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卒業生対談 vol.2 津南から、世界へ!

今回は、日本を飛び出してグローバルに活躍している卒業生たちが集まってくれました!
早朝のアメリカと、夕方のイランと、夜中の日本を繋いで、気づけば3時間以上も話していました(笑)
大いに盛り上がった海外トーク。参加してくれたのは、この方々です!

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まずは、自己紹介から…


藤木:みんなほぼ初対面ですもんね(笑) 私は1期生で、今はもうない津南原小学校という、当時30人くらいしか生徒がいなかった小学校から津南中等に入学しました。卒業後は、慶應義塾大学の情報工学科を経て、現在はアメリカのミシガン大学のコンピューターサイエンス学科のPHD(日本でいう博士課程)に在籍しながら、アメリカのFacebookという会社でAIリサーチャーとして働いています。

阿部:4期生の阿部将太と言います。田沢小学校出身で、中等卒業後は青山学院大学で国際政治を勉強して、現在は外務省の外務専門職2年目です。今年から在外研修でイランに住んでいます。

山田:わたしは馬場小出身の7期生で、東京学芸大学の3年生です。日中学生連盟という、日本と中国の学生同士の交流を促進する団体に所属しています。海外で働くことに興味があるので、今日おふたりとお話できるのが楽しみです!

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(山田さん:日中学生交流プログラムの様子。)


みなさんの海外経験は?


藤木:今まで行ったことある国は、10カ国くらいかな…?大学のときに友達と行ったり、学会で行ったり。中等の研修で行ったオーストラリアに加えて、韓国、フィリピン、タイ、ベトナム、ギリシャ、イギリス、イタリア、フランス、アメリカ、カナダ、メキシコ…

山田:すごい!めちゃくちゃ行ってますね!

藤木:アメリカにいると、カナダとかメキシコは車ですぐなので(笑)

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(藤木さん:カリフォルニアでBBQ!)

阿部:僕たちの代の海外研修はニュージーランドでした。大学生の時はバックパッカーをして、タイ、カンボジア、インド…とアジアを巡りました。あと卒業旅行でヨーロッパに行って、イギリス、フランス、イタリアを観光しました。で、今は中東のイランにいます。

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(阿部さん:ヨーロッパ旅行で訪れたパリのエッフェル塔から。)

山田:わたしも中等の研修でニュージーランドに行って、大学に入ってからはタイの大学に3週間研修に行ったり、夏休みにドイツでボランティアのサマーキャンプに行ったりしました。今年の9月から北京に留学する予定だったんですけど、コロナで延期になっちゃいました(泣)

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(山田さん:ドイツで一緒にボランティアをした友人と。)

ーみなさんいろんな国に行かれていますが、海外にバンバン行けるようになった理由ってありますか?

藤木:やっぱり英語が話せることですかね!いろんな地域で使える言語なので。中等の頃に英語の基礎の部分をしっかりやったことは、10年経った今でもけっこう生きてるのかなと思います。

山田:いま思えば、中等の海外研修でニュージーランドに半強制的に行ったのがよかったのかなって(笑)初めての海外を、 何も知らない田舎っ子の状態で、ポンって放り込まれて、、、海外の怖さとか大変さとかを考える前に、異文化に触れる楽しさを経験できたのが良かったと思います!

阿部:たしかに!それはあるかも。1回「行けた!」っていう体験があると、だいぶハードルが下がりますよね。

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(阿部さん:バックパッカーで訪れたインドのタージマハル。)


藤木さんは、どうして海外に?

藤木:もともと小さいころからコンピューターの勉強をしたいと思っていたので、大学は情報工学科に進みました。時代はコンピューターだ!と(笑)

山田:慶応大学を卒業したあと、ミシガン大学に行こうと思ったキッカケは何だったんですか?

藤木:慶応大学で出会った教授のなかに、海外でPHD(博士号)をとった方がけっこういて。話を聞いているうちに、海外で学位をとるのも面白そうだな〜と思って。大学1、2年生のときにそういう刺激をもらったのがキッカケですかね。

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(藤木さん:ミシガン大学の名所、図書館。)

阿部:でも海外の大学院って、行きたい!って思ってすぐ行けるようなところじゃないですよね?(笑)

藤木:そうですね〜、大学の成績と、推薦書が何通必要だとか、TOEFLが何点以上とか…でも、そういういろんなことがまぐれで上手くいって、ミシガン大学が拾ってくれました。

山田:絶対まぐれなわけないです(笑) 

藤木:海外の大学院生になるといいこともあって、お金がかからないんです。博士号だと「研究職員」という扱いで、1年目からお給料が出るし、授業料も全額負担してもらえるんです。

阿部:すごい!日本とは全然ちがうんですね。

藤木:そのかわり、はじまって2年後くらいに大きい試験があって、後期博士課程に行けるか行けないかふるいにかけられるんです。そこで落とされると、もうサヨナラ〜っていう(笑)

山田:海外の大学院って、研究内容もレベルが高そうだし、英語力がかなり必要ですよね…?

