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毛穴のつまりの正体に迫る!毛穴エクストラクションってどこも同じなの?違いや適性・詰まりの種類とは

こんにちわ!最近認知されてきた「エクストラクション」についてエクストラクションとはどんなものか、またエクストラクションがお店によって施術ノウハウがかなり違うことにより時にアドバイスも真逆であることなどをお客様からのフィードバックにより実感しています。施術者目線で「エクストラクションとは何か」を今回記事にしようと思います。

「エクストラクション」とは

直訳すると「抽出する」という意味の手で行う毛穴洗浄です。「なんて原始的なの…」と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。洗顔してもピーリングしてもなかなかいなくならない憎き毛穴の詰まりを手で除去する、日本にはまだ少ない毛穴洗浄方法の一つです。日本のエステ学校では教えているところはないと思います。やるとしたら海外でも活躍できる資格とされる「シデスコ」を目指されている方たちは勉強した経験がおありかもしれません。

「エクストラクション」はどんな毛穴に有効?

ズバリ毛穴の詰まりです。毛穴のつまりにも様々な状態があるのをご存じですか?人と自分をまじまじと見比べる機会が少ないですから、なかなかここに気づかれる方は少ないです。ただ毛穴には皮脂分泌をするミッションがありますので、「毛穴を空っぽにし続けたい」ということはほぼ不可能だと思いますが毛穴に皮脂などの詰まりが多すぎると、大きく見えたり黒く見えたりと美容面ではあってはならない「悪」ととらえられがちです。多すぎるつまりは毛穴のトラブルになりますので詰まりの多い毛穴ケアの基本は「掃除」という考えがこのエクストラクションです。

エクストラクションは皮脂を止めるわけでもなく、角質の生成を止めるわけでもありません。なにより掃除が必要な方が行っていただく毛穴洗浄です。

詰まりにも種類がある?

☑皮脂が優位(通称マヨ栓👃🏻)

☑角質が優位(通称クキ栓👃🏻)

☑化粧品(日焼け止め・メイク)による詰まり

日々施術をしている中でこれらを確認しています。産毛が角栓と引っ付いてるケースもありますね。全て原因が違います。

化粧品で詰まる①「酸化亜鉛」

こんなに良いところ満載の酸化亜鉛。優秀。
毛穴が詰まると分かるまでは…

例えば酸化亜鉛やフルオロ~とつく製品で洗いきれずキメや毛穴に残って毛穴の詰まりが起きてしまう方が一定数いらっしゃるなと思っています。

たとえば皮脂や油脂に含まれるオレイン酸と酸化亜鉛はお友達になりやすいです。↓こんなこともきっとありますよね。

毛穴レポで有名ないちご鼻と戦うちゃんさん、ベビーオイル洗顔で有名なmimi「ベビーオイル洗顔」の人さん、化粧品成分にお詳しいみついだいすけ💄コスメ開発さんも酸化亜鉛にまつわるツイートをされています。

酸化亜鉛入りのものが毛穴にこれだけ詰まりの体感が出ていることは無視できない真実ですよね・・・

皮脂吸収するのは酸化亜鉛だけでは無いけど、特に酸化亜鉛では顕著…なるほど。実は筆者はシリカ入りの日焼け止め1回使っただけで顔面サメ肌のようにザラザラになった経験あり。たった1回ですよ…

そして酸化亜鉛、コーティング処理の有無について⬇️

コーティングの有無により皮脂吸収効果のスピードに差があるということですが、ということはコーティングしてあってもゆっくり皮脂吸収はされるという事ですね。

最近、僕のツイキャスを聞いてくれた月影丸さんも興味深いツイートをされていました

引き締め効果によって、表面が引き締まり、奥が膨らんだような詰まりになったのかも知れません。

mimiさんが以前に既に酸化亜鉛についてブログを書かれていますので、ぜひmimiさんの見解もご参考に!美容の専門家の方たちの意見もまとめてあり、とても参考になります。


化粧品で詰まる②「フルオロ」とは

また、皮脂崩れ防止製品の中には油にも水にもなじみにくい~フルオロ~とつく成分がありクレンジングが難しく肌に残りやすいため、シーンによってかなり活躍しますが、残りすぎないように洗浄には気を付けなくてはいけませんよね。かずのすけさんがとてもわかりやすく解説して下さいました!

皮脂崩れしにくい、崩れにくい製品には理由があり
「崩れにくい=洗浄力はしっかり確保」

しなくてはならないということですね。

水ベースのジェルクレンジングでは落ちにくく残りやすいかも。通常こういった崩れにくいものはオイルクレンジングが必要だと思いますが、製品によってはそれでも残りやすくなるかもしれません。

エクストラクションのやり方に共通ルールはあるの?店による違いは?

