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コロナ禍でお店を開けていた話。

9月末、いったん緊急事態宣言が解除されそうな空気になってきた。
ひと月毎、または半月ごと、延長や再開を繰り返して
長かったなぁと思う。

...といっても、完全解除になるかはわからないし、解除になってもまた状況が戻るかもしれない、マスク生活は継続だろうし、以前のように戻るわけじゃないけど...

もう都内では通常営業に切り替えてるお店が多いけど、ほかの地域はどうなんだろう。
地元ではまだまだ休業してるところが多いと聞くけど、それは生活時間帯が異なるからという気もする。

うちのお店は緊急事態がはじまってからずっと、時短営業ではあるけど休業することなく続けてきた。

「食事メインのお店はあんまり変わらないんじゃない?」と言われることもあるけど、やっぱり波はかなりあって、感染者が何千人超えたとか、医療体制が逼迫しているとかメディアが報道した翌日からは来店する人ぐっと減った。

お客さんの数が少ないということに関していえば、開店した頃もおなじだったので、メニューの回し方とか仕込みの量とかをその頃のように変えて対応していた。

飲食店は、忙しいときをどう回すかよりも、暇な時をどう回すかが大事だと思っている。
メニュー数を維持するとか、仕込んだものや素材をどう回すかとか、保存するかとか、そういうこと。
あと、人員を維持するとか、回すとか、そういうことも同じく大事だ。

暇な時はバイトにいれずに、解除したらまた来てね、というわけにはいかない...
(そういうわけに行くならいいけど)

まぁ、自分は接客に向いてないので、ほんとなら接客担当のアルバイトを雇って働いてもらうのがいいんだと思うのだけど、簡単に人を切ったり入れたり回したり、そういうのができないので今まで人員を増やすことはしなかったし、今後もする予定はない。
(あと3人いると動線的に動きづらいというのもある)

次に大事なのは、モチベーションを保つこと。
例えば、毎日毎日トレーニングをしても成長がないとやる気がなかなか起きない、というのと同じように
お客さんが少ないのに長時間店にいるのって、じわじわ気持ちを削ってくるようなストレスを感じる。
そういう日がつづくと、毎日がっかり、みたいな気持ちになりがちだ。
(
もちろんお店をやってくというのは半年1年の話じゃなくて、10年20年、もっと先のことを考えてのことだし、今回は状況が状況なので、経営してる側としてはそこまで気にならないのだけど、そうでない立場だとなかなか難しいことだろうなと思う。

隊長に関して言えば、仕事以外にも同じくらい好きなことがあるので、仕事でがっかりしても他のことで気持ちをあげられるだろうなと思っていたから、あんまり心配はしてなかった。

で、実際その通りだったのと、
あとは時間に余裕ができたことで、それまでなかなか手を出せなかった料理や素材を扱うことが増えた。

今まで手間と時間がかかるものは、限られた隙間時間ではなかなか扱えなくて、「時間があったらやるのにな/やりたいな」という感じだったから、
なんというか懐かしさとの再会というか、新鮮さとの出会いというか、そういうものたちと向き合って楽しそうにしていて、これはお店を開けていてすごくプラスのことだった。

(つづく)

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