卒業生対談Vol.7 早稲田&東大対談
今回は、早稲田大学から広告代理店へ就職した西野さん、東京大学を卒業しプログラマーとして働いている神戸さんの対談です!
◯これまでの経歴
神戸:僕は受験の時は、京都大学の医学部を第1志望にしていました。京大には落ち、慶応義塾大学の医学部には合格していたのですが、国立の方がいいだろうと思い浪人することに決め、新潟市の予備校の寮に1年間住むことになりました。
その中で考えが変わって、医学部はいいやと思うようになり、浪人生活の末、東京大学の理科二類に入りました。
西野:医学部をやめて東大に…!心変わりのきっかけは?
神戸:小学生の時から医学部を目指していたんですけど、あんまりよく考えないまま医者になりたいって言ってたなあと思って。
東大って最初の1年半は学部を決めずに色々学んで、2年生の半ばに学部を決めるっていうシステムになっているんですけど、
色々勉強した後に学部を決めたいと考えるようになり、東京大学の理科二類という枠で入学しました。
その後、工学部を選び、大学院ではコンピュータサイエンス専攻に進みました。修士課程卒業後、現在はIT系の会社でプログラマーとして働いています。
西野:プログラマーっていろいろ分野があると思うけど、神戸くんはどういうプログラマーなんですか?
神戸:僕はどちらかというと数学寄りのプログラマーです。ホームページを作るようなプログラマーとは違って、コンピュータそのものについて考えたり、数理的な効率化を専門分野とするプログラマーです。
西野:なんか、めちゃくちゃ難しそう…!
神戸:なので僕の仕事は、みんながスマホで自由に見られるものを作るというより、そのスマホのような日常に当たり前にあるものを実は陰ながら支えている、というような仕事です。
西野:なるほど!
神戸:西野さんのお仕事についてもお聞きしたいです。
西野:私は、早稲田大学の文化構想学部を卒業した後、広告代理店でCMプランナー/コピーライターとして働いています。社会人になって5年目になります。
神戸:どんな広告をつくっているんですか?
西野:総合広告代理店ということもあって、TVで流れるCM・新聞広告・駅貼りポスターみたいな「THE・広告」っていう感じの仕事はもちろん、新商品のネーミング・SNSでバズるキャンペーンの企画・アーティストのミュージックビデオの制作などなど、いろんなことをやらせてもらってます。(守秘義務で具体的な企業名は言えないのですが…!)
神戸:かなり幅広いんですね。
西野:とにかく飽きっぽいので、いろいろなことができる仕事がいいなと思ってこの業界に入ったんです。最近だとヘンテコな占いを作ったり、萌えシチュエーションを考えたり、ずっと推してるアイドルのミュージックビデオを撮ったりしたのが楽しかったです!私欲まるだしですが(笑)
神戸:それは楽しそうですね!
西野:趣味が仕事につながることも多くて、好きな芸能人に会いたいっていうのもモチベーションになってます。
アイドル好きが高じて、仕事の傍ら作詞家もしているんです。ジャニーズやハロプロなど、アイドルを中心に歌詞を書いて提供させてもらってます。
(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%A5%BF%E9%87%8E%E8%92%9F%E8%92%BB)
神戸:どういうきっかけで歌詞を書くようになったんですか?
西野:好きなアイドルグループによく歌詞を提供していた作詞家さんに憧れて、その方の事務所に入りました。
神戸:へぇ〜!作詞の仕事ってどうやって入ってくるものなんですか?
西野:歌詞を募集しているコンペに参加したり、音楽プロデューサーの方から依頼されたりすることが多いです。
神戸:なるほど、そうやって仕事になるんですね。
◯大学のこと
神戸:西野さんの大学の専攻はどんな感じだったんですか?
西野:私が在籍していた早稲田大学の文化構想学部は、名前のとおりカルチャー系の授業が多かったんですけど、ちょっと変わったものもあって。
山Pの大ファンな教授(ちなみに男性)によるテレビドラマを研究する授業とか、少女漫画をとおして社会問題を見つけ出す授業とか、すごく楽しく受けていた記憶があります。
神戸:理系はお堅い授業ばかりなので羨ましいです!卒論はどんなテーマだったんですか?
西野:私はイギリス文化を学ぶゼミに入ったのですが、英語が苦手で…。卒論は、カズオ・イシグロという日本で生まれたイギリス人作家の「わたしを離さないで」という小説を題材にしました。日本語で読めるけど、カテゴリは英文学なので…ちょっとズルいですけど(笑)
でも、理系の修論はもっと大変そうだよね…!
神戸:そうですね。英語で書くのが大変で…!
西野:えー!ぜんぶ英語で!?
神戸:そうなんです。英語必須なんです。
西野:…ってことは神戸くん、英語めちゃくちゃできる?
神戸:論文を書くぐらいのレベルでは。でも国際学会で論文を発表した後、教授から「神戸くんは英語をもっと勉強してください」と言われてしまいました(笑)
西野:国際学会!すごい!
