見出し画像

【遊戯王マスターデュエル】レート&大会環境におけるシャドールのちょっとだけ長話

初めまして、最近大会環境でいつもシャドールを持ち込んでいるマスターデュエルプレイヤーです。
最近研究を真面目に取り組まないとこれ以上勝ちきれないなと思い、言語化の一環として筆を取らせていただきました。
せっかくなのでシャドールに興味がある方はぜひ目を通してみてください。
私の大会実績についてはTwitterアカウント(@trollz14_)のプロフィール欄やメディア欄等を参考にしてください。

上記の画像はチワワの磯辺揚げさん(@miz_private)から頂きました。本当にありがとうございました。


シャドールの構築の差別化

昨今のシャドールの構築は多岐にわたりますが、その差は構築面だけに限りません。
芝刈りかそうでないか、召喚獣を採用するか否かという大まかな括りだけでも各種採用カードの優先度以上にプレイの大まかな方針が変化します。
確率は大雑把なのであくまで参考までに。


40~42枚程度のスマートな召喚シャドール

シャドールを絡めた展開が1t目に出来る確率が60%を少し下回る程度、
金満で謙虚な壺】採用でコスト6枚想定なら60%後半が目安になります。
一方で【召喚獣メルカバー】のみが立つ展開を込みで再計算すると初動75%余り、
金満で謙虚な壺】採用でコスト6枚想定なら85%下回る程度になります。

1枚初動の割合を高め、シャドール融合モンスターに触れなかった場合でも手札誘発+1枚初動(今回は主に召喚師アレイスターギミック)で十分戦えるという考え方です。シャドールを使用した展開はあくまで”出来れば”、なので各種誘発の属性を光に寄せたりせず、環境に適切なカードを無難に採用し易いです。

60枚召喚シャドール(芝刈り召喚シャドール)

シャドールを絡めた展開が1t目に出来る確率が70%を少し上回る程度、
一方で【召喚獣メルカバー】のみが立つ展開を込みで再計算すると初動80%余り。

全体の初動の確率を落とした一方でシャドール融合モンスターが絡む確率をあげる、という考え方です。当然【隣の芝刈り】は凶悪な初動であり、同時に心強い捲り札になります。【影依融合】を苦手とするデッキ、所謂魔法を初動とする展開に対して耐性がないデッキに対しては後手勝率、単純に【エルシャドール・ミドラーシュ】や【影依の巫女 エリアル】を苦手とするデッキに対しては先攻勝率の底上げが見込めます。

60純シャドール(マスマティシャン採用型)

シャドールを絡めた展開が1t目に出来る確率が80%程度

言うまでもなくシャドール融合モンスターで戦うという考え方です。
エルシャドール・ミドラーシュ】や【影依の巫女 エリアル】を苦手とするデッキに対しては先攻勝率の底上げがさらに見込めます。

構築上の細やかな違い

さらっと上げていきましたが、具体化なチューニングの考え方をまとめていきたいと思います。
あまり知られていないシャドールの特徴として相手の場に既に存在するモンスターを退かすのが苦手です。
降ってきた原始生命態ニビルや自分で投げつけた壊星壊獣ジズキエル他壊獣モンスターたちを吹っ飛ばすのも一苦労です。
シャドールから(基本的に)繰り出せるモンスターの除去は影依の偽典、またはシャドールドラゴン及びシャドールリザードのリバース効果のみであり、特に後手1t目に関してはバトルフェイズを介すか召喚獣を初めとする別のギミックの力を借りる必要があります。
具体的に挙げていくと

  1. 超融合

  2. D-HERO デストロイフェニックスガイ

  3. 召喚獣アウゴエイデス

  4. アクセスコード・トーカー

  5. フルール・ド・バロネス

  6. 壊獣

この辺りでしょうか。
【アクセスコードトーカー】は除去というよりフィニッシャーですし、【フルール・ド・バロネスは生かせる場面が限定的なので貴重な除去として数えていいかはともかく…
【超融合】と【D-HERO デストロイフェニックスガイに関しては【捕食植物ヴェルテ・アナコンダ】から突然繰り出すことができるので最もお手軽な除去、と考えても差し支えないでしょう。
大変残念なことに制限カードなので、無駄遣い厳禁です。

