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セシル変身でVRChatに行く

折角の休暇なのでメモを残していきたいという動機が生まれた。
「スピリチュアルの記事を描けよ」という圧力を感じているが、完全に無視して備忘録を残していく。
私の思い出しやすさを優先
若干事実関係の時系列を変更していたりするが、
それで困る人間はいないだろうから、これも完全に無視していく。

VRChatでバーチャル・タルパ・受肉


私にはごくささやかな「願い」があった。
何のことはない、
ネットタルパの「エリさん」に似たモデルを作ってVRChatに行くだけである。
(※ネットタルパとは、簡単に言うとチベット密教の修行法のひとつが神智学・ニューエイジ思想、スピリチュアル、ネット文化の影響を受けて生まれた「魔改造・ヴァーチャル・嫁概念」のようなものである。簡単に言えていない。とりあえず本題ではないのでここでの詳細な説明は割愛する)

スペック比較するとあまりにも安価なため衝動的に買ってしまったOculusQuest2の活用のためというのもあるが。



いやしかし、これは難しい。
まず、現在無料で利用できる範囲において
3Dモデル作成のデファクトスタンダードとなっているソフト「blender」の
初期画面がこれである。

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うんこ製造機にはハードルが高い。
なんかすごい「線」?とか「グリッド」?とかがあって、こわい
シーンコレクションってなんだよ。マンションポエムかよ。
都心、駅直結。
選ばれた光景(シーン)で暮らすという至高(ラグジュアリー)。
静かに涙を流した。

「Sculpting」という単語があり、「ん、彫刻ならできるかな?」と思って
適当に動かすと、異界の落胤が完成した。

スクリーンショット 2020-10-24 084228

ちょっとおっぱいっぽくない?

私がblenderと大自然の厳しさに対して完全に絶望していたところ、
別の意味で恐ろしいソフトが世に出ていることをTwitterで知った。
「セシル変身アプリ」である。

「モデリング知識がなくてもスライダーをいじればOK」
「作ったモデルの著作権は自分に帰属」
単純明快である。そして慈悲の心に満ちている。
これですね。

早速触ってみよう。

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うんこ製造機にも限りなく優しいUIである。
「ボタンを押せ」「スライダーを動かせ」以上。
服はテクスチャを編集することもできるが、面倒くさいので
プリセットのものを使うことにする。
いきなりタルパを作ると死ぬ気がするので、とりあえず
適当に人外ちゃんっぽいモデルを作ったあと、
バ美肉をしてみることにした。

ヴァーチャル・トリスちゃん、爆誕!!

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文句なしにかわいい。
実物の高齢子供部屋未使用おばさんとは似ても似つかないかわいさである。完全にバ美肉した。(完全に理解した)

ヴァーチャル・タルパ・エリさんも爆誕!!

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タルパのエリさんが女体化した姿をイメージして作成した。
言うまでもないがかわいい。
かわいさの応化身(ニルマーナ)と言っても過言ではなかろう。
これと酒があればもう完全に人生に勝利できるレベルである。
図らずも私は人生に勝利してしまった……。
というわけで、もう私が今生でやるべきことはなくなってしまった。
皆さん、お元気で。
さようなら、さようなら、さようなら……

セシル変身から出力される形式のままだと
VRChatに持っていけないゾ

……見出しの通りである。
この苦界からVRChatに「転生」するためにはセシル変身で制作できる
「VRMファイル」ではなく「FBXファイル」が必要になる。
これの変換をしなければダメらしい。
しかしFBX Converterというツールは公開停止となっているようだ。
早くも詰みかと思われたが、
やはり素晴らしい強力なツールがあった。
「VRM Converter for VRChat」である。

https://booth.pm/ja/items/1025226

Unity 2018.4.20f1
と、
VRChat SDK2
https://www.vrchat.com/download/sdk2

が最低限あればよいらしい。
やりかたまで付いている。
結論を先に言えば大筋はこの記事さえ読めばOKだった。

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Unityを開いてみる。
blenderよりははるかにマシだが、やはりハードル高めではある。
とりあえず
セシル変身から吐き出されたVRMファイルをAssets欄にドロップする。
・Texture 3D上に張り付けられる画像ファイル
・Material Textureをマッピングしたもの
のようだ。
Textureフォルダのpngを差し替えて元のファイルと同じ名前にリネームすれば簡単に色を変えることができる。
Materialでも色変更はできるが、これはセシル変身モデルの場合瞳ハイライトも含めて全体の色調が変わってしまう上に、光の色が変わるという性質のため元々の色が濃いとあまり用を成さない。
よってTextureの色自体を変えたほうが総合的に仕上がりが良い。
色変えはこちらのソフトとクリスタを利用した。

