わずヘナヘナと、その場にしゃがみ込んでしまった。
「よっ、よかったぁぁぁぁ!」
ヨウくんもケイさんも、あたしのメイクをいいって言ってくれて……めちゃくちゃ、ホッとしたよー‼︎
「ゆずはちゃん、ありがとう。ゆずはちゃんのおかげで、ぼくも舞台をがんばれそうだよ」
あたしと同じようにヨウくんもその場にしゃがんで、真っ赤な目元をゆるませて、笑った。
「やっぱりゆずはちゃんは、ぼくのパートナーだね!」
今のヨウくんは、炎の力を宿してるから……なのかな?
あたしを見て笑いかけてくれるヨウくんに、思わず顔がほてっていくのを感じる。
「見ててね、ゆずはちゃん。今度はぼくがみんなに魔法を配ってくるから。舞台の上から、ゆずはちゃんにもらった、すごい魔法を見せびらかしてくるね!」
――そう言ったヨウくんは、本当に舞台から魔法をふりまいたんだ。
だって舞台は、大成功!
さっきは緊張して、手がふるえてたヨウくんはまぼろしだったのかな?
なんて思うくらい、ヨウくんはカンペキだった。
セリフは少なくしてもらったとはいえ、それでもヨウくんはもともと舞台に上がる予定だったのかな? って思うくらい、演技も、セリフも全部スラスラやってのけた。
もちろん観客だけでなく、プロデューサーさんも大満足!
みーんな、ハッピーで最高だー!
……って思いながら、あたしはよしっ! と気合いを入れ直す。
実はね、あたしはもうひとつ、届けたいハッピーがあるんだ。
***
「あっ、いた! ちょっと待って!」
あたしのさけび声に合わせて、高い位置でむすんだツインテールが、ふわりと揺れた。
そこに立っていたのは、顔がそっくりなお兄さんと手をつないで立っている、さっきの美少女ちゃん。
あたしはヨウくんと一緒に、彼女の元へとかけ出した。
「あっ、お姉さん!」
わわっ! あたしを見たしゅんかんの、美少女ちゃんの笑顔がまぶしー!
大きな瞳を、キラキラとかがやかせながら、あたしに向けて手をふってくれた。
「茉由赤(まゆか)の知り合いか?」
「ううん。ジュエルのイベントで、スタッフとして働いてたお姉さんと、キラリン役のお兄さんだよ」
美少女ちゃん――まゆかちゃんのお兄さんかな?
彼女の説明を聞いて、お兄さんは「ああ」と声をあげて満面の笑みを見せてくれた。
「こんにちは。まゆかの兄の皇 碧葉(すめらぎ あおば)です」
「あっ、あたし、ゆずはです! 倉持 ゆずはって言います!」
「ぼくは花菱 ヨウです」
碧葉お兄さんが名乗った時、一緒にあたしとヨウくんもペコリと頭を下げた。
「ところで……まゆかに、なにか用かな?」
「あの! あの、実は今日、あたしが持ってるこのスタッフカードが、もらえるかどうかって、まゆかちゃんから聞かれてたんです」
首から下げていたそれを見せると、碧葉お兄さんはふむと息をついた後、まゆかちゃんに顔を向けた。
「……こら、まゆか。ジュエルグッズなら、たくさん持ってるだろ?」
「ほーんと碧葉は、なにも知らないんだから。あのカードケースの首ひも見てよ! キラリンのイラストが入ってるんだよ! あれって、限定品なんだから」
こうふんした様子でそう言うまゆかちゃんに、碧葉お兄さんは「はぁ」とため息をついてる。
「妹がこまらせちゃったみたいで、ごめんね」
はぁ、とため息をついたお兄さんの顔を近くで見てると、なんだか……。
「……ん? ゆずはちゃん、どうかした?」
思わず、あたしはとなりに立つヨウくんと、碧葉お兄さんを見比べてしまった。
「う、ううん、なんでもないよっ!」
……なんかふたりとも、髪色も年齢も見た目も違うけど、どっちもキラキラしてる。
ヨウくんは王子さまだから、いつもキラキラしてるけど、碧葉お兄さんも王子さまタイプだ。
なんてことを思ってたら、こまってないってことを否定しそこねてしまった!
