見出し画像

【物書きセッション1】3つの輪ゴム

物書きセッションとは。
1つのテーマに対して、複数人が匿名で記事を書く。
それに対してフィードバックをもらい、文章力を上げていく取り組み。小学生・大学生・デザイナー・経営者などなど幅広いメンバーで実施。年齢や性別、職業を取っ払って、文章だけを見て、お互いにセッションを楽しむことを大切にしている。

今回のテーマは<輪ゴム3つで何つくろう>

◆エントリー№1

「わ」たしの自己紹介をします。
「ご」りらよりもパンダが好きです。
「む」かし、マーチングバンドでクラリネットを吹いていました。
「3」年間、女子中で育ち、その後も高校、大学も女子校の道を歩みました。
「つ」きたが出た出た~でお馴染みの炭坑節が踊れます。
「で」かいことをやるのは苦手ですが、小さいことをコツコツと継続することは得意な方です。
「な」まえは父親の名前から一文字もらいました。
「に」んにくをよく味噌汁に入れます。
「つ」んつん頭の時代に後輩からラブレターをもらったことがあります。
「く」つはニューバランスのスニーカーが好きです。
「ろ」うかの雑巾掛けをはじからはじまでつまづくことなく、一気に駆け抜けることに全力投球だった小学生でした。
「う」たは大好きですがマイクを通した自分の声に違和感を感じます。どうぞよろしくお願いします。

----------------------------------------------------------------------------------

エントリー№2

今回私は、3つの輪ゴムでオリンピックマークを作ることに成功した。
5 つの異なる色で描かれる、5 色の輪のアレだ。
「なんだか簡単にできそうじゃないか」と思った人は想像してみてほしい。
まず、私はこのオリンピックマークを完成させるまでの間、輪ゴムに一度しか触れていない。
渡された3つの輪ゴムをテーブルに置くまでの間のみしか輪ゴムに触れていないのだ。
もちろん輪ゴムを切ったりもしていなければ、ねじったりもしていない。
ましてや重ねて置くなんてこともしていない。
ただ、置く時にちょっとした細工をしただけだ。
頭の回転が速い人はピンときているかもしれない。
また、ステレオグラム(立体視)が得意な人ももしかしたら気付いているかもしれない。
そうだ、使うのは右手のみだ。
まず、右手の手のひらを下に向けたまま右手親指に一つ目のゴムをかけ、右手薬指に二つ目のゴムをかける。
最後のゴムをかける指は、お察しの通り右手の小指だ。
次に、ゴムを落とさないように気を付けながらテーブルを背にして立ち、目線はまっすぐ前を向いたま
ま、ゴムを持った右手を後ろ(テーブル側)に伸ばす。
そしてゴムを落とさないように手のひらを上に返し、なるべくゆっくりテーブルにゴムを置く。この時、極力指をテーブルに触れないようにするのがコツだ。
全てのゴムから手が離れたことを確認したら、ここではじめて振り返る。
そこには待ちに待った驚くべき光景が待っているだろう。
そう、振り返ったテーブルにあるものは無残に散らばったただの3つの輪ゴムだ。
そこにはオリンピックマークなんてものは存在しない。するはずもない。
お気持ちはお察しするが、クレームは受け付けない。
なぜなら私は3つの輪ゴムでオリンピックマークを作ることに確かに成功したはずだ。
「嘘みたいな話だが、もしかして本当にこんなことでオリンピックマークができるのか・・・?」
そうあなたが想像した時点で私は成功しているのだ。
「夢のような話だがひょっとしたら実現できるのかもしれない」
そう誰かに想像させることができたなら、その夢のような話はほぼ実現しているか、実現に近づいている。
そんな夢のような話を、これからたくさんあなたとしたい。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

エントリー№3

「輪ゴム3つ」というテーマに決まった時から、頭の中はミッキーのことでいっぱいだった。子どもの頃、10円玉を3つ合わせてミッキーに見立てることに地味にハマっていたからだ。「でも、大人になった今、ミッキーじゃない別のイメージが浮かぶかもしれない。」と思って、ミッキーを作ってじっくり眺めてみる。

画像5


3つの輪ゴムをつなげてみると、今度は新しいiphoneのレンズに見えてきた。自分が小学生だった時には絶対浮かばないアイデアだ。3つのうちの1つに目を合わせて覗いてみると、カメラを構えているような気分になる。「これはレンズだ。これを使って写真を撮ってみよう。」そう思って、外に出た。
とはいっても、輪ゴムでは写真は撮れない。でも、輪ゴムの中に世界を写すことはできる。空に輪ゴム3つをかざして、本物のiphoneを取り出しシャッターを切る。1つ1つの輪ゴムが切り取った景色を覗いてみると、まるで3つの輪ゴムそれぞれが違う世界を切り取っているみたいだ。同じなようで、3つそれぞれが微妙に違う。そんなことを楽しみながら、夕方まで写真を撮っていた。
家に帰ったあと、撮った写真を輪ゴムに沿って切り抜いて、3つの丸をバラバラにする。はじまりからミッキーやiphoneのレンズとなって自分のイメージを占領してきた形がついに崩れた。

3つで1グループになっている、空の神経衰弱の完成!同じ写真から切り取った丸のグループを探して、ペアにしてみてね。

画像4

------------------------------------------------------------------

エントリー№4

ポケットに君を 3 つ
この季節、君を手放せない。
いや季節というよりは「今年から」かな。
最近では私のポケットに、いつも君を3つ入れている。
日本で君をいちばん初めに使ったのは、銀行だったようだね。
ついでに世界で初めては、靴下のためだったと聞いてる。
時代を問わず、いつでも、どこでも、君は活躍してきたんだよね。
実に、羨ましいよ。
小さく、弱弱しく見えるのに、芯の強さは人一倍だ。
だから、誰にでも愛される。
今日みたいな寒い日は右手をポケットに入れて、君に触れるたび、少しだけ励まされている。
「自分の軸があれば、どんな使われた方でも幸せだ」と。
ぼくの悩みを見透かしているようだね。
さ、今日も忘れてしまったから、君の出番だ。
君を 3 つ手にとる。繋げる。真ん中にティッシュを差し込む。

画像1

輪ゴム3つで簡易マスクの出来上がり。

画像3

チャコペン先生の講評はこちらから


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?