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詩の修行①

☆とりあえず小説的なのを書いてみよう! そこから歌詞を考えてみよう!
※はっきり言って下手くそ

テーマ:森の奥

新緑薫る、初春の頃。柔らかい腐葉土を踏みしめ、森の奥へと進むものが二人。太陽は分厚い緑に覆われ、昼夜を間違えるほど暗い。どこからか、人ならざるものの鳴き声を耳に入れるが、それでも奥に進んでいく。
この森には虹の蝶の逸話がある。森の奥底には誰も知らない楽園があり、そこに舞う蝶を見ると願いが叶うのだと。

二人は身を寄せ合い、虚勢を張って進み続ける。

水の音がする。いつからか、二人は沢に到着していた。強い流れは行方を阻むが、しかし、開けた沢はその森の全貌を彼らに示していた。
太陽の晴れ間が差し込むが、いつしか雲の流れに覆われ消えていく。二人は慎重に沢の間の岩を飛び乗って進んでいく。

二人はあいも変わらず森の奥へと歩みを進める。日はとうとう傾き始め、ただでさえ明かりの少ない森の中はより鬱蒼として人を拒む魔窟と化す。一人は火付け石を利用して、持ってきたヤニを先端につけた松明に明かりを灯し、気を取り直して進んでいった。

二人にとって昼夜など関係なかった。それだけの事情があった。夜の獣は確かに危険だ。けれど、その程度の危険など百も承知だった。ただ一つ虹の蝶を拝むため――。

やがて二人は、その視界の先に一筋の光明を見た。光は彼らの眼に焼き付き、やがて彼らは荷物も捨てて、木の根でぐちゃぐちゃな森の中をそんなことお構いなしとばかりに光へ走っていった。

楽園だった。そこには虹がかかり、雲は晴れわたり、一面に花が広がる楽園があった。色とりどりの蝶が舞い、中心の大きな湖は静かに揺蕩っている。
二人は花畑の中を、湖目指し突っ切っていった。頭上の蒼穹には大きな虹が横たわり、麗らかな陽気があたりを包む。

湖の畔につく。すると、二人は湖の上に舞う一匹の蝶を見つけた。蝶は虹色に輝く体を優雅に羽ばたかせ、輝く鱗粉をその軌道に振りまきながら、太陽の向こうへと飛んでいった。

二人はただその様子をずっと見つめていた。

作詞

昔々の 物語
希望を求めて 二人は
森の中に進んでく
なけなしの道具を手にして

太陽は木々に覆われ 
獣の声がこだまする
柔い土を踏みしめ
二人は手を取り歩んでく

森の奥の理想郷 空に舞う極彩に
儚い願いを言い給え きっと成就するだろう
生物ひしめく楽園は 誰もを受け入れ慈しむ
今は昔の言い伝え

二人はいつしか 沢につき
なけなしの晴れ間 雲が覆い隠してく
飛び飛びの岩に 乗り移り
森の茂み 歩み進める

とうとう日は傾き始め
森は鬱蒼さを増していく
魔窟と化した森の中
松明日をつけ 進み出す

昼も夜も構いなく
何処でなく獣もしれず
足場の悪さも 顧みず
全ては 願いのためだけに

ひらりひらりと舞う蝶が 描くいつかの黄金郷
儚い願いを言い給え いつしか天に届くまで
広がる天の 虹の橋
今は昔の言い伝え

歩いて歩いて 踏みしめて
たどり着いた果の果 
遠くに見える光明に 
すべてを投げ出し走り出す

ゆらりゆらりと舞う蝶が 映す世界の絶界よ
儚い願いを言い給え 困難通じて空へ舞え

森の奥の理想郷 描く虹の極彩に
儚い願いを告げた時 世界は色を変えていく
光芒空から降り注ぎ 蝶はどこかへ消えていく
今は昔の言い伝え

感想

そもそも森の奥って無理では? 物語を歌詞に落とし込むのは難しそう。これよりは、もっと恋心とか日常のちょっとした様子とかのほうがより歌詞に起こしやすいのではないか。物語より「瞬間」を切り取ったほうがより良いのではないか。

はっきり言ってテーマ選択を誤った感がある。正直作詞できるようなテーマじゃないかも。一応ここからある程度文字数とかを調整することで歌に落とし込むことはできなくもないだろうが、そこまでいい歌詞だとは思えない。

二人である必要。ひとりでも良かったかも。とりあえず、なんというかメイドインアビスとかみたいな感じかなと思って歌詞を作ってみたけど、うーん。もっとファンタジーにしても良かったかも。

それか二人の個性が出るように言い伝え系ではなく主観寄りの歌詞にするとか。

ふと思った。こういう歌詞にするなら一人途中で脱落させて、それを蝶に願うようなストーリーにしたほうがいいのでは? ボカロで言えば六兆年と一夜物語的な感じ。そっちのほうがコンセプトなどがわかりやすい。

とりあえず作ってみたけど割と意味不明寄りになってしまったというのが率直な感想。もう少しわかりやすい歌のほうがいいと思う。

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