あたしが口をはさむ前に、碧葉お兄さんはさらにこう言ったんだ。
「こいつ、ジュエルがすっごく好きで、このアニメのグッズコレクターなんだ」
――グッズコレクター!
その気持ちはすっごくわかるかも‼︎
あたしもメイクをするのが好きだから、できることならコスメをたくさん集めたいもんね。
「あのっ、実はですね、さっきほかのスタッフさんに聞いたら、予備(よび)がないから、あたしのでよかったらあげても良いって言ってもらえたんです」
あたしはスタッフカードを首から外し、それをまゆかちゃんに差し出した。
すると、まゆかちゃんの大きな瞳が、大きく見開かれる。
まるで早送りで、お花が開花(かいか)するしゅんかんを見てるみたいに。
「いいんですか……? 本当に?」
「うん! あたしはもう必要ないし、まゆかちゃんがもらってくれた方が、うれしいかも」
いつも首から下げてるネックレス。
あたしはそれを、ギュッとにぎりしめた。
これは初めてケイさんと出会って、メイクをしてもらった時にもらった、宝物。
このスタッフカードが、まゆかちゃんにとって思い出のつまった宝物になったらいいな!
……なんて思いながら、あたしはにっこりと笑った。
「ほら、まゆか。こういう時は、なんて言うんだっけ?」
あたしからスタッフカードを受け取ったまゆかちゃん。
その手をひっぱりながら、碧葉お兄さんがそう言うと――。
「ありがとうございますっ‼︎」
まゆかちゃんは、ブンッて音が鳴りそうなほどの勢いで、頭を下げた。
「おれからも、お礼を言わせて。本当にありがとうね」
そう言って碧葉お兄さんは、腰をかがめてあたしたちと視線を合わせたと思ったら、そのままあたしに手を差し出した。
「全然です! こんなに喜んでもらえて、あたしもなんだかうれしいです」
碧葉お兄さんは、あたしの手をはなした後、今度はヨウくんともあくしゅをした。
「二人とも、今から帰るところだよね。わざわざこのために、ごめんね」
「いえいえ。あたしたちは、お迎えの車を待ってるところだったので。ねっ、ヨウくん?」
「はい。ですから、ぼくたちを気にせず、先に行ってください」
ヨウくんがそう言うと、碧葉お兄さんとまゆかちゃんはもう一度ペコリと頭を下げて、去っていった。
「なんか……すごく良いことした気分だねっ!」
メイクのことで緊張しちゃってたし、子どもたちの相手でてんやわんや。
クッタクタに疲れてたはずなのに、今ので全部ふき飛んだ気がする。
「あははっ、ゆずはちゃんは良いことしたんだよ。あれだけ大ファンな子なら、今日のイベントもすごく楽しみにしてただろうし。ゆずはちゃんがあげたアレ、きっとまゆかちゃんの宝物になるはずだよ」
「あっ、それ! あたしもね――」
あたしも、同じこと考えてたんだ……!
って言おうと思ったそのタイミングだった。
――ドンッ!
って背後から、誰かが、あたしにぶつかった。
「ゆっ、ゆずはちゃん!」
思わず転んじゃいそうになったところを、ヨウくんが間一髪(かんいっぱつ)で支えてくれた。
「ゆずはちゃん、大丈夫⁉︎」
「うっ、うん。大丈……」
「すすすすすすっ、すみませんっ‼︎」
あたしがヨウくんに返事をしてる途中で、髪をふり乱しながら頭を下げたのは、知らないお姉さん。
さっき、まゆかちゃんが頭を下げた時も、ものすごい勢いだったけど、このお姉さんは……さらにその上。
ブォォォォッ、なんてとっぷうを感じそうな勢いで、上半身を折りまげた!
ひざでおでこを、ぶつけちゃったんじゃないかな? って勢いだった。
「あっ、あの、その……ジュエルの会場の写真を、撮(と)りまくってたせいで、ぜぜ、前方不注意(ぜんぽうふちゅうい)でしたっ!」
そう言ってお姉さんは再びブォォォと勢いよく、頭を下げた。
「あっ、いえ、あたしの方も――」
「あっ! ちっ、ちちち、違う! 違いましたねっ‼︎」
……えっ?
なにが違うの?
