#day62 2022/1/26 手術後58日目 転院41日目 採血日
目が覚めて時計を見ると5時過ぎ。夜中に一度も目が覚めなかったので、かなり長い時間眠れてる。もう少し長く眠れるようになると良いな。
看護師さんから指定されている採血時間は6時。それまではベッドでネットサーフィンしながら時間を潰す。5:55ごろに松葉杖でトイレに向かう。松葉杖でも歩くと右脚に痛みというか疲労感の強いやつというか、を感じる。夜の時間だけだと回復しきれてないみたいだ。
トイレを済ませてからロビー方向に歩いていると、さっきまでは電灯が消えていたロビーは明るくなっていて、そこのテーブル上で注射セットを広げて準備を済ませた看護師さんが、歩いている私に笑顔で手招きをしている。
大人になった今では何の問題もなく受けられるけど、子供の頃は注射が大嫌いだったのもあって、あんまり良い気分はしない。こうやって注射の準備が整った場所に自分で歩いて行くのは、ちょっとしたホラーだ。先に自分が座っていてそこに看護師さんが注射器セットを持って来るのよりも、より恐怖を感じる。
採血は一本だけ。注射の針を刺すときに
「ごめん、今痛かったよね?」
と声を掛けられる。
確かに普段よりもかなり痛かったので、針を刺したときに痛いかどうか分かるんですか、と聞いたら、針が抵抗なく刺さるか抵抗が大きいかでそれが分かるという。今回は皮膚がビキビキビキっと言ったらしい。
松葉杖で歩くと一気に心拍数が上がるので、採血したばかりだと出血してしまうかな、と思って真っ暗なロビーで時間を過ごす。
このまま日の出まで空の色の変化を楽しむのも良いかな。心拍数が落ち着いてから脈を取ってみた。
一般男性の平均値くらい。でも、骨折前は40台だった私にとっては安静時としては高め。じっと座ってるだけなのに、心臓がバクバクしてるような感覚があって落ち着かない。2ヶ月近くも運動しなかったらこうなるんだな。夜中に目が覚めて二度寝しにくい時も、心臓がバクバクしてるのを感じるので、二度寝の障壁になってるのかもなぁ、と思ったりもする。気にし過ぎかな。
窓の外は時間が経ってもほとんど変化が無かったけど、7時前頃から明るくなり始め、明るくなり始めてからは一気に明るくなった。
一旦ベッドに戻って洗顔セットを持ってから、洗髪とヒゲ剃りに行く。車椅子のときは、スマホも洗顔セットもまとめて持って行けてたけど、松葉杖ではそうはいかない。そこは不便なところ。ただし、松葉杖になると、車椅子のときに悩まされていた静電気問題から解放されたというメリットもある。回転部分が無くなったのと、ブレーキを掛ける時の手のひらの摩擦が無くなったからかな。これは結構大きい。
8時になって朝ごはん。
8:35から朝のリハビリ。リハビリ室に向かう準備をしていたら、リハビリの先生が病棟まで来てくれた。私以外の患者さんへの伝達が有ったからのようで、いろんな病室に入りまくってる。私とは同じエレベーターには乗らず、階段で降りていく。徹底してる。それくらいの心境なんだろう。
リハビリ室に入る。ベッドでは横にならずに座って待つ。
昨日のリハビリ後から、どういう風に話すか考えていたけど、真っ直ぐに謝ることに決めていた。心当たりが2つある中で、どれが直接の原因か分からないこと、自分の意図がどうだったのか、そんなことを伝えながら全部謝るつもりで座って待っていた。
それを見越されたのか、横になって待つように言われる。
仕方ないので、マッサージが始まってから身体を起こして、予定していたお話を始める。少し話を聞いてくれそうだったので、伝えられることを全て口にする。先生は少し時間をかけて考えたあと、ベッド周りを囲むようにして付けられているカーテンを閉めて、先生が考えていることを伝えてくれた。
キツい言葉ももらったけど、その話の中で、自分が気付けてなかった沢山のことを教えてくれた。相手のことを考えて、相手のためになると思ってやった行動が、結果的に相手を不快な気持ちにさせてしまって、こちらの意図したのと全く逆効果になっていること、相手を振り回すだけになってしまっていること、とか、ただ単に相手に迷惑を掛けただけになっていたことに気付いて、ショックを受けて凹んだ。ズルい、と言われたけど、本当にその通りだなと思った。タイムマシンがあるのなら時を戻してやり直したいくらい、反省してもし切れないどうしようもない気持ち。
本当は話もしたくなかっただろうけど、話を聞いてくれただけじゃなく、話までしてくれたことには申し訳無さと感謝しかない。午後の先生にも謝りたいけど、その権利も資格も無さそう。そうするだけでまた負担を掛けるだけ。
歩行練習ゾーンに移動して歩行練習。
先ほどの話の中で、自分が感じている痛みの伝え方に問題がある、ということも教えてもらった。
