社交辞令か?優しい嘘か?
FacebookやLINEの機能で、繋がっている人の誕生日を教えてくれます。
今やプライベートの連絡手段はLINEが主流になっています。
私は他人の誕生日にはメッセージを送ることにしています。
「誕生日おめでとう」の他に、その方に合わせた一言メッセージを付け加えています。
もう10年以上会っていない人にも送っています。
Facebookを使っているのは40歳以上の方が多いです。
LINEはどんな世代の方も使っていますが、20歳代の方々はすでにLINEではなく、
InstagramのDMを使っています。
先日、前々職で一緒に働いたアラ還の男性とLINEでやり取りしました。
誕生日のメッセージが発端でした。
5年ぶりくらいのやりとりです。
会話が盛り上がり、飲みに行こうという話にまでなりました。
彼とは年末年始や会社の慰安旅行では麻雀をやっていました。
風の便りで、彼が会社を突然辞めたということを聞いていました。
彼を評価していた役員が死去して、その役員と対立していた役員がトップに立ちました。
彼は、会社の上層部から仕事ができないというレッテルを貼られたそうです。
LINEのやり取りで、今は幼稚園の用務員をやっていることがわかりました。
一緒に飲みに行く話を具体的にしようとすると、LINEの返信が途切れるようになりました。
数日返信が返ってきませんでした。
催促のメッセージを送ると、昨年、自宅で脚立から落ちて鎖骨を骨折してリハビリ中とのこと、また顔面麻痺にもなったとありました。
彼は若い頃から知っていますが、日本体育大学出身の礼儀正しい嘘がつけない男です。
考えることよりも行動する人間です。
我々は麻雀のときに、「○○(彼の名前)は脳みそも筋肉でできているからな~」と言って大笑いしていました。
飲み会の余興で、日本体育大学のエッサッサを必ず披露していました。
SNSでは盛り上がれるのですが、会えないような感じがしました。
会社を辞めて、不本意な生活をしている自分を見せたくないのでしょうか?
私だって人に自慢できる生活をしていません。
私は彼という1人の人間と会いたいと思いました。
彼がどんなことをしていようが、そんなことは関係ないです。
世間体や見栄などの鎧を脱いで、彼の心と交流したいのです。
私は還暦を過ぎて、次にいつ会えるか分かりません。
会える人には、会えるときに会って、感謝の気持ちを伝えたいと思っています。
LINEにやり取りをしているうちに、なぜか彼とは二度と会えない気がしました。
彼にとっては優しい嘘なのかもしれません。
なぜかそれを察して、涙が出てきました。
会いたい人には、会えるときには、会っておく。
こちらが会いたいと思っても、先方が会いたくない人もいるのです。
これが悲しい現実です。
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