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私たちが知らなかったマダガスカルのことー総論

JICAのスタッフからオリエンテーションを受けたとき、マダガスカルのことを全く知らなかったことを実感しました。

固有種が豊富な動植物のイメージだけでこの国を選んでしまってた。みなさんも、「星の王子さま」のバオバブやアニメの「マダガスカル」のイメージが先行しているのではないでしょうか?
ボリューミーになってしまいましたが、主に、JICAから教えてもらったことを記載します。また、個人的な解釈も書いてますので、参考程度にどうぞ。

1.マダガスカルは、日本よりも大きい。マダガスカルは世界で何番目に大きい島だと思いますか? ・・世界第4位です。地図でみたら、日本と大きさが全然違います。

2.マダガスカル人は、アジアとアフリカのミックス。もともと、ボルネオ島などの東南アジアと東アフリカを起源に持つので、体格は細身で低く、顔もアジア人の風貌の方も比較的多いです。マダガスカル人は自身のことを「茶色の人」と呼んでいます。

3.最貧国の一つで、人口の93%が2ドル/日以下で生活している。つまり会う人はほぼ全員が貧困の定義に合致します。

4.3.に関連するのですが、私が一番驚いたことです。一人当たりの実質GDPがフランスの植民地から独立後下降し続けていること(2008年あたりから少し上がったがそれ以上上がらず)。下がり続けている国は珍しいとのこと。そして、アフリカの中では、アフリカの紛争国の次にGDPが低いこと。その原因として、6~10年に一度くらい政治危機が起こり、ガバナンスや他国との取引が中断したことがある。

5.コメの消費量が半端なく多い。120㎏/年/人(日本人50.7㎏/年/人(2020年度))女性もお皿大盛食べてます。でも、おかずは少しです。

6.マダガスカルのバニラは有名ですが、カカオ(チョコレート)もおいしい。ロベールが有名ですが、マダガスカル内ではいろいろな会社が作っていて、年収を考えると高いけど、どれも口の中でとろけます。コーヒーも少量ですが、希少種も栽培しています。

7.砂糖を輸入している。多くの露店で、手作りケーキを販売しているのですが、砂糖が高いからなのか甘みは控えめ、かつ、翌日硬くなります。ベーキングパウダーなどの工業商品(化学的に製造されたもの)もきっと高いのだと思います。

8.生まれた土地・住んでいる土地や名前で出自が分かる。階級制度があったらしく、今でも貴族などの影響があるとのこと。どこで生まれたかなどは聞かないほうがいいらしいです。また、王族系列の名前はすぐ分かります。でも、それは案外多いからあてにならないかもしれません。

9.初等教育修了率が67.6%(2016)しかない。つまり、中学校に行く人はさらに少なくなってしまうということ。この国では、初等教育がとても重要なのに、先生方のお給料は、自治体からではなく、コミュニティーから住民がお金を捻出したものらしい。先生方もモチベーションの低下と共に大変な苦労をしています。

10.実は、高資源国。プラチナ、金、ニッケルなどの貴金属、エビなどの海洋資源が豊富⇒この話は、別のNOTEで書きます。

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