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球団は誰のものか

えーと、なんかTwitterのタイムラインの方でファンや球団はどうあるべき?って議論が結構流れてきたので球団は誰のものか?というテーマでぼんやり考えていたんですが、まぁ「ファンあってのプロ野球」とは言うもののそれだけじゃないよなぁと…
よくNPBとかでもヒーローインタビューで「応援してくれるファンの皆さんのおかげ」とか、「試合を観に来てくれるお客さんのおかげ」って言うんですけど、自分の応援する群馬ダイヤモンドペガサスで考えるとお客さんとファンだけでは済まされないのではないかなぁ、というのを思いました。

・なんでそう思ったの?
スポンサーの関係ですね。村山代表がコロナ禍でBCリーグ危機という記事を出された際の反論として述べていたのですが、スポンサーの比率が大きいので入場料収入に過度に影響されない、という内容が頭に引っかかっていました。例えば企業からスポンサードしてもらっている場合は売上からの提供ということで、物やサービスの授受の中で行われているので企業という域は出ないですね。まぁでもスポンサーも神様なんかではなく、社員の飯を食わせてステーグホルダーに利益を創出しなければならん立場なので、所属する全ての社員の投資とも取ることが出来ます。これもまぁ責任は大きいですね。
ただ群馬はまた別の事情もあります。

これです。

・公的スポンサーの存在
群馬ダイヤモンドペガサスの場合、高崎市と前橋市というように行政機関がメインスポンサーとして関わっています。ゆえに商工会議所とか青年会議所主催とかでスペシャルマッチをやったりしています。スポンサードの額ですが、例えばゴールドスポンサーだと110万円しまして、このメイン(ユニフォーム)スポンサーはゴールドスポンサーの更に上なので少なくとも企業では110万円以上の投資価値はいっています。ユニフォームの見えやすいところにマークが乗っかるくらいです。まぁでも行政だと施設使用の優遇か資産提供か?web中継ではCM出しているし…形は詳しくは分かりませんが、行政機関として何らかの大型投資をしているとして、じゃあ原資はどこから来るのか?と考えると震えました。行政が自ら稼ぐという事はないのです。どういう形であっても「市民の税金から」なのです。

・一般市民を無視できない実情
少し話を変えて、東京都が補助金を出していたcolaboとかいう法人がずさんな会計をしていて、都民である水原のなにがし(暇空氏)に開示請求されたりと糾弾されている話はwebでよく聞きます。都もいよいよ無視できなくなったのか、補助金が打ち切りになって仁藤氏とかいう代表が悲鳴をあげている展開になっているようです。自分も問題視していてまぁでもこれはまぁなるようになるだろう(colaboが自滅するだろう)と途中で首突っ込むのをやめたんですが、市民の税金使ってやりたい放題、領収書出せなくてごめんなさいで許されるわけがないだろうというのは誰でも分かることです。
で、まぁ補助金というわけではないのですがスポンサーという名目で実質的な補助をもらっている形はこちらの球団も同じなわけで…こうなると全市民の監視対象にもなってきます。そりゃそうです、税金使われるのですから。
快く思ってくれる人ばかりではないだろうなぁ、と思っています。

例えばどんちゃん騒ぎして近隣住民に甚大な騒音被害を与えたとかとなってしまっても市民としては行政がスポンサードしているのですから意見は通せますし、自分が被害者であったとしてもそうすると思います。
加えて球場に観に来た市民の方々が不快に思ってしまうような行為を受けても行政に文句を言える権利はあります。そもそも高崎市城南野球場も高崎市の所有物ですし、グレースイン前橋市民球場も前橋市の所有です。
行政がスポンサーで関わっていなければある程度自由にやれると思いますが(試しに埼玉武蔵のスポンサーを見てみたら行政のスポンサーはありませんでした。栃木や神奈川は地域支援パートナー、茨城だとフレンドリータウンとして提携しているようですがユニフォームに載るほどではありません)、群馬球団の場合はある程度周辺の目を見ていかないといけない実情があります。まぁといっても今までの積み重ねもありますし、最低限ハメを外す事がなければ認めてくれると思うんですけどね。応援行為に関しても良い子でいれば良いのかとか議論がありますが、うちの球団は残念ながらこういう事情で良い子でいなければならんのですよ、という事ですね。その分君たちの方でやってくだせえ、という事で。

・脱線したところで話を戻して
球団は誰のものか?というのを考える中で応援してくれるファンや来てくれるお客さんというのはぱっと浮かびますし、スポンサーというのも企業に関わる皆さんというのはすぐに想像が付くと思いますが、行政スポンサーのバックには在住する全ての市民がいるという発想が今まで弱かったなぁと自分自身の認識の甘さを痛感しました。他だと株主とかもありますかね。まぁでもいちいちこれのおかげあれのおかげと全て言うのもくどいので、こういうのをひっくるめて「球団とチームを支えてくれる皆様のおかげです」と言えばいいんですかねぇ。ヒーローインタビューでもありきたりな答えでいたい気持ちは分かるのですが、一つそういった認識を入れることで言える言葉もあると思います。
県内二大都市の市民球団として色濃い実情があるということで、自分は直接の関わりがない(安中市には関わりがある)のですが、学生時代を過ごした経歴を持っている者として規範の姿でいられればと思います。

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