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実験してた話。

世の中の、とまってた時計の針が動きだし。
たように見えるけど、まだペースは乱れており。
失った(ように思える)時間を取り戻すような動きがあるようにも見え。


26日から解除、22時まで営業がOKになったので、当店はすっかりいつもの時間に戻れることになった。
そう、もともと夜は早く閉まるお店なので。
とはいえ、オペレーションがしばらく定まらない感じなので、様子見でやっていく。

20時まででおしまい🕗の期間は、いままで夜の隙間時間にやってた仕込みができなくなったことで、それらを朝昼に回していたので、朝来る時間はむしろ早くなってた。

(20時すぎて閉店してから仕込んだり、冷めるまで待ってたりしてても良かったけど、
“仕事がおわりならそこで終わりにしよう”って感じで出来る限りコンパクトにしたかったのでそうなった。

あと、お店が暇なのに延々と仕事してるのはメンタル的に良くないなと思ったので。)

夜は早く寝て、朝は早く起きる。
早めに仕事を始めて、早めに終わる。
「あれ、これ、体に良い生活じゃん!」

飲食業に就いてから今まで、日々こんなに短い時間しか働かないことなんてなかったので、この期間は健康的な生活を享受しよう!と割り切って過ごすようにした。

家に戻ってから、まだこんな時間?となり。
ヨガを試してみたり、有酸素運動したり。
あとで観ようと思ってた映画を観たり、いろいろ構想を練ったり。


お店では、いままで時間がなくて試せなかったことにあれこれチャレンジしたり。
微調整したかったことを、毎日細かく試して修正したり。


酵母起こしもそのひとつ。
いままで小麦酵母やサワー種を使ってたけど、柑橘やレーズンから酵母を起こして、そこから種を作ってパンやお菓子に使う。
実際に作ってみて、安定的にそれを作れるようになる。
酵母の状態を見たり、元気をつけたり、発酵についての見識を得る。

気温も上がってきてて、試すにはちょうどよいタイミングだった。

ちなみに、時々「発酵が好きなんですね?」と言われるんだけど、特に好きというのではなくて、作りたいものを作る時に必要だから学んでいるだけ。という感じ。

ベーキングパウダーや重曹に向いてるもの、パン酵母に向いてるもの、併用するとよりよいもの、味や、生地の状態や、水分量。日持ち。仕込み時間。

その時に手の中にある素材をうまくパンやお菓子に仕立てるために、食べるあの人の好みに寄せるために、自分の引き出しの中身(知識や経験、技術)を増やしておく、
いわば実験を繰り返していたわけで、その期間っていうのは「商品をつくる」というより「実験する」というほうが先に立ってしまうので、オーダーがあまり入ってこない暇な期間の方が都合がよかった。(あとは「おまかせで!」っていうオーダーとか)


そんなわけで、実験は成功し🎊

冷めた後もしわっとならないパンが焼けるようになったし、しっかり発酵しててもパサつかないきめの細かい生地が作れるようになった!
(当人比)


ベーグルもつやぴか✨

今週は、型を頂いたので(*⁰▿⁰*)
焼きたかったお菓子にもトライ🔥
めちゃくちゃうれしい。。

ガトーバスク、マロングラッセいり。

ほんとはマロンペーストもいれたかったけど、最初なのでシンプルな構成で...

中はカスタードクリームとアーモンドクリームを入れるんだけど、それだと日持ちしないので、常温で日持ちするようにたまごを増やしたアーモンドクリームを入れて焼いた。
このへんのアレンジは作る人によってもいろいろで、重ねて2種のクリームを入れたり、混ぜて(フランジパーヌっていう)入れたりするらしい。

すこし生地とクリームが余ったので、ドライフルーツを巻き込む焼き菓子にも、ついでにトライ。

ドイツ菓子大全にも載ってる郷土菓子。
上にシュトロイゼルを乗せて焼く。

テイクアウトが増えたことで、焼き菓子が前よりぐっと売れるようになって、
新しい焼き菓子に挑戦しやすくなった(^^)
なくなったらまた次のトライができるし、お客さんも新しいのを楽しみにしてくれるし、フィードバックがあればそれをもとに作り直せるし、とてもイイ。


いままで完全に受注製作だった酵母スコーンも、作れば全部売れるようになったので、真空袋を導入して、並べておくようにした。


5月、たぶん、残りの日は「もう解除になるし、徐々に戻っていくだろうし、お店も開くし、慌てて行かなくてもいいか〜」ってなって、まだまだ忙しくはならないと思うけど。

6月に入っても、いろいろ復活し始めるあれこれで忙しかったり、テレワークに移行して行ったりとかで、元のようには戻らないと思うけど。

うちはまたすこしずつ変わっていって、風にゆらめきながら、つぎのバランスを取れる場所を探していく。


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