ひさしぶりに、確信がもてた話。
前からずっと気になってた粉。
国産を使いたい、というよりは
こういう成分の粉でパンを焼きたいな〜って思って、あれこれ小麦粉を探してて
これはいいかも。って思って、
だけどそのときは店に来たばかりの粉がまだ合わせて20kgくらいあったから、それが無くなったら買ってみようって思っていた。
こないだのイベントで、試作を含めてざくざくパンも焼き菓子も焼いて、
というか、実際はイベント当日よりその前後にたくさん売れていったから、ますます焼いて
思った以上に早く粉がなくなった。
それでもちょっと迷っていた理由は、単位が25kgだったからw
だけど、中目黒の大先輩と話したとき、やったぱりやりたいってことをやれるタイミングに舵を切る、エンジンをかけるってことは大事なことだよなって感じて
2種類の粉を取り寄せることにした。
フランスの粉でタンパク質が低めの生地の扱いを練習してたから、国産の粉も上手に焼けるようになってた👏
はじめの頃は「こんな粉でどうやってうまく焼くの.....」って途方にくれてたけど、できるようになるもんなんだな。
こーいうのと
こーいうのと
こーいうの
見た目と、味わいと、食感と、日持ちと、それぞれちとちがう、
いままではざっくりとした配合で焼いて来たけど、今回は素材と製法を見極めるために引き算して焼いてみた。
たとえば、10の要素をすべてクリアしたパンがいつでもちゃんと焼けてるとして
ほんとうに必要な要素は3つくらいだとしたら、
それを探るためには、引き算してかなきゃならない。
あれとこれは要らないんじゃないか?
これは必要かもしれないけど、量はもっと少なくてもいいんじゃないか。
答えはどこにあるか。
オーダー品じゃないからこそできる、引き算の試作。
どーしてもこれをやらなきゃいけない気持ちになって、夕暮れ、生地をこねはじめた。
そしたらメッセージの通知がなった。
プレッツェルが大好きなあのひとからの。
あー、今日試作してよかった。って思った。
夜はそれぞれの
味をたしかめて
次の日の配合をきめる。
そーして、朝。
おー、👏
いつかもらったパンに似た、
ドイツパンの本に載ってた写真にそっくりの子がオーブンから出てきた!
頭のなかでかんがえても、どーもわからなかった
この見た目で、風味と日持ちを同時に実現させるつくりかた、
今日できるようになりました🙋♀️半年かけて。
これがベスト!というのではないけど、狙って焼けるようになったっていうの、喜んでもいい。
自分のすきなもの、好きなふうにやり込んで
たくさんの人に喜んでもらえるならそれが最高なのかもしれないけど。
そんなケースは稀なもので
自分の持ってるもの、できることで、だれかの求めてるものを実現して、それを提供して喜んでもらえるってことのほうが確実で長く続けていくために必要なことだと思うから。
でも、心配だから味見する。
わー!おいしい!おいしいよ!
あのひとは、きっとこれが好きなはずです!
ひさびさに確信もてた、それがとっても嬉しかった。
不安なときは、パンでも料理でもお菓子でも
良い反応が聞けるか、次にお店に来てくれたり注文頂くまで気が気じゃーないものなのだ。
そんなことは感じさせないフェイスかもしれないけど、そーいうものなのです。
ほうれん草パンの生地には、昨日蒸した紅あずまと胡麻を巻きこんだ。
親が送ってくれた、地元のおいしいさつまいも🍠 あえて蜜で煮たりせず、そのままで焼き込む。
水分量や味のバランスが生地とシンクロしてれば、そしてそーいう味がきっと好きなひとになら、わかってもらえるパン。
あまくて、ふんわりで、さっくり、しっとりで、そーいうパンも焼けるけど、
そーいうのに頼らないで焼いてみたかった。
そーして、それを食べてもらいたかった。
それがかなったから、今後はちらほら甘いパンも焼いてみようかなって思う。
作り手ってめんどくさいんだよ、
自分の気持ちが消化できないまま、もやもやしたまま作って、それを評価してもらえたとしても、気持ちは未消化のままなんである。
気がすむポイントで、気がすむまでやり込んで、確認して、理解して、消化してからじゃないとすっきり作って出せないんである。
しっかり焼き込んだブリオッシュ生地。
これは焼成と生地量の再考余地あり、
もっとよきパンになりそう(*´∇`*)
ともかく、ほっとした月明け。
めずらしく、お店で乾杯。
買いにきてくれたあなたに感謝します🙏
今日もあれこれ焼いたけど、ほとんど売れていったのでうれしかった。
で、粉、
取り寄せた地粉と、イタリアのぷるんぷるん、もっちりな生地ができるあの粉、
挽いた粉の味がするあの粉など、
あとはスポットで次の出会いを求めるなどして数種類でいこうとおもう。