これ実はやり方が完全に二分している状況です・・・それぞれの違いをご説明します。

①酸性ピーリング➡エクストラクション

ピーリング×エクストラクションの場合
ピーリングには角質を溶かす作用がありますが酸性のPHにするというのは

「毛穴を引き締める」

ことになります。引き締めた後のエクストラクションは施術の難易度が高く、押しだす手も力が強くないと出てこない詰まりがあります。また、ピーリングには多少の皮脂を溶かす力もあると思いますが、毛穴の深部まで柔らかくすることは難しく、硬いままエクストラクションを行うことになってしまいます。

つまりによっては施術がかなりハードなものに感じられるはず。つまりの程度が軽い方には押し出すことによる効果が感じられると思います。もちろんピーリング効果があります。

このタイプのサロンさんは角質ケアを推奨されます。ピーリング効果のある酵素洗顔や、AHAのような酸が入ったふき取り化粧水でのケアによって角質を柔らかく整え、次回の施術効果を高める。

といった考えのようです。個人的にはなるほど、とも思いますがそれと反対に酸を使うことに疑問を感じます。毛穴を引き締めないほうがむしろ施術効果は高まると思いますし、ふき取りによるターンオーバー促進は口の開いた毛穴を作りやすくなると考えています。

例えばビニール肌ですね。毎日ピーリング製品を摩擦で使用するので、洗顔後に油分がないのにビニールのようにひかる肌に…実際に拭き取りされている方はこの傾向が強く、詰まりがないのに口の開いた毛穴が出来やすいです。(楽器のラッパのようなイメージです)
これは角質が薄くなり、表面的なハリが失われた事によるもので油分オフ後にビニールのようにテカるのは、キメ(凹凸)がなく、面で反射してしまうことによります。

酸を使用した製品はエクストラクション前の使用は難しいと考えています。
実際にアメリカでエクストラクションのサロンワークをこなされてきたプロの方もエクストラクション前後2週間程度の酸の使用は控えるようにアナウンスされています。

ただし肌状態が安定し、つまりが少なくなってきた頃に引き締めを行うことは有効と考えます。

なので詰まりにくくなってきた頃にAHAやPHAなどの製品を使用することは有効だと感じています。

エクストラクションを考えている方はピーリングの中でもAHAではなくPHAを検討されると良いと思います。

②皮脂分解ローション+スチーマー➡エクストラクション

筆者のサロンではこの方法を採用しています。
エクストラクション前には詰まりを柔らかくしたいので、毛穴が引き締まるピーリングのような酸は使用しません。

少なくとも詰まりには皮脂を含んでいますので酸は使用せず、皮脂が柔らかくなるpHに整えるローションに、暖かいスチーマーを噴霧しながら毛穴を化粧品でも温度でも分解を進めます。

結果、白く柔らかくふやけた状態を確認し
エクストラクションが出来るため比較的に圧が軽くても簡単に毛穴から取り出すことが可能です。これは詰まりの内容にもよりますが、大体が皮脂である為にこのように柔らかくなります。

仕上げに弱酸性に整えるローションで整えて保湿力の高い日焼け止めまでつけます。

そしてなにより施術に時間をかけないこと。
早く仕上げローションで肌を整えるところに持っていくことと、エクストラクションを速やかに行う事は負担を減らす為に重要です。(時間の追加はしません)

ホームケアでは酸はもちろんですが、ピーリングや強い洗浄が皮脂過剰を呼びやすくすると考えているため「適正な洗浄に注力」してもらうよう、アドバイスしています。

共通して皮剥けすることも

エクストラクションは皮脂をしっかり取り去ることから、皮剥けを感じる方もいらっしゃいます。その場合は保湿ケアを行い、色つきのものでカバーしないようにした方が目立ちません。皮剥けはゴシゴシして剥いてしまわないように気をつけましょう。

特に乾燥しやすい傾向の方には見受けられます。

なぜ店によってそこまで認識が異なるのか?

エクストラクションが盛んなエステ免許制のアメリカとは違い、日本ではエステの学校でエクストラクションを教えてはいないのです。

これがピーリングする派、しない派にわかれる大きな理由です。

日本ではエステの資格は全て民間資格となり、資格を持っていてもいなくても施術ができます。州ごとに免許制のアメリカと違い、日本はエステティシャンだからといって皆が一定以上の知識と技術、経験を持っているとは限らないのです。

もちろん資格はひとつの目安ですので、有資格者で技術が伴わない方もいると思いますし、資格無しでも経験値が高く、向上心のある方で有資格者よりずっとセンスと腕の良い方もいらっしゃいますよ。

日本のエステ業界においてエクストラクション理論が分かれていて共通認識がないのは、一般消費者の方からすると

あっちはピーリング、こっちはピーリングするな…どっちなの!!

