設計事務所trussarchitect/木元達也

設計事務所トラス・アーキテクト(株)https://truss-a.jp/ の代表、ゲ…

設計事務所trussarchitect/木元達也

設計事務所トラス・アーキテクト(株)https://truss-a.jp/ の代表、ゲストハウス『guesthouse建築』、レンタルスペース『ギャラリアカエキマエ』、オンラインショップ『建築のNOOK』の運営をしております。

最近の記事

住宅の社会的価値

建築は住まいでありながら社会的な価値を有する 住まいとの違いはそこにある 建築を作るためには施主にもお願いしたいことがある.私たちは社会的に価値が出るかどうかは、住まい手の価値観も同じように共有できたものである建築を作りたいということである. そのためには実験的な機能が発生してしまうことがある. 普通のものでは社会的な価値が発生しないものである.普遍的な建物であれば『住まい』であるだけである. 普遍的であるものは住宅の本質でもあるのだがただのでデザイン性の高いものになっ

    • 欧州のビオホテルについて感想

      欧州のビオホテル~エコツーリズムから地域創造へ~というタイトルにてスイス在住の滝川薫さんに報告頂きました。 千葉県出身。北スイス・シャフハウゼン州在住の著者、ジャーナリスト、ガーデンデザイナー。東京外国語大学イタリア語学科卒業後、渡欧。スイス・オーシュベルグ造園学校にて植栽デザイン課程修了。スイス・オーストリア・ドイツをフィールドに、持続可能な建築・エネルギー・地域発展・環境をテーマとした視察セミナー、通訳・翻訳、執筆といった発信活動を20年来行う。スイスでは夫と共に庭園・緑

      • 仕事と教育活動

        建築において教育活動がセットである。 建築を行うことは私的な行為ではない。公的なものもあれば、公共の場にさられつづけるものが建築である。そこにはコミュニティや環境にも影響を与える。人里離れたコミュニティも環境も関係ないと思われる立地においても広い視野で考えれば同じ地域であり、同じ環境への配慮が必要である。マクロな視点が全体に与える影響を考えないといけない。そしてそこには生活がおこなわれている訳であり、その一部を形成している。その中には学業に励んでいる者もいる、これからの将来

        • リノベのルール

          リノベーションにもルールがある ルールというと誰でもできるためにルール化したようなマニュアルの話をしているのではない。マニュアル化されたものも、もちろんある。しかし、マニュアル化したものは大手のフランチャイズが新規産業としてリノベを始めようとするもの向けに整備したものであって、デザインの正解がそこにあるわけではない。しかし、そのマニュアルも広い視点で考えると必要であり、全く基本のない業者がリノベを行うのだから一定のレベルは必要である。 今回はその視点ではないところの話であ

          トラス・アーキテクトが考える建築と教育

          建築と教育は一体である と考えている。 教育というのは小学校や中学校の様な義務教育を指しているのではない。義務教育課程については、必要な知識だけはなく、人間形成に必要な学びの場であると考えられる。その時に必要なことはすべきである。しかし、義務教育を終えた後に、高等教育というものを学習する、その際には社会通念上の知識という普通科と言われる教育体制から専門教育まで多岐に分かれる。どこまでが社会通念上一般的な学習かは別な議論だとするが、社会に出た時に必要な要素である『働くこと』に

          トラス・アーキテクトが考える建築と教育

          建築家について考える 青木淳氏

          建築家について考えてみる。 建築家青木淳氏は東京大学の修士課程卒業後に建築家磯崎新氏に師事、茨城県ある水戸芸術館の設計に携わる。その後独立、美術館等の公共建築からルイビトンなどの商業建築から住宅に至るまで幅の広い建築を手がける。2020年には京都市京セラ美術館の改修工事の設計を手掛け、日本建築家協会賞大賞など各賞を受賞している。当事務所の出身者にも乾貴美子氏や永山裕子氏など最前線で活躍している著名な建築が多い。現在は東京藝術大学の教授であり、京都市京セラ美術館館長である。

          建築家について考える 青木淳氏

          活かす建築のあり方

          建築はただの箱であり、用途が発生することにより価値が生まれる。用途のないものは歴史の象徴であり、存在の価値が求められる。その存在価値を見出せれば用途のない建築も価値があるものである。 何も価値がなかった空っぽの建築を放置する状態をよく見かける。放置しているわけではない、時期を待っているのだ。その時期が来たらどうするか? 金銭と引き換えになるだけだ。その時期が来るまでは意味を成さず所有するとは悪ではないと考えられる。しかし、地域にとっては、無意味な建築が残ることは社会的な価値

          高齢化社会と建築とコミュニティ

          幸せな老後とはどんなものか。 キレる若者でなく、キレる高齢者が出てきている。建築に携わるだけでも多くのケースがある。 特にリフォーム工事においておきる。 リフォーム工事とは何か不満がありそれを解決したいと思う気持ちから始まる。 不満の原因な何だろうか? 不満の原因にはコミュニティーが大きく起因しているケースもある。 建物周りにブロック塀をまわし、さらにはセキュリティーカメラをつけている住宅なども多くある。 なぜそこまでしないといけないのだろうか。 地域を遮断し