って、そう思ったタイミングで……。
「い、今、完全にわたしは会場に向けて、スマホのカメラをかまえてた状態からの、後ずさりでしたっ! とっ、ということは、前方ではなく、後方不注意(こうほうふちゅうい)にあたる事件でした!」
ああ、たっ、確かに。
そう思いながら、あたしがもう一度口を開こうとしたら……。
「あっ、あれ? で、でもそれは、どうなんでしょう? 後方不注意には変わりはないですが、そもそもわたしはスマホのカメラを見ていたわけなので……わっ、わき見運転? いいい、いやいや! 運転じゃないですね! 歩いてたわけなので……ええっと、こういう時ってジュエルのダイヤさまなら、なんて言うのかな……?」
「ジュエルの、ダイヤさま……?」
ドドドッと、お姉さんが放つ言葉が切れたタイミング。
あたしは思わず、口をはさんじゃった。
“ジュエルのダイヤさま”、ってことは、アニメのキャラだよね?
あたし実は、このアニメを見たことないんだ。
今日みたいに、こうしてイベントをするくらい、小さな子に大人気! っていうのは知ってるんだけど……。
「ああああっ! 失礼いたしました‼︎ ダッ、ダイヤさまっていうのは、『魔導戦士ジュエル』に出てくる、ミステリアスで眉目秀麗(びもくしゅうれい)な男キャラなんです! はっ! と、ところで、眉目秀麗って言葉を知ってますか⁉︎ 容姿がすごくととのっていて、キレイな人って意味なんです! わっ、わたしはこの言葉を、このアニメで学んだのですが、そういう言葉も知れたり――……」
ふたたび、息もつくひまさえなさそうなほど、ドドドドドッと言葉をはき出すお姉さん。
そんなお姉さんに、あたしはあっけに取られてしまった。
……だけど、ちょうどそのタイミングで、ププーッて車のクラクションの音が聞こえたんだ。
「ヨウー、ゆずはちゃーん。お待たせー!」
車の窓から、ケイさんが顔を見せた。
「あの、すみません。お姉さんもゆずはちゃんもケガがないようですし、母が迎えに来たので、ここで失礼してもいいでしょうか?」
さっきまでとなりで、あたしと同じようにポカーンと立ちつくしてたヨウくん。
ふだんはどんな人とでも、笑顔をくずさず会話ができるヨウくんが、カチンコチンに固まっちゃってた。
それなのに、さすがはヨウくん。
さっきまで氷づけになってたのが、今の一瞬で解凍されたみたい。
今では、スタッフさんにあいさつした時みたいな、おとな顔負けの笑顔を見せている!
「……キラキラ族だ」
ボソリとそうつぶやいたのは、お姉さん。
「えっ?」
キラキラ族って、なに?
「ああっ、いっ、いえいえ! なんでもないです! こっちの話ですので!」
あたしとヨウくんは顔を合わせて、小さく首をかしげちゃった。
その様子を見ていたお姉さんは、さらにあわてた様子で、両手をブンブンふっている。
「とっ、とにかく! すみませんでしたっ! あの、では、これでっ!」
再びブォォォォッと、とっぷうを巻き起こしながら頭を下げたかと思ったら、お姉さんは一目散(いちもくさん)に去っていった。
「……なんか、不思議なお姉さんだったね」
思わずそう言ったあたしに、ヨウくんもお姉さんの後ろ姿を見つめながら「うん」と言って、小さくうなずいた。
「ヨウー、ゆずはちゃーん、帰るわよー!」
再びケイさんに呼ばれて、あたしとヨウくんは、ケイさんの車に向かって歩き出した。
***
「ゆずはちゃん、どうしたの?」
車が走り出して、すぐのこと。
あたしが思わず「しまった!」なんて言ったせいで、となりに座るヨウくんが、心配そうに顔をのぞき込んできた。
「疲れちゃった?」
「あっ、ううん、そうじゃなくて……」
言おうか言わまいか、少し悩んだけど……。
「その……結局ね、ケイさんがメイクするところを、見れなかったなって思って」
ヨウくんにメイクできたし、上手くいった。
本当なら、これで満足するべきなんだろうけどね。
今日の本来の目的は、ケイさんのメイクを生で見ることだったな、なんて思ったら、ちょっと残念な気持ちになっちゃったんだ。
よくばりすぎだよねって、自分でも思うんだけど……。
「だったらまた、母さんにたのんで連れて来てもらおうよ」
「えっ、いいの……?」
「いいと思うよ。だってゆずはちゃんは母さんの弟子でしょ? ね、母さん?」
運転中のケイさんに向かって、ヨウくんは言葉を投げた。
するとバックミラー越しにこちらに目を向けたケイさんは、にっこりとほほ笑んだ。
「もちろん、いいわよ」
きゃー! やったぁぁぁぁ!