で、アナコンダ超融合以外にどの除去を採用するかです。例えばマスマティシャン採用の純シャドールの考え方はエクストラの採用をリンクに偏らせてアクセスコードトーカーを採用、返しのターン除去しながらライフを取りに行く、といった具合に。

他に挙げられるシャドールの特徴としては事故率が声高に叫ばれていますが、言うほどではないです。私が計算方法間違えている可能性がありますが、計算機的には意外に高くないと思った方は少なくないのではないでしょうか。
シャドール特有の、基本三枚初動のしんどさは正確には初動の確率の低さではありません。後続の乏しさと手札コストを払うカードが大変厳しい点にあると考えています。

”後続の乏しさ”が最もわかりやすいマッチアップは対鉄獣戦線です。
鉄獣戦線に対してのミドラーシュ&影依の偽典の構えは通常有効です。
しかしながら、理想の三枚初動展開が成立したとしても、もし鉄獣戦線が【ライトニングストームを投げつけてきた場合、ここでミドラーシュを仮に立てるとフラクトール効果から双竜の成立、着地ターン及び次のこちらのターンでミドラーシュを二体ともバウンスされて何も残りません。

この場合手札は先程回収したシャドール融合魔法+使っていないカード×2+ドローがあるので巻き返すことはできるかもしれませんが…
二段ミドラ(ミドラ+ルーク)、ダブルミドラ展開だと、アナコンダやグラビティコントローラーが使用済みなことが少なくないので一度盤面の利息が全損すると能動的にシャドール融合モンスターを墓地に送れずに非常に苦しい展開になります。

よってシャドールに頼りきらない構築であればあるほど後続の確保のハードルは低く、召喚師アレイスターを採用したデッキの方を選択する場合の大きな理由のひとつになります。この課題を重く考えると単純に1枚初動、二枚初動の多様さ並びにデッキの中に埋まっている割合を増やしたり(40枚シャドールを選択した上でD、天底ギミックの採用など)、展開に使用できないカードの割合を落としたり、などでしょうか。

構築面における特定のカード単位での評価

以前の記事で垂れ流しております。


環境の考察

シャドールの得意とする環境

シャドールというカテゴリはご存知の通り【エルシャドール・ミドラーシュ】という強力な特殊召喚メタを擁しているため一見すると展開系に対して強く立ち回れるのではないかとお考えの方も多いかもしれません。
しかしながらデッキの性質上質の高い手札誘発で固めることが難しいため、むしろ展開系との対戦は苦しい勝率になることが少なくないです。
誘発を重ねて展開の止まった隙に蓋をするハードルが高いことから先手の勝率はある程度取れていても後手の勝率が芳しくない、といった具合です。

対して比較的得意なデッキとしては

1.決着想定ターンが中盤以降である、ミッドレンジ系(ここでは便宜上そう呼称させていただきます。)のデッキに対しては比較的高い勝率を得ることができる傾向にあります。
例えばエルドリッチなどですね。

2.また変わったところだと展開系の中でも理想的な制圧盤面に魔法無効カードが少ない、或いはない場合に関しても後手の勝率がある程度担保されることもあります。(場合もある、としたのはデッキがばれていた場合【深淵に潜む者】等強烈に刺さるエクストラカードが絡んでくることがあるからです)
代表的なものだと鉄獣戦線などが挙げられます。

上記二つの種類に属するであろうデッキタイプが数多く存在するなら、シャドールを持ち込むのに適した環境といえると思います。
ちなみに7/5時点だと電脳がトップシェアなのでかなり不向きです。

デッキ選択の一例(6月末)

