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記し



先日、兄が逝ってしまいました。

突然の知らせでした。


お正月、実家で両親と兄の子、孫と会ったところでした。
それきりになってしまいました。

兄とは5歳離れ。
だからか、小さい頃も本気で喧嘩したこともないし、進学や就職の時期も違って離れていたので、あまり関わりなくそれぞれ生活して、大人になってしまいました。

仕事についてからは、よくあるお互い日々の忙しさにかまけて、家族を持ってからは特に連絡もせず、過ぎていきました。

お互いの子供も手を離れ、さあこれからという時期でした。

私が育った家族の本当に身近な人の死。
初めてのこと。そして、ただ一人の、ただ一つだけの事象。

思い出が少ない。
思い出す事柄が少ない。
忘れているのか。
忘れたいのか。
わからない。

そのぶん、つらい気持ちが薄まっているとも言える。
そのぶん、楽しい思い出が印象的なのかもしれない。
わからない。

それがいいのか、そうでないのかわからないけど、兄は、もう、逝ってしまいました。

この事実だけは、「ここ」に確かにあるということ。

明日はまた来ると思っているけど、そうじゃないこともあるということ。

自分の残りは、愉しいか否かが選択のカギとなって生きていきたい。

今のこの気持ち、自分のために書き記しておきます。

(このテキストを下書きのまま、残しておこうかとも思いましたが、前に進むため、吐き出すことにしました。)

おにいちゃん、ありがとう。感謝しています。


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