歩行練習が始まって以来、大腿部の全面根本あたりに疲労感のようなものを感じているけれど、痛みか?と言われると痛みでは無いので、「痛いですか?」と聞かれても「痛くない」と答えていた。今まではそれで問題ないと思っていたけれど、昨日あたりから、その違和感の延長上に痛みが繋がっている、ということに気付いた。なので、今日からはその違和感も全て伝えるようにする。
強めの違和感が出たときは、傍から見ると痛そうにしているにも関わらず、痛いか聞くと「痛くない、大丈夫」と答えるので、リハビリの先生から見ると「『本当は痛くないのに構って欲しくて痛そうにしている』というようにしか見えなくなってきている」ということも言われたので、そこらへんも反省して変えていかないと。
謝罪したせいか、先生が気を使ってくれているのか、それともその両方なのか分からないけど、先生が以前のように普通に話してくれるようになって、昨日の体温が38℃あったことについて聞いてくれてやり取りをする。リハビリ後に眠たくなること、リハビリ後は動かなければ痛くないが動かすと違和感や痛みがあること、などを伝える。
リハビリが原因で体温が上がっているのかを確認するために、リハビリ後に体温が38℃を超えた場合、15分おきに体温を測定し、その変動を確認するように先生から言われる。
ここ2、3日の傾向を大雑把に振り返ると、リハビリ後に体温が上がり、朝になると下がっている、というのは分かってる。ただ、検温の時期が午前中に1回、午後に1回、夜に1回なので、その間の変動はよく分かってない。先生からの支持は、その間の変動を確認するもの。原因が分かれば手の打ちようはあるんだろう。
試しに、リハビリ後の体温上昇を再現するために、右脚に多めに負荷をかけた状態でしばらく歩き、その後で体温測定する。結果は37.1℃。思ったよりも上がってなくて、その事象の再現は出来なかった。
その後は色々とアドバイスをもらいつつ、歩きまくってからリハビリ終了。
セーフスをしながらYouTubeを見る。
先日のTWICE好き先生との話をスムーズにするためにTWICEの動画を見たことで、YouTubeのおすすめリストにはTWICEと韓流ドラマの主題歌が並んでいる。おすすめに出てきた曲のうち、TWICEの「The feels」という割りと最近の曲は聞いたことが無かったので試しに聞いてみる。結構好きかも。
今再生した動画に合わせて、YouTubeのおすすめ動画が更新されて、TWICEの動画ばかりになる。でもよく見ると、何故か全身タイツを着ている女の子の動画がおすすめされてる。
軽い気持ちで見たらツボってしまった。
足が治ったらダンスでもしようかな。
12時になって昼ごはん。
13:10から午後のリハビリ。
午前のリハビリの先生との会話で思うところがあったので、しょうもない話を振ってみる。午前中に見た全身タイツの動画の話とか。ただ、会話は続かない。話を振られることもない。昨日よりも状況は悪くなってる感じ。意図してなかったとはいえ、こちらに非があるので仕方ない。不快だろうな。本当に申し訳ない。
メニューはいつも通り。
歩行練習前のスクワットや片足立ちでは、右脚に疲労感があって、歩行練習で苦労しそうな感じがあったけど、歩き出してみると今までで一番痛みを感じず、良い感じで歩けた。右脚に体重を掛けるときに右脚の左半分に乗るようなイメージだと良さそう。ただ、それも日によって違ったりするので困っているんだけど。こればっかりは一歩進んで二歩下がるくらいの気持ちで少しずつ進むしかないのかな。
リハビリが終わってから体温測定してみたら、37.3℃だった。想ったよりも上がってない。
ベッドに戻って横になっていたら、いつの間にか寝落ちしていた。気付けば16時過ぎ。2時間半くらい寝てたみたい。昼寝をしたときはいつもだけど、生活リズムがズレたのか妙にしんどい。
リズムが少しでも戻ればな、と思って窓際で日光を浴びる。
18時になって晩ごはん。
大学時代の友人が奈良から神戸まで出張だったらしく、昼ごろから神戸の写真を送ってきたりしていて、しょうもない冗談のやり取りを夜までずっとやっていた。
話の流れで、その友人の会社の社長の写真を送ってきたりしてたので、AndroidのRefaceというアプリで社長にBaby Sharkを歌わせたりしてた。こんなのバレたら怒られるわ、ホンマ。
ちょっと凹み気味なのもあって、消灯時間後に程なくして寝落ちしていた。自分が叩かれたりするのは大丈夫だけど、人のことを傷付けてしまったりしたってのは本当に凹む。そして、それを謝ったり出来ない状態になると余計にしんどい。自業自得なので、それに耐えなければならない、罰みたいなものだとは思っているけど、まぁまぁキツい。
21時過ぎに就寝。
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