タイタニック解説第二弾!わたしの独断と偏見で気になるシーンについて語ってみた!
前回は、こちらの記事で誰も触れないであろうタイタニックについて語ってみました。
今回は、個人的に気になったシーンやぜひ知って欲しい心情などを独断と偏見で解説していくので、気になったら読んでみてくれると嬉しいです。
1. 目と目が合う出会い
この物語の主役であるジャックとローズが出会う場面といえば、なんといってもお互い離れた場所で目と目が合うだけのシーンです。
これ不思議に思いませんでしたか?
ふつう、物語で男女が出会うときってこう・・・なんか絡みがあるじゃないですか。
嫌味を言われるとか(それは耳をすませば)
自己紹介をするとか(それはもののけ姫)
空から女の子が降りてきたので受け止めるとか(それラピュタ)
まぁ、こんな感じで体が触れたりだとかちょっとした会話を交わすのがふつうの出会いじゃないですか。(あくまでもフィクションね)
だけど、タイタニックでの二人の出会いはただ単に目と目が合うだけなんですよ。
なんともシンプルなのですが、ここに二人の心情が如実にあらわれてるところがなんといっても絶妙の一言です!
というか、この二人の心情が分からないという方のために解説します。
まず、ジャックがローズの存在に気づいて彼女を見ます。
ローズに見惚れるシーンです!
あくまでもこれは想像の話ですが、おそらく彼が今まで出会った中でいちばん美しい女性だったのでしょう。
「この世の中には、こんなにも高貴で美しい女性がいたのか」と思ったはずです。
人って一目惚れしたときやあまりにも美しい人を見るとその人に魅了されて目が離せなくなるんですよ。
なので、友達が手を振って彼がまばたきするかやってみましたが効かなかったのです。
もう、このとき既にジャックはローズに目を奪われてしまったのです。
そして、ここからはローズの心情です。
細かい部分なので覚えてないかもしれませんが、ローズは一回ジャックの方を見て目をそらし、もう一回ジャックの方を見て改めてジャックの熱い視線に気づき、彼の方を見るのです。
これが意味してることなのですが。
まず、ローズが一回見たときはジャックの存在に気がつかなかったのです。
どういうことかというと何かが視界に入ったけど特に気にしてなかったと言う方が近いでしょう。
彼女は上流階級の人間です。
下のデッキにいる人たちはみんな下層階級の集まりだということも知っています。
つまり、このときまでは母親と同じようにじぶんよりも下の人間に全くの関心を抱いていなかったのです。
だから、誰かがじぶんのことを見ているなと気づいたとしてもそれが誰かまでは気にはしなかったのです。
だけど、あまりにも熱い視線を感じたのでまた彼女はその方に目を向けます。
するとじぶんを見ていたのは、身なりは良くないが超がつくほどのイケメンだったのです。
そしてこう思ったことでしょう。
「なんで彼がわたしのことをそんなに見ているんだろう」と。
下層階級の人間がなぜじぶんのような高貴な人間を見ているのか、そしてこのようなイケメンがなぜわたしを見ているのか、ただ単に理解ができなくてジャックを怪訝そうに見つめていたのだと思います。
このときのローズはジャックの想いなどはこれっぽっちも理解していなかったのです。
おそらく、ローズの心の中では「なんだ、この人」くらいに思っていたでしょう。
そして、じぶんの関心の輪から彼を排除するように「気にしないようにしよう」「忘れよう」と思うのですが、おそらく彼女にはそれができなかったのだとおもいます。
だって、それほどまでにジャックはイケメンなのです。
いくら身なりが悪くてもやっぱイケメンに見つめられたら女性は気になるものなのです。
だから、関心がないように装ってるけど頭のどこかでは彼のことが引っかかってるという状態だったと思います。
そして、ジャックは自由なので自分のしたいように行動します。
このあと、二人の間でトラブルが起きますが、そのときも彼は全力で彼女を助けようとします。
なぜなら、彼の中ではもう既に彼女は大切な人であり、ぜったい死なせたくない人だからです。
だけど、ローズは違います。
彼女は自由ではないので、強がることでじぶんの心の弱さを見せずに生きてきました。
そして、その強がりの中には「わたしはあなたに関心がないの!」「あるわけない!」というのも含まれています。
だから、「ほっといてよ」と言ってジャックを突き放したのです。
ここから先のやり取りも解説したいのは山々ですが、それは別の機会にしたいと思います。
2. 毒親がさらにローズを苦しめる
ローズがジャックと仲良くなったころに、いよいよ母親が口を開きます。
それがこのシーンです。
