「竜とそばかすの姫」を見て泣きしました。

公開からだいぶ経ったので正直に言うと「竜とそばかすの姫」を見て泣きました。
ボロ泣きしました。
リアリティが足りないとかご都合主義とかその後どうすんだとか色々言われてはいましたがね。
僕がボロ泣きしたポイントは、主人公のすずが<U>の中で素顔を晒したまま歌うシーンである。
すずの母親はすずが幼いころに水難事故で亡くなっているのだが、その理由が顔も知らない他人の子供を救いに川に入っていったからというものだ。
そのことに対して自分の中で消化できずにいたすずが、アバターで素顔を隠すインターネット上のサービスで、素顔を晒して歌う。
ネット上で素顔を晒すことは彼女にとってみれば社会的な死に他ならない。
つまり、やっていることは自分の母親と同じなのだ。
歌い終わった後のすずの目には涙が浮かんでいる。
それはおそらく、あの時の母親の気持ちが完全に理解できたんだなと思った瞬間にボロ泣きしていた。
今のすずが、あの水難事故の現場にタイムスリップしたとしても、母親と同じ行動を取るだろうことは明解である。
恐ろしい親子である。
ネットで言われているようなリアリティがないとかご都合主義などは、個人的にはどうでもよい。
リアリティなど現実で十分なのである。


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