藤木:そうですね、英語が苦にならなかったのは幸いでした。TOEFLの点が取れなくて留学を諦めるひともたくさんいるので。私の場合、中等で英語の先生とも仲良くできて、英語に興味を持って勉強できたのは、すごくよかったなと思います。

阿部:藤木さんはいま、大学に籍を置きながらFacebookで働いているんですよね?その経緯が知りたいです!

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(藤木さん:Facebook本社の前で。)

藤木:どうやって私の連絡先を知ったのか分からないんですけど、ある日突然Facebookの人から「こういう仕事やってみない?」みたいなメールがきて(笑)

山田:そんなことあるんですか!!?

藤木:でも一応コーディングの試験や面接などいくつかの選考プロセスを経て、AIリサーチャーとして働くことになりました。


阿部さんは、どうしてイランに?


阿部:外務省の専門職は、自分が専門とする言語をひとつ極めて、その言語が話されている国と日本の関係構築をする仕事なんです。

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(阿部さん:来日したマレーシアの教員たちをお好み焼きでおもてなし。)

山田:どの国を担当するか、どうやって決まるんですか?

阿部:外務省の試験のときにどの言語を専門にしたいか希望を出すんですけど、僕は中東に興味があったので、アラビア語やペルシャ語を希望しました。結果、ペルシャ語で採用されたので、いまペルシャ語が公用語であるイランにいるんです。

藤木:大学でもアラビア語やペルシャ語を勉強してたんですか?

阿部:それが、全くしていなかったんです。第2外国語はフランス語だったし、英語もちょっと勉強していたくらいでした。外務省の試験に受かってから、ペルシャ語の「あいうえお」から勉強しはじめました(笑) 

山田:なんで中東に興味を持ったんですか?

阿部:大学に入る前くらいから、中東で紛争があったりテロで日本人が亡くなったりしているのをニュースで見て、どうしてこんなことが起きているんだろうって思ったのが最初のきっかけでした。それから勉強していくうちに、中東に関わる仕事がしたいなと思うようになりました。

藤木:イランではどんなことをしているんですか?

阿部:2年間は仕事ではなく、研修期間としてイランに派遣されてます。ゆくゆくは立派な外交官になるために、イランについてとことん勉強しなさいという期間なので、現地の語学学校や大学でペルシャ語やイランの社会や政治のことを学んでいます。今はコロナの影響でオンライン授業ですが、学校がない時間は外出してイラン人と交流したり、観光地や歴史ある場所に行ってみたりしています。

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(阿部さん:首都テヘランでのイラン人との交流。)

山田:治安とかって、どうなんですか…?

阿部:イランに行く前は、みんなにすごく心配されました(笑)でも、僕が滞在してる首都のテヘランは東京と同じくらい人口が多い大都市で、街も発展してるし、今のところ治安の悪さも感じたことないですね。むしろ、買い物してるとスーパーの店員さんが話しかけてくれたりして、フレンドリーな感じです。

山田:へ〜!なんか、意外です。

阿部:いきなり声をかけられたと思ったら、「俺たちは日本人が大好きなんだ」って言われたこともあります(笑)イランはすごく親日国ですね。

藤木:へ〜、かなり暮らしやすい感じなんですね。

阿部:特に不自由はないのですが、しいて言うなら、イスラム教徒の国なので、お酒と豚肉がどこにも売ってないことくらいですかね。

山田:豚肉が食べれないなんて…!!

阿部:どこかに闇市はあるんでしょうけど…(笑)

藤木:僕は大学院1年目から4年目までイラン人のルームメイトと暮らしていたんだけど、彼めっちゃお酒飲んでたな〜。あれ、いいの?大丈夫?みたいな(笑)

阿部:イラン人ってすごく都合がいいところがあって、建前としてはイスラム教の戒律を守ってるけど、家の中ならバレないからってこっそり飲んでるひとがいっぱいいますね(笑)アメリカと関係が悪いって言われてますけど、イラン人みんなハンバーガーが大好きだったり。そういうリアルを知れるのも、現地生活の楽しいところです。


中等での勉強って、役に立ってますか?


