とある一人の座員の思い出①

尾丸ポルカ30万人に聞かせるリクエストボイスにて読み上げ(01:02辺り)


「魂の重さは、あなたがどれだけ世の中に必要とされるかで変わるんですよ」

昔、とある死神がこういった。

私、尾丸ポルカはバイトしながら暮らしてるサーカス団見習い兼ホロライブ の人気vtuberだ。と言ってもそれは表の顔。本当の私は対魔師(たいまし)をしている。
要するにこう言う、厄介な死神を追い払う仕事だ。今日も私の目の前で軽々しく命を狩りとろうとしている。


「あんたの言ってることは良くわかる。だけどそいつの魂は渡せねえな」

それを聞いた死神の目が光る。確かにこいつの魂にはまだ必要とされているだけの重みがあるようだ。今回は見逃してやろう。だが、お前が諦めた時、こいつの魂を奪っていくぞ。お前が、最後の1人だ。

「バカ言え、私がそう簡単に諦めると思ったか。こいつは私に取ってかけがえのない存在なんだ。対魔師の仕事じゃなくたって、お前にくれてやる義理はないね」

それを最後まで聞かずに、その死神は帰って行った。

私は「ふぅ…」と一息つく。どんな仕事でも緊張感があるけど、この仕事に関しては格別だ。

「お前さ、命は大切にしろよ?」

PCの前でうつ伏せで寝ている彼女に対して、私はそう言葉をかけ、足早に立ち去った。
仕事のしすぎはどうしても死神に狙われやすいんだ。

「あ、いけね。今日5期生のコラボじゃん!みんな待たせちゃってるな。やべ、また寝坊って、寝坊って言われちゃう!」

急いで帰って時計を確認すると1時間半の大遅刻。もちろん同期のみんなにもこの仕事の内容は内緒だ。でも、ここでこそ私が学んだピエロの技術が役立つ。

「おはよ…いまなんじ…?」

今回は、いや今回も寝坊ってことにしよう。それが一番角が立たない。同期のみんなは笑ってネタにしてくれる。先輩も朝のニュースからきっといじり倒してくれるんだろう。

でも…それで良いんだ。マイクを切ってつぶやく。

「えーちゃん…そろそろ起きてくる頃かな?」

死神が狙っている魂はハードワークを生業にしている友人Aことえーちゃん。私は彼女の魂を守らなくてはいけない。大切な、ホロライブ の仲間のために。

これが度重なる遅刻の理由だとしたら、おまる座のみんなは笑ってくれるかな?それとも…怒られるのかな。なんて考えながら今日も私はゲームにログインする。


読まれた感想 いやあ、面白かった。猫又おかゆセリフ読み配信でなんとなく自信を持った私に訪れた次の機会が「尾丸ポルカ 30万人記念リクエストボイス読み上げ配信」でした。座長のキャラクターから考えるとネタ系から濃いものまで何を採用するのか予想がさっぱりつかなかったので、一言目にインパクトを残せるように工夫してみました。

その他の内容としては、当時はなかなか配信のペースが掴めなかったからなのか遅刻が多かったポルカ座長。デビュー1ヶ月で3回の遅刻は今後も抜かれることのない偉大な記録として残ると思うんですが、そこを逆手にとって「じゃあ、なんでそんなに遅刻したか」というのを題材にしてみました。読み上げてもらえたので多分、これが公式な内容でしょう(絶対違う)

ちなみにおかゆんと座長は会話のテンポが違うので、間の取り方を変えるために一言に回せる言葉の数を多くして早口にしてみました。結果的にかなり厨二的な雰囲気になって、またこの時の背景となったステージ+スポットライトと偶然マッチングできたので良かったですね。

こちらはメン限ではないので普通にPolka Ch.尾丸ポルカ 30万人に聞かせるリクエストボイス(https://www.youtube.com/watch?v=UeTl2y9Vqg8&t=3981s)にて聴くことができます。これ以外にも座員によるさまざまな無茶振りに答える尾丸ポルカ座長を楽しめるので、尾丸ポルカってなんだ?と思ってるお時間ある方はご覧いただけると嬉しく思います。

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