最近の構築選択の軽い思考です。

毎日CS 6月28日優勝構築

例えば7月1日の60召喚Dシャドールを持ち込みました。
個人的には程よく長所を伸ばした構築になります。
最近1枚初動を売りとするカテゴリのデッキから電脳堺を意識した【コズミックサイクロン】、エルドリッチを意識した【拮抗勝負】など構築面から尖らせてくるプレイヤーが多く結果を残し始めていました。
そのため、モンスターゾーンで非常に器用な活躍ができる【D-HERO デストロイフェニックスガイ】を採用することを前提としました。
また相手から繰り出される【D-HERO デストロイフェニックスガイ】は【影依の偽典】の信頼度を低下させ、後続の太さの価値も重要だと考えて60枚召喚シャドールを選択しました。
電脳を始めとする強力な展開系のデッキに対しての対策は最低限に押さえています。それ以上に展開系ではない、エルドリッチ戦を始めとしたゆったりとしたゲーム展開に強く出れるように【天底の使徒】&【教導の騎士フルルドリス】をセットで採用した一方で、【影依の偽典】や【影光の聖選士】等を大事に運用したいことから【強欲で貪欲な壺】は不採用になります。

初動パターンの確認

代表的なものだけ取り上げていきます。

パターン1
 リザードorウェンディ+光属性+シャドール系融合

1.上記素材にしてネフィリム融合召喚
2.ヘッジホッグセット、インカネ墓地へ
3.ヘッジホッグリバースでルークサーチ
4.ネフィリムと裏返ったヘッジホッグでアナコンダ
5.フュージョンデステニーか円融魔術、接触を使用してDかミドラ着地
(4体召喚〆)
ウェンディを混ぜる場合融合魔法がシャドールじゃなくてもこちらの展開になるようです。
【灰流うらら】チェックができていないとき、リザードを素材にするのならパターン1を選ぶかパターン3で妥協するのかは選択になります。

パターン2
ヘッジホッグ+光属性+シャドール系融合

1.上記素材にしてネフィリム融合召喚
2.エリアルサーチ、インカネ墓地へ
3.ネフィリムをグラコンに変換してシャドール系融合回収
4.エリアル対象インカネコストネフィリム
5.エリアル効果ネフィリム帰還
6.ネフィリム効果でルーク墓地へ
7.ネフィリムとエリアルでアナコンダ
8.アナコンダでミドラかD着地

ニビルを踏む典型例になります。積極的に使用したくはありません。

パターン3
 ヘッジホッグorリザード+融合(召喚魔術)

1.上記素材にしてネフィリム融合召喚
2.ルーク墓地へ、ウェンディサーチ
3.ウェンディ通常召喚、ネフィリムとウェンディをアナコンダに変換してルーク回収
4.アナコンダでミドラかD着地

遭遇率が意外に高いパターンになります。当然ながら召喚権をアルテミスに変換して素材にしている場合使用できません。
ネフィリムの横に誰かしら並んでいればいいので、【召喚師アレイスター】や【マスマティシャン】、既に後続に使用する予定がないシャドール下級モンスターなどが手札にある場合ヘッジホッグやリザードの使い方が少し増えます。(サーチ先をリザードにしたり、墓地に送る先をインカネにしたり)

その他初動展開における考え方

雑になりがちですが【隣の芝刈り】を通した場合、使う側として慎重に処理する必要があります。
特にヘッジホッグ、エリアルは使用していいのか手札とよく相談しましょう。(墓地にインカネが落ちているならヘッジホッグをリバースして融合魔法を取りにいくべきか、そもそもできるかなど)

またそれとは別に【おろかな埋葬】でリザード→インカネと墓地に送ることで展開のパターンが増えます。改めてヘッジホッグをリバースできることは覚えておいた方がいいです。

まとめ

駄文失礼いたしました。
カード単位の話や対面でのプレイの方針などは様々な方が既に解説されているので構築面の話を中心に書かせていただきました。
以後プレイの話を追記させていただくかもしれませんが、そのときはまたTwitterの方でお知らせいたしますので見て頂ければ幸いです。
まだまだ熟練者のプレイヤーの皆さんと比べて詰め切れてないところあると思いますので、疑問点等ございましたらお気軽にどうぞ。
感謝と共に必要とあれば訂正させていただきます。

言語化が拙い1プレイヤーの長文でしたが、何か読者様の今後の活躍の一助となれば幸いです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?