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チャレキャラ反省会 (全体の振り返り)


はじめに

このブログでは6ヶ月に渡って行われた「九州アプリチャレンジキャラバン2019」(チャレキャラ)を振り返り、自己反省をするとともに今後参加される人の参考になるような記事をテーマに分けて書かせてもらいます。第一回はチャレキャラ全体を通しての振り返りになります。

1.なぜ参加したのか

僕たちBitpickersは福岡県飯塚市を拠点にブロックチェーン (主にBitcoin)について学んでいる大学生を主体とした団体です。今回のチャレキャラに参加した理由は二つあります。一つは我々が日々の学習において学んだ技術を昇華させるため、二つ目はまだあまり知られていないブロックチェーン の魅力をみなさんに知って欲しいからです。

2.何を作ったのか

僕たちはビットコインの遅延送金機能に目を付けました。この機能を使えば定められた時間にBTCを振り込むことができます。そんな送金機能を簡単に設定できるようなWebアプリが今回作成したQusaryです

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例えば、おじいちゃんが亡くなる前に孫に送金するようにしておけば、亡くなった後でもお年玉をあげることができます。つまりお金のタイムカプセルのようなイメージです。この他にも銀行や弁護士を通さず遺産相続や定期預金などにも使えると考えています。

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3.発表までの流れ

僕たちは少し出遅れて9月のコアイベントから参加しました

9月 

この時期は以下のようなことを考え、フロントとバックエンドの作業分担を決め、各々のレベルに合わせて必要な技術を習得する事に集中しました。と言ってもこの技術へのキャッチアップは最後まで続くことになります。以下の課題を消化する形で各々作業しながら、週に2回ミーティングを行い進捗を確認し合いました。自分は初めてのチーム開発でしたが経験者がチームにいたので段取りや設計部分がとてもスムーズにできたのですごく頼りになりました。

・作るアプリのアイデアを出す
・ユーザストーリーを考える
・必要な技術を学習する(BitcoinScript, Ruby, Rails)
・トランザクションの設計
・インセプションデッキの作成
・画面のラフな設計をする

10月

フロント側の画面設計はほぼ完了しNuxt.jsで作業が始まりました。バックエンドはRails tutrialを参考にしながら以下の部分を実装し始めました。Rails tutrialは過去に学習したことがあったのですが開発環境が違うこともありこれらの実装には時間がかかりました。いろんな人に助けられながらなんとか実装にこぎつけられ、感謝しています。わからないところはteratailで質問したりチャレキャラのメンターさんにSlackで聞いたりして解決しました。15分経ってもわからない事はすぐに質問する癖を付けていました

・新規ユーザ登録用のアクティベーションコントローラ
・新規登録時に使用するメーラの設定
・ログイン・ログアウトを管理するためのセッションコントローラ
・ユーザ情報全体を管理するユーザコントローラ

11月

11月のコアイベントで中間発表があったのですが他のチームがデモを動かしているのを見て焦りました。そしてこの頃から集まりが悪くなったり進捗が出せなくなる。学校の試験や学祭の時期でもあり多方に時間を割きながら作業をして一番キツかった時期です。自己管理とタスクマネジメントの重要さを学びました。実生活と作業を切り離す形で生活していまいしたが、実際には同時進行で行うべきなのかなと今になって思っています。

12月

やっとのことでバックエンドとブロックチェーンの連携部分を作成しました。フロントのタスクがまだ残っていたので時間的に実装が困難な部分はカットし、みんなでフロントの作業を行いました。当初の予定ではカットするどころか機能を追加する予定だったのでとても悔しかったです。綿密に練った計画でもうまくいくわけではないといううことが実感できました

・バックエンドの作業は終わる
・Block Stream APIとRailsとの連携部分の作成も完了
・みんなでフロントエンドのお手伝い

本番(12/21)

前日までコード書いてました。プレゼン資料も前日に作りました。突貫工事ってやつです。(おかげで風邪ひきました)

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会場に着くまで知らなかったんですけど39チーム130人もの参加者とそれに加え協賛企業も沢山いらしゃっていて驚きました。今年は例年と違い各ブースごとに審査員が評価し選抜10チームが登壇してプレゼンを披露すると言う形が取られました。

正直のところ、当日の段取りやプレゼン・デモの流れをチームメンバはほとんど確認せずに会場に足を踏み入れました。これ、後々響いてきます

僕たちのブースにも沢山の方々がプレゼンを聞きにきてくれました。

肯定的で褒めてくださる方がいる一方で客観的に見て以下のように指摘してくださる方もいらっしゃり、すごく参考になりました。

・遺産相続の法的扱いはどうなるの?
・ブロックチェーンの事を知らない人の方が多いからあまり用語を使わずに説明した方がいい
・ユーザビリティをもっと加味した方がいい
・UXを意識した設計を増やした方がいい
・今の段階ではBitcoinを使う人は少ない

何点かの指摘はブロックチェーン業界自体に広がる課題でもあるためそこは最初から指摘されることを想定していました。しかし今回は優勝する事は二の次で自分たちの作りたいものを作成したので誤魔化さずにはっきりとQusaryの問題点を受け止めました。