西野:話は変わるけど、神戸くんは大学時代一人暮らしだったの?
神戸:実は一人暮らしを始めたのはほんの最近で。通学に片道1時間かかる寮に住んだり、シェアハウスをしたりしてきました。
西野:寮とかシェアハウスだと、めちゃくちゃ仲良くなれそう!
神戸:あと東大は30〜40人のクラスがあって。ほとんどの授業を一緒に受けるので、1年半でもかなり仲良くなれます。
西野:それいいな〜!大学でちゃんとクラスがあるのって珍しい気がする。
神戸:他にも入学当初のクラス合宿で親睦を深められます。上級生にも同様のクラスがあるので、例えば10組の先輩から10組の後輩へ試験対策プリントが受け継がれたりもします。横も縦も繋がりは結構強いです。
実際、都会の進学校出身の人がほとんどで、僕みたいな地方出身の人にとってアウェイ感は強いです。ですが、地方から1人で入学しても、少なくともクラスというコミュニティがあるので安心です。
西野:同じ出身の人いなくて心細いの、地方出身あるあるだよね。でもすぐコミュニティに入れるのはいいね!
西野:あるあるといえば、”東大あるある”とかってあるの? 一時期よく言われてたチェックシャツとか…!
神戸:よく言われた時期に、逆に減ったみたいですね(笑)あと、よくテレビに出るようなキャラが濃い人はあまりいません(笑)いい育ちで、優秀かつ人当たりがいい人が多いです。
西野:確かに私の会社にも東大の人がたくさんいるけど、実家がいい、頭もいい、性格もいい、っていう人が多いかも!
神戸:それと天才タイプの人が多いですし、優秀な人でもみんな謙虚です。逆に早稲田あるあるとかってありますか?
西野:早稲田あるあるは、なんだろう。サークルがアツいとか…?サークルの数が(たしか)日本一で、学園祭の規模もすごいんです。パフォーマンス系のサークルのクオリティがすごかったり、芸能人がきたり、意味分かんない大会があったり…とにかくめちゃくちゃ盛り上がるので、ぜひ来てみてください!
あとは、他学部の授業受けがち、とか。学部を横断して選べる授業がたくさんあるのも早稲田のいいところだと思います!必修科目をひと通り取り終えた3年、4年の時期なんかは、曜日ごとに違うキャンパスで授業を受けたりしてました。
◯受験期について
西野:愚問ですが…東大受験は難しかった?
神戸:僕が現役の時は、前期試験を京大の医学部、後期試験を東大で受験したんです。で、その年は150点合格だったところ、僕は149点で落ちたんですよね(笑)
西野:えー!!それは悔しすぎる…!!
神戸:問題の傾向的に、あまり対策しようがない試験だったので、後悔というより、しょうがないかあって感じでしたね。
西野:対策しようがないタイプの問題は仕方ないよね。私が第一志望で受験した一橋大学の試験も、かなりニッチなお題に対して長文で答えさせる問題が出て、どうしようもなかった(笑)いま考えると中等だとしてもかなり難しい目標だったのかなって思う。
神戸:僕もそう思います。京大の試験の方は全然惜しくない点数で落ちたので、結構無茶だったのかなって思いました。予備校に行って初めて世間の人はこうやって難関大の勉強してるんだって感じました。
西野:そうだよね〜。浪人後の東大受験はどんな感じでした?
神戸:東大の受験は550満点で、320点取れると合格と言われてるんですけど。浪人後の東大受験は、理科二類で430点で合格しました。最高点が435点とかで。
西野:めちゃくちゃ余裕だったんだ!さすが!!
神戸:予備校の寮が厳しくて。20時門限とかで、20時から22時までの自習時間もあったりしたので、かなり勉強しました。
西野:そういう環境で頑張った結果なんだね、ほんとにすごい…!私の受験期は、中等で居残りして数学を教わったりしてたなぁ。今思えば、先生たちも遅くまで大変だったと思う…。志望校の二次試験を研究してオリジナルの予想問題を作ってくれる先生もいたし、たくさんサポートしていただいて、ありがたかったです。
神戸:中等の進路指導に関していうと、当時の地理の先生が「京大の医学部いけるよ」ってノリで言ってくれたことが志望校を決めるきっかけになりました。
それまでは、地元の医学部でいいと思っていたけど、考え直すようになったので良かったです。あと、難関大を目指す人が他にもいて。一緒に勉強できる人がいたのは良かったですね。
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それぞれ専攻や関心は違えど、充実した学生生活・社会人生活を送られているようです。
後輩にとってためになる、東大や早大の話もたくさんしていただき、ありがとうございました。
今後、西野さんの手がけたCMや楽曲、神戸さんが作った技術を用いたソフトウェアをお見かけするのが楽しみですね!!
では、次回の卒業生対談もお楽しみに!
文:関口美輝(7期生)
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