「ケイさん、ありがとうございます! ヨウくんもありがとー‼︎」
うれしさのあまりあたしは、思わずとなりにいるヨウくんの首に――思いっきり抱きついてしまった!
「ゆっ、ゆずはちゃんっ!」
ヨウくんのあわてた声を聞いて、ハッと我にかえる。
しっ、しまったぁぁぁぁ‼︎
「ごっ、ごめんねっ!」
あわてて体を引きはなして、ほてったほおに手を当てる。
すると……。
「あ、あれ? ヨウくん、ちゃんとメイク落とさなかったの?」
なんだかヨウくんの顔が赤いような?
アイシャドウを落とし切らなくて、ほおに残っちゃったとか?
前にもそんなことがあったよね?
あの時はすぐに、洗面台に顔を洗いに走ってたけど……?
まじまじとヨウくんの顔をのぞき見てると、ヨウくんはふいっとあたしから顔をそむけた。
「そっ、そうかも! はずかしいから、色が落ちるまで見ないで……」
そう言ってヨウくんは、自分のほおをゴシゴシと、手でぬぐいはじめた。
「ふふふっ」
そんな様子を、ケイさんはバックミラー越しに、おもしろそうに見つめてる。
「メイクはちゃんと、落とさなくちゃね〜」
「……母さんは、だまってて」
ボソリとつぶやいたヨウくんは、どこか不機嫌に見える。
顔は見えないけど、なんていうか……空気的に?
えー? でもなんでかな?
あたしがさっき、抱きついちゃったから?
でもヨウくんなら、そんなことで怒らないと思うし……?
なんとなく今は、理由を聞けるような状況でもないみたい。
ううーん……よくわかんないけど、ヨウくんの機嫌が良い時に、今日の理由を聞いちゃおっと。
「ねぇ、ヨウくん」
窓の外の景色が、見慣れた風景に変わる。
もうすぐ車は、あたしの家に到着するってタイミングで、まだ顔を背けたままのヨウくんに、声をかけた。
「これからも一緒に、たくさんメイクしようね!」
あたしがそう言うと、さっきまでほおをゴシゴシしてたヨウくんが、パッとふり返った。
そして――空に咲く花火みたいに、まぶしい笑顔を見せたんだ。
「うん、もちろん! これからも一緒に、がんばろうね」
お友だちで、メイクのパートナー。
ヨウくんのその一言に、あたしはうれしくなって……。
「よーし! プロのメイクアップアーティスト目指して、やっるぞー!」
車の中なのに、こぶしを突き上げて――ゴチンッ!
「ゆっ、ゆずはちゃんっ!」
いたたっ!
思いっきり、車の天井で手をぶつけちゃいました‼︎
ううっ! どんくささは、なかなか直らないけど……それでもゆずは、夢に向かってがんばります!
――だからみんな。これからも、応援しててね!
※1:ルースパウダーってなに?
→なりプロ①でケイさんが説明してたよね?
忘れちゃった子は復習しちゃおう!
※2:アイシャドウっていうのは?
→なりプロ②でゆずはが友だちの芽衣に青、
シゲミさんに緑をつけたの、覚えてるかな?
もし覚えてなかったら、2巻へゴー!
※3:マスカラって
→なりプロ③でヨウくんがゆずはに伝授してくれたよ、覚えてる?
忘れちゃってても大丈夫!
もう一度読み直しちゃおう♪
みんな、たのしんでくれたかな?
今回出てきた皇碧葉くんと、不思議なお姉さんには
浪速ゆうさんの新シリーズ『2分の1フレンズ』で会えちゃうよ☆
つばさファンならゼッタイ見のがせない『2分の1フレンズ』!
もしまだ読んでないよって人は、今すぐチェック!