藤木:人間って一生成長していかなきゃいけないものなので、どうしたら自分を効率よく成長させていけるか、どうしたら早く学べるか、そういう勉強の方法論みたいなことを学べたことが、私が中等で得たいちばん大きなものだと思います。

阿部:中等ってけっこう英語に力を入れてると思うんですけど、それに関してはどうでしたか?

藤木:言語を仕事にする人以外にとってはあまり重要じゃないと思われがちですけど、英語を自分のツールとして持っているのは力強いことだとよく感じます。大学の論文とかほとんど英語ですし。中等でやった文法中心の英語の勉強は、やってよかったなと個人的にはすごく思います。

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(藤木さん:ミシガン大学での授業風景。)

山田:日本の英語教育なんてダメだとかよく言われてますけど、そういう意見もあるんですね。

藤木:私の持論ですけど、中学高校でしっかり文法の基礎をやっていれば、大学に入ってから英語を話せるようになるまでの時間がけっこう短くなる気がするんですね。

阿部:僕も藤木さんの話で、そうだなって思うところがあって。何回も繰り返して文法を徹底的に叩き込まれて、当時はなんでこんなにやるの?って思ってたりもしたんですけど、足腰を鍛えるという意味ではすごくよかったかなと思います。

山田:英語以外でも、中等でよくやっていたプレゼンとかスピーチとかが、大学の授業でも生きてるなと思います。大学に入るまで全然やったことない!っていう子も周りにいたので。

藤木:たしかに。私も中等のプレゼンの授業、けっこう好きでした。大学でも地味に役に立ちました(笑)

山田:わたしは教育学部なのですが、自分で模擬授業をしてみて気づいたことがあって。中等は人数が少ないので、全員に発表の機会もあったし、一人ひとり丁寧にフィードバックしてもらえてたのがありがたかったなと思います。


中等での海外研修のはなし

山田:初めての海外なのに、たったひとりで知らない家に放り込まれるって、冷静に考えてすごいことですよね(笑) でも、わたしはこの経験が海外に興味を持つキッカケになりました。

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(山田さん:ドイツでボランティアに世界中から参加したメンバーと。)

藤木:私もホームステイはすごくいい体験になりました。英語は好きで、けっこう自信もあったんですけど、実際オーストラリアに行ってみたら全然ダメで(笑) もっと頑張らなきゃいけないなってことを分からせてくれたので。

阿部:僕も同じで、行くまでは中等のなかで英語の成績もいいほうだったし、自信があったんですけど、現地の人が何言ってるのかさっぱり分かんなくて…。それがすごく悔しくて、帰国してから「もっと英語できるようになりたい」って思いが強くなって、学校の勉強だけじゃなくて、高校生の英語スピーチコンテストにも積極的に参加してました。


中等のいいところって?


阿部:6年間いっしょにいると、すごく仲良くなるじゃないですか。海外にいても、中等の友達とはよくズームで話してますし。

山田:たしかに、ひと学年何クラスもあったり、中高も別々だったりしたら、こんなに仲がいい友達はできなかったかもしれないです。

阿部:真面目に勉強ばっかりして過ごすんでしょ?って思われてるかもしれないけど、学校生活もちゃんと楽しいよって伝えたいです!(笑) お互いに高め合える仲間に出会えたから、勉強も頑張れたんだと思います。

藤木:環境って、すごく大事だと思うんです。中等にいたときも、すごく上を目指してるクラスメイトがいたから、自分も頑張らなきゃと思えたし。大学にいってからも、自分と同じような目標を持って努力しているひとが身の周りにいたから、自分にもできるかもって思えたり、目標を見失わずにいられたりしたので。

阿部:そうですよね。いろんなコミュニティーを経験してきた今でも、中等は頑張るひとが多かったなって思います。

藤木:自分を怠けさせないためにも、自分に刺激を与えつづけるためにも、常に自分をチャレンジングな環境に置くことが大事じゃないですか。そう考えると、中等にいくと決めたことは、私の人生でいちばん最初の大事な決断だったと思います。

ーみなさん、貴重なお話をありがとうございました!

山田:憧れの海外で働いているおふたりのお話を聞いて、すごく夢が広がりました!せっかくの機会なので、もう少しだけ質問してもいいですか…?

藤木&阿部:もちろんです!笑

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こうしてまだまだ話は尽きず...大いに盛り上がった卒業生対談でした(笑)
グローバルな3人の、今後の活躍がとっても楽しみですね!
次の対談も乞うご期待!







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