Die Eliminator「7」コード解説
はい、ディーエリについての記事です。おそらく需要はないでしょう。
そもそもこの曲、どの曲やねんという話ですが、俺の記憶が正しければepのボーナスに入ってるはず。なんでこんなコード解説をしようかというと、一番弊バンドがやらなそうなことをしようと考えてこれをしました。
そもそも、ディーエリで主に作曲をしてる三橋は音楽理論を知らず、コードの名前とかも詳しくないはず。だから割と突拍子もないコード進行の曲とかを持ってきます。めちゃくちゃいいことです。三橋には中途半端に知識つけて中途半端な人間になって欲しくないので。
この曲はセッションで作ったので四人の個性みたいなものが詰まってる気がします。ただ、唐木的な要素は薄い気がする。他の曲の唐木要素が強すぎなだけかもしれないけど。
セッションで曲を作るときは三橋がリフを弾いてそれに3人がアレンジするみたいな感じで作ります。一年前くらいに作った曲で各々不満な点はある気がしますが、他の人に結構褒められて、ディーエリで一番演奏した回数が多い曲です。ということで、まずは歌詞から。作詞は三橋。
こんな歌詞だったのか。俺絶対に「黒く染まってる」って歌ってるわ。三橋絶対この歌詞歌ってないだろ。
ではコード進行です。
まずAメロ(?)の部分
ここの進行は
DM7→AM7(あなたの胸が〜されていく)
DM7→CM7→BM7(→B♭M7)(あなたの頭も〜なっていく)
これの繰り返しです。あとはがんばってください。コードの押さえ方もメジャーセブンスで一番簡単なやつです、左手でアルファベットのKみたいなのをい1〜5弦で作るやつです。
このコード進行、ディーエリぽくない、四人のどの個性にも当てはまらない。なんでこんなことになった。特にCM7とBM7の絶妙な不協和音具合が特徴的。B♭M7は弾かなくてもいい気がする。
サビはもっと簡単
Bm→D→C
これをひたすら繰り返します。Bmを1小節、D、Cを0.5小節です。加速したあとも同じです。このコード進行だけ見るとまるでキーがGの曲のようですが、この曲は一貫してキーはAです。ノンダイアトニックコードであるCが含まれることで転調した雰囲気を醸し出しつつ、曲としてのまとまりは失われていないという進行になるわけですね〜ほぇ〜。
ギターは以上。問題は中野先生がつけてくれたベース。今でも覚えているのが、作曲のためにセッションした際に、先生はサビのコード進行を全部ギターの進行のルート音の5度上にしてたんですね。あまりの気持ち悪さに目を点にしながら先生の方を見るのですが、セッションを終えた先生は一仕事終えたみたいな凛々しい顔してそこに突っ立ってるんですね。あえて5度上の気持ち悪い進行にしたのか、それとも単純に間違えたのか、いずれにしても先生はポーカーフェイスなために真相は闇の中に。初めてこのベースアレンジを聴いたときは先生の才能を感じましたね。まあ最近はルート音通りな気がするけど。これもまた先生の覚悟。
一応載せとくと先生が最初に考えたサビのベースの進行は
F♯→A→G
です。誰得。
さて、この曲の名前の由来は、コードの名前を知らない三橋がある日嬉々として「めちゃくちゃいいコード見つけた」と教えてきたのがDM7で、コードの名前を教えたら嬉々としてこの曲のなまえを「7」にしたのが由来。新しい知識を手に入れた三橋がウキウキでメジャーセブンスを多用してこの曲が出来たんですね〜。さっきこの曲をディーエリぽくないと言ったのは、三橋がメジャーセブンスを多用しているから。あとこれ重要なのが、マイナーセブンスじゃなくてメジャーセブンスのくせに「7」という名前を名乗っているところ。知識人にボコボコにされそう。
ありふれたコードを大発見と言って教えてくる、そのコードの名前をそのまま曲名にしちゃう、この三橋の素直さと純朴さとセンスの無さがディーエリの良さなのかな。あと、この曲のことみんな「セブン」って呼んでくれてるけど、バンド内では「なな」って呼ばれてます。和田豊?
余談、この曲は四人の要素が入っていると言いましたが、この記事を読んだ人はくるりの「傘」を聴いてください。以上
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