となってしまうのではないかと思います…それは日本の現状ですとエクストラクションを学校で習う時が来るまではそんな時代はなかなか来ないと思います。

施術はどのくらいで効果が出る?

1~3回です。この差は詰まりの程度によるもので大きいか小さいかではありません。

「何が優位で、こびりつきの強さ」

が大きくかかわります。一番いいのは皮脂優位の状態。洗いすぎの方は皮脂優位になりにくく、角質優位になりやすい傾向があります。洗浄しすぎたりすれば角質がはがれやすくなり、ターンオーバー(角質を生み出す)が早くなれば、毛穴から皮脂分泌で垢を排出する速さ以上に、角質が作られる速さが勝り、急いで作った角質ははがれづらいために毛穴に角質がたまっていくと予想しています。

毛穴につまりやすい化粧品での詰まりは硬くてふやけづらく、リスク排除の後、段階的に施術が必要なケースも。

だから

「ベビーオイル洗顔や油脂洗顔などをされてからでもエクストラクションは遅くないですよ」

と言っています。洗浄力を限りなく「0」に近づけられれば速く角質を生み出す必要がなく、皮脂の多い毛穴に近づけられると考えているからです。嬉しいことにベビーオイル洗顔をされてきた方は皮脂が多いタイプの毛穴の方が多く、施術の仕上がりが綺麗です。

もちろん落ちないのに無理にオイル洗顔しろなんて酷なことは言いません。でも、落ちづらいメイクで肌をふさいで毛穴はきれいになれませんよね。絶対ではないので参考にしてみてくださいね。

なんで毛穴がこうなるの?が最も大切

エクストラクションを行うサロンさんの中には原因が突き止められていないことで、詰まりを繰り返すお客様が居ることに目を向けなくてはいけません。筆者はそこが最も重要だと考えます。

「エクストラクションは良いこと」というのは施術者の都合にすぎません。

理想的なのはエクストラクションなどが必要ない毛穴状態でいることではないでしょうか?

「毛穴に大きなつまりがなく皮脂が分泌され、トラブルが起きない毛穴や皮膚」

で居続けられることがベストなはずですよね?
それが結果的に

「毛穴がきれい」

ということだと思っています。なぜ私の毛穴がこうなったのか、ということに原因が隠されていることがほとんどです。不公平に感じるかもしれませんが、洗顔も保湿も大してやってない人できれいな肌の持ち主に出会ったことないですか・・・?

スキンケアだからと何でもやりすぎは良くないです。施術していて思うのは、洗いすぎの方はすごく多いと日々感じていますが、最近はそれと同時に「洗わなさすぎる」と感じる方も多く見受けられます。

「大したことはしてないよ~」なんて人のほうが肌がきれいなんて。私のほうが何倍も努力しているのに。となりますよね。でもその方がどんなケアをしていようが肌が健康でいられるならばそれでいいと思います。その方にとっては洗顔を使う必要がないし、保湿の必要がないからそれらをやらなくても健康でいられたという結果が「肌がきれい」ということだと思います。でも同じやり方をして同じ肌になれるとは限りません。

自分に合ったスキンケア方法でケアしてほしい、筆者の基本アドバイス

やりすぎも、やらなさすぎもよくないといいました。
そんなのわかってるけど正解が欲しい!という方はまず自分の肌を理解するとあなたにとっての「正解」がみつかる確率がグッと高まります。


①毛穴詰まりリスクを排除しないとまたすぐ詰まる
→フルオロ、酸化亜鉛などが入った製品の見直し、クレンジングの相性チェック

②顔の中でオイリーなところ、そうでないところを理解する
→場所により、洗浄の有無、保湿の程度を変える

③洗浄、保湿、保護(UV・メイク)を意識する
→保湿は乾燥しない程度に行う
→メイクに合わせた洗浄でクレンジング不足を起こさないこと
→洗顔・クレンジングは分けて考えず「洗浄」とひとくくりで考えること…油を落とすのはクレンジング、クレンジングの油膜を落とすのは洗顔という対象物をイメージをしながら製品を選びいつもその時に必要なものを選択する

④朝は日焼け止めの保湿効果を加味して、保湿ケアをするように
→特に毛穴のつまりやすいところの過保湿に気をつける

また、その方のライフスタイルによってアドバイスが変わることも。正解はその方にしかないので、アドバイス乎を参考にやって欲しいという気持ちでお伝えするようにしてますが最後は自分の感覚を大切にして下さいね!

最後に、今回のnoteを書くにあたり掲載に快諾頂いた皆様、ありがとうございました。たくさんの気づきと経験、ご縁を頂いたことに感謝致します。

※現在、サロンの宣伝はしていません。気になる方にはTwitterのDMで対応しております。




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