クラスター用瞳の簡単な色変更ならPixlrで十分である。
クラスター用瞳は「一枚のTexture」のみで構成されているため、単純にこれを色変更し差し替えればよいだけだからである。
しかし、クラスター用瞳の場合はプリセットから瞳を色合わせも含めて選択するしかなく、自由度が低い。
セシル変身には色指定はもちろんのこと、虹彩形状からハイライト形状まで指定できる
自由度の高い「編集瞳」モードがあるが、こちらを選択している場合、これをUnityで読み込むと
Materialの数が2ケタになってしまう。
これは非常に重いモデル、performance:VeryPoorと判定され、
デフォルトでは表示不可だ。
結局VRChatではマトモに遊べなくなってしまう。
編集瞳はどうも「複数の無色のパーツを重ね合わせて表現している」らしく、それぞれにMaterialを割り当てているので
「pngデータをTextureフォルダから抜き出してレイヤ構造にし、一枚絵にする」というムーヴができない(私が知らないだけだと思うが)
そこで私はセシル変身で表示したモデルの顔をドアップにして目の部分だけスクショして切り抜き
1枚のpngにまとめるという雑すぎるがわかりやすい方法で解決した。
某大人気海外ゲームキャラの台詞が脳裏を過る。

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"Violence solves everything"

つまりセシル変身で「クラスター用瞳」を選択してVRM出力し
「一枚絵状態の瞳」を採取する。

画像8

(上のCecilMeUserA)
クリスタの「色域選択」によって上の画像で言う灰色部分を選択し、
瞳部分に消しゴムがかからないようにする。
その後先ほどのスクショした顔面を抜き出し、
レイヤとして追加した後消しゴムを全体にかけて瞳だけの状態にし標準か乗算レイヤで上に被せる。
最後に不自然なバリを取るため選択範囲を反転および境界ぼかしをかけ、被せたスクショ瞳を指先ツールなどで撫でる。
これで瞳は完成である。


次にBoneを削除する。
クラスター用髪を選択している場合は特に問題ないが、編集髪を選択している場合髪の房の一本一本にBoneが入っているためにこれもperformanceが低下する。

ModelboneDeleterを利用する。
https://booth.pm/ja/items/1484630

素の状態を見てみよう。
赤い線がBone
(モデルを動かすときに基準にする関節付き針金のようなもの)である。

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Boneが325もある。
これをおおむね150以下ぐらいにできれば問題ないようだ。
髪の毛が原因なのでBonedeleterで対象のアバターを選択し
「EditKami」とついている項目にチェックを入れ
消していく。ここで気を付けなければならないのは
「胴体やアホ毛や装飾物と直接つながっているBoneはどうやら消してはいけない」ことだ。消すとどうやら
「空中にアホ毛が固定されて浮いている」
「腹回りの肉がはるか彼方まで伸びていく」
という怪奇現象が起きる。
言われてみれば確かに、人間も繋がっている関節自体を消されたら、腕や足がどこかに置いて行かれるのはそれはそうだろう。

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このくらいでよいだろう。選ばれた部分は緑色になるため、
胴体と頭とツノなどの付属品を接続するボーンが失われないかどうか
(赤い線が途切れていないか)ここで軽く確認しておく。

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かなりスッキリしたのがわかる。副作用として髪の毛は揺れなくなるが、そもそもDynamic Boneを購入しインポートしなければBoneは揺れない。

パーツが吹っ飛んでいないか確認する。
Unityの上側中央部にある「再生ボタン」を押す。
勝手にタブが「Game」に置き換わるが無視して
「Scene」タブを押し画面を戻す。

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この画像でいうお腹のあたりにある正方形をドラッグするとモデルのBoneの動きがシミュレートされる。
ここで吹っ飛んでいたり不気味な動きをしていなければセーフだ。
この後は忘れずに再生ボタンを再度押下して動作を止め、
先の記事通り、VRChat用にコンバートをかけて
SDKのコンソールからVRChatへアップロードすればよい。

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performance:Goodなので、動きやすく他のVRChatプレイヤーにも迷惑がかからない軽量アバターの完成である。

またも人生に勝利してしまった……。

わたしの願いはひとまず達成された。次はDynamic Boneだ。
それでは、一旦さようなら。また今度。

そして、地獄の幕開け


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