見るという作業の意味

初回の投稿で上げた絵、並びに今後あげられるであろうものを総称して、私は「mimesis(ミメシス)」と呼んでいます。意味はといいますと、英語では動物や植物で見られる「擬態」です。ちなみにWikipediaに引っかかったので初めて知ったのですが、ミメーシスという哲学用語があるそうですね。その意味としては「模倣」だそうで

『人・物の言葉・動作・形態の特徴を模倣することによってその対象を如実に表現しようとする方法で、これはプラトンの提唱した自然界の個物はイデアの模造であるというティマイオスという概念からの由来である。アリストテレスがこの概念を受け継ぎ、ミメーシスこそが人間の本来の心であり、諸芸術の様式となっているとした。(Wikipedia:ミメーシスより抜粋)』

とのこと。なんだか適当に付けた割には難しい解釈の言葉を選んでしまったなとも思ったんですが、何せ元となっているのが私の写真ですから「現実の模倣」という点でも一応カバー出来てしまったのかな、と今し方思うようになりました。ちなみにこの画の作り方としては技術的には簡単な上下左右のシンメトリー画像なので、同じようにやられてる方をよく見かけます。ただ概念的にはちょっとした違いがありまして、大抵のシンメトリー画像では「見せる物」が必ず存在しているのですが、これは画と言うもの自体には意味を持たない画、だったりします。

えーっと、意味がわかりませんよね。

noteにわざわざアップしているのに、目の前で見せられているものに意味がない。中には「おいおい、どういう意味なんだよ」と思われる方もいらっしゃるかと思います。実際、いろいろな人に見せた時に大半の方は「これはどう見たら良いの?」と聞いてきます。その時、私は決まって「じゃあ、これは何に見える?」と聞き返します。そうすると面白い物で、大抵の人は自分が目で捉えている物から何かしらの情報を探し出そうとします。そこには自分の目で観察し考えると言う、恐らく「見るという作業の意味」の本質であり原点に立ち返った行動を取っていると思います。

かなり遠回りな言い方をしましたが、それが私が作っている「mimesis」に対する見方の答えです。えーっと、意味がわからないですよね。

では次の画は何に見えますか?何が見えますか?

画像1

…と言うことで、またいずれ。



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