「もうあの男と会うのはやめなさい」と母親がローズに言いました。
今までこの母親が黙っていた理由はおそらく2つあります。
一つ目は、ジャックがただローズの息抜きとなってくれてるということ。
贅沢をしてるからとはいえ、上流階級の生活はストレスが溜まります。
なので、娘にとっていい気晴らし・ストレス発散になってたらいいと思ったのでしょう。
二つ目は、どうせすぐに関係が終わると思っていたこと。
身分も生き方も虫けら同然だと思っているので、じぶんの娘がそんな男に夢中になるわけがないと思っていたのでしょう。
だけど、だんだんローズが彼といっしょにいる時間が増え、彼に振り回されてる(洗脳されてる?)彼女を気にするようになりました。
もちろん娘が心配という母親らしい気持ちもあったかもしれませんが、彼女たち(母と子)の状況というのは結婚しないともはや生活が危うい、つまりいつ沈んでもおかしくないタイタニック号に乗ってるようなあぶない状況にあったので(まさしく今ほんとうに乗ってるタイタニック号と掛けてますが)どちらかというとじぶんの地位や財産を守るために娘に注意をしたのだと思います。
だから「うちには金がないの」と言ってローズを責めたのです。
そして、ローズも「そんなの分かってるわよ。昔から聞かされてるから」と反論するのです。
そう、ローズは母親のため、自分たちの地位を守るため、生活のためじぶんが犠牲になることを選んだのです。
彼女には最初っから母親(毒親)のせいで自由がなかったのです。
ほんとうはずっと前からもちょくちょく反抗していたでしょう。
だけど、結局はちょい反抗して諦めての繰り返しだったとだったと思います。
なぜ、思いっきりワガママを言ってじぶんの好きなように生きなかったのでしょうか。
それには理由があります。
それがこのシーンです。
ローズは母親の不幸を望んではいないのです。
路頭に迷うのも望んでないのです。
そして、母親を苦しめたくないのです。
ローズがあまりにも優しいから、母親を愛してるから。
だから言いなりになるしかなかったのです。
「女に自由はない」「女は不公平」だと教わって生きてきたのです。
おそらくこの母親もそのようにして生きてきたのでしょう。
毒親(ひどい母親)ですが、この人の親も毒親だったのでしょうね。
まさに負の連鎖です。
現代でもこうゆう毒親問題が話題となってますよね。
階級や身分が違えど毒親から育てられた子供は、偏った愛やねじ曲がった教育などにより、じぶんたちが大人になっても毒親になるケースがほとんどです。
なので、どこかで勇気を持った人間がそれに立ち向かうか、断ち切らなければなりません。
だけど、ほとんどの人が諦めて今の生活に甘んじるのです。
ローズも結局は内に情熱を秘めながらもそれを表に出す勇気や覚悟はありませんでした。
ずっと続いてるもの、とてつもなく大きなものを変えるってあらゆるリスクを伴うし、挑戦をしたところで確実に変わるという保証はないから、大抵の人って「もうこのままでもいっか」と思って諦めちゃうんでしょうね。
それに、知らない世界を知るって怖いですもんね。
3. ローズドーソン
運良く救出されて無事ニューヨークにたどり着いたローズ。
そのとき、誰かが彼女に名前を尋ねます。
そして、彼女が言った名前が「ドーソン」
「ローズ・ドーソン」
ドーソンとは、ジャックの苗字です。
なぜ、彼女は本当の名前ではなく「ローズ・ドーソン」と答えたのでしょうか。
わたしはこのシーンというか、先ほどの自由の女神が映るシーンを見て思わず涙が出そうになりました。
なぜなら・・・
彼とたどり着きたかった場所に彼女一人だけが来てしまったからです。
彼との幸せな日々がここから始まると思っていたのに、彼はいない(もちろん家族もいない)今まで体験したこともない孤独(一人)という日々が彼女を待ち受けていたのです。
「これからどうしよう・・・」と相当な絶望と悲しみが彼女を襲ったことでしょう。
だけど、そんなときに突然名前を尋ねられます。
そして、彼女はその方を向き、「ローズ・ドーソン」と力強く答えるのです。
そう、彼が(物理的に)いなくても、ローズの心の中では今も彼が生き続けているのです。
そして、ローズの心は彼とつながっており一心同体なのです。
なので、ローズは「彼と共に生きていく」と決心をしたのでしょう。
最後に・・・
この方が、ゆりやんレトリィバァに似てると思うのですが・・・。
そう思っているのは、わたしだけでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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