『in a bar』あとがき

こちらは、『In a bar:three dogs intro』のあとがきになります。
本編の内容に触れる部分もありますので、是非、本編読了後にお読みください。なお、本編はマガジン内に時系列順に掲載してあります。

というわけで、ようやく終わりました、『In a bar:three dogs intro』(以下、『酒場にて』と表記)なわけなんですが。
この作品、タイトルに"intro"と付いている通り、この後に控える長編(中編??)があります。
そちらも同時進行で書いてまして、今現在、文章量的には既に『酒場にて』を超えていますが、物語りはまだ動いてもいない状況です(オイオイ)。
ただ、こちらは『酒場にて』とは違い、全編を書き終えた段階から集中して公開していく予定ですので、まだ暫くは公開されることはないかと思われます。

さて、この『酒場にて』なんですが、これには明確なバックボーンがあります。
それは、『ルパン三世』や『シティハンター』を始めとする、和製ハードボイルド漫画(アニメ)作品群です。
僕はというと、小学校から帰ってくると、テレビでは『ルパン三世』や『シティハンター』