          高齢化社会と建築とコミュニティ

          設計事務所の業務報酬について

          かつてはお店に行き商品を買い、その対価としてお金というものを支払った。現在ではお金はさまざまな形を変えているが、物や形に対してお金を払う事に抵抗を感じる人は少ないだろう。 しかし、報酬という目に見えないもにお金を払うことに対しての意識はどうであろうか? 例えばAに相談すれば1万円、Bに相談すれば1,000円、Cに相談すればタダである。この時にあなたならどうする? Aに対する1万円の対価を理解できるであろうか? 設計事務所の仕事も同じように天秤にかけられるという話をよく

          設計事務所の業務報酬について

          建築の思想の原点

          建築を作る時に考えていること。 建築にはアイデアがある、アイデアの原点は何か? 設計事務所であることはただのデザイナーではない。それはデザインだけを学んできた結果が表現されているわけではないという事である。 建築には、構造が必要である。構造は生命財産を守るための責任がある。 建築には、機能がある。そして時には設備も必要である。それは建築が建築であるために必要な生命維持装置であることもある。機能は 建築には、社会性がある。個人のものであっても地域社会に露出し、主張する

          デザインの打合せとは

          『キャッチボール』であるか『ドッチボール』であるか デザインの打合せには対等性が必要である。 ここにパワーバランスがあってはならない。パワーバランスがあると良いものは生まれない。 なぜだろうか? 施主との対等とはどんな状態であるか? 対等とは何をもって対等であるかが大事である。 前提条件として ①人は同じではない、、、同じではないために意見の相違がある。人として性別が違う、年齢が違う。        →人間性 ②性格が違う。感情の表現の大きい人もいれば、感情の

          心理学とリフォームの関係

          リフォームは心理学の領域である。 なんの為にリフォームするのか?、まずは以下をしっかり確認する。 1、修繕であるか? 2、改善であるか? 修繕であれば必要な対応であり、心理的な不満というよりは物理的な問題である。つまり急を要する場合である。心の葛藤は金銭的な問題だけであり、工事が始まってからの工事業者や施工の仕上がりへの満足度である。 しかし、リフォームの改善にあたる場合はそうはいかない。 まずは何がその衝動に掻き立てられているのか? を知ることである ここにリ

          心理学とリフォームの関係

          設計事務所が考えるリフォームとは何か

          リフォームとはなにか 『理想と現実のギャップを埋める行為』である。 理想とのギャップに苦しむ、だから解決策としてリフォームを考える しかし、理想が明確でなければどうであろう、 誰もそのギャップを埋めることができないのかもしれない。なぜなら理想を掲げているのは誰であろう、理想を掲げているのはクライアント本人であり、その理想を明確化できるのもクライアント本人である、、、 しかし、クライアント本人にはその理想を明確化する事ができない場合はどうなるか? この時初めて他人に

          設計事務所が考えるリフォームとは何か

          居場所づくりの建築

          空間は人のためのものである。 人は目的を持ってその空間に居る。 存在している。その時に空間が成り立つ。 空間だけで成り立つものもある。 和室特に茶室は空間が主になり人は飾りとなりそこに佇む。 住宅はプライベートなものであることは昔からそうであるが、 かつては表と裏 ハレとケ があった。 このような話になると住宅規模においては、裕福な家庭の話になってくるかもしれない。それは今でも昔でも。 建築と住宅、そして住宅建築を定義すれば、それは区分が可能である。しかし、そ

          運営業務協力スタッフ募集! レンタルスペース・ゲストハウス

          これまでレンタルスペースとゲストハウスを設計事務所のスタッフにて運営してきました!初めは手探りで覚えることばかりでバタバタと運営してやっと1年半以上経って来ました。たくさんの方にご利用いただいております。 そろそろ体制も整ったところで更に交流の発展を広げることが出来ないかと模索中でしたが、この度、運営スタッフを募集することにしました\(^o^)/ レンタルスペースやゲストハウス運営に興味のある方!特に 人との関わりが好き、起業の支援をするのが好き!クリエイターと関わりたい

          運営業務協力スタッフ募集! レンタルスペース・ゲストハウス

          雨の建築 自然との付き合い方

          建物からすると雨は大敵であると考えられている。 雨は建物に影響を及ぼすと嫌がられる。雨漏りや吹き込みはあってはならないとものとされて防水をしっかし更にしっかり行うことが良いこととなっている。 しかし、疑問は残る。 なぜ、ここまで水を嫌がるのだろう。 濡れることで素材が痛むから 濡れると乾かすのが面倒だから、滑るから。 苔が生えるから そもそも濡れたくないから? 私たちはなぜここまで自然に生きられなくなったのだろうか。 雨が降るのは当然であり、どうしてここまで

          雨の建築 自然との付き合い方