審査員の方にプレゼンをして、選抜グループが発表されたのですが

Bitpickersの名前が呼ばれる事はありませんでした。

予選は通る自信があったし、他のチームに負けてないと思いながら本戦の準備時間を過ごしました。正直選ばれなかったことが受け止められませんでした。

しかし、選抜チームのプレゼンを聞くと現実を受け止めざるを得ないどころか、面白い!!と思いながらメモをとっていました笑

4.各チームのプレゼン内容

<歯磨き狸>
自分の服を登録するだけでAIがコーデネートしてくれるApp
・動画で説明(喋らない)
・力を入れた部分を説明
・他の人の価値観を持ってくる。
・利用者の評価を基にAIが採点
・写真を撮るだけでタグづけ
・ECサイトからのリコメンド
<でぷろい>
しょーかVPM
・VR PM(バーチャルPM)
・PM一人に任せず負担を削る
・プロジェクトの進捗を解析しアドバイスする
・成功確率の推測→最小二乗法アルゴリズム
・使えば使うほど解析精度が上がる
・今後の課題を明示
・レスポンシブ
・デモをする
<ブロドラ>
出席チェッカー
・普段のサークル管理
・研究室、ゼミ誰が使っているかわからない
・自分が作りたいものを作った
・誰が活動しているかわかるアプリ
・出席を指紋認証で楽に
・おもろい
・問題解決
・プレゼンは基本一人
・活動人数を増やしたい
<プログライフ>
ストレスネス
・SNS
・就活しながら
・愚痴
・完全匿名オンライン落書き
・黒板に愚痴・落書きを書く
・一体感を生むプレゼン
・scrapbook
<Nullpointer..>
Beacommunity
・通じる伝わる
・Beacon(Blueetouth)
・妊婦さん
・てんかん
<passtic>
・元気
・付箋メッセージアプリ
・LINE Slack
・付箋が時間が経つと消える
・UIにこだわり
<カルピス>
押せる歩数計
・運動がしたい
・体型を気を付ける
・ダラダラ生活→原動力って何?→推しへの愛
・貢ぐ!!!!!!
・自分の推しが太らないように現実で歩く
・アニメ製作
・可愛い推し
・選べる推し
・クエスト形式
<書き込みーず>
書き込みーず
・中古本のC2C
・メルカリ風
・共感できる部分を次の人にシェアする
・読書の良さ→本の内容に対しインプットアウトプットができる
・その本の別視点が見える
・多角的な面から本を評価できる
・批判的な評価
・ブックトレードアプリ
・学生間の本の貸し出し
<若葉>
Lask
・質問したいけど恥ずかしくて聞けない
・最年少
・プライドのたかさ、恥ずかしさ
・チャットアプリ
・Light ask
・他のアプリとの比較
・スレッド形式
・LINEとSlackの違い
<セミコロン>
スイータ
・TAのアシスト
・どうしても解決できない事はある
・サポートしてあげたい
・落単と残業
・TAを増やせない
・移動時間がもったいない
・同い内容の質問はもったいない
・FAQに対応
・課題提出状況のチェック
・学生の炙り出し

どのチームも課題解決、技術力の高さ、プレゼンのうまさ、使ってみたいと思うようなアプリの設計 が完備されていて驚きました!

結果発表

素晴らしいプレゼンを聞いて気分はすぐ家に帰ってコード書きたいでした

そんなこんなで結果発表を聞いてたら...

Chaintope賞をいただきました!びっくり! (schnorr署名は実装してないけど)

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5.感想・まとめ

6ヶ月のチャレキャラはあっという間でした。大切だと思う事を抜き出します。

技術力

フロントエンド、バックエンド、ブロックチェーンこれらを網羅的に学習しながらコーディングを行うことができ有意義な時間を過ごすことができました。知らない事ばっかりで一つ一つ手探り状態でしたが、頼りになるメンターさんやチームメンバのおかげで半年前の自分にはできないようなことができるようになりました。特に力を注いだのはメール認証機能です。残念ながら実装はできませんでしたが今まで自分が使っていたサービスを自分が作るというう感覚がとても気持ちよく自信になりました。

チーム開発

自分が思っている以上に今大会のなかで重要だったのがチーム内の雰囲気と連携でした。個人に仕事を振りすぎず、各々が何をどのくらい進めているのか進捗をこまめに取らないと不安になります。迅速に連絡を取り合ったり、大切な決め事をするときはみんなで集まったり、物事に優先順位を付けて行動したり、これらは当たり前のことかもしれませんがいつもできるとは限りません。11月の忙しい時期はこういった部分の重要さを強く認識させられました。この経験は実生活においても重要であると思うので当たり前の事を当たり前にできるようにがんばりたいです。

まとめ

学ぶことが沢山ありました。結果はどうであれ、チャレキャラを完走して何かを作り上げる楽しさプレゼンで人に物事を伝えることの難しさ自分が作りたいものと人のニーズに応えることのギャップ チームとして動くことの苦労 これらに気付くことができました。社会人になる前にこの感覚を持てた事は今後の大きな財産です。

Bitpickers、チャレキャラ実行委員会、競い合ったライバルのみなさん

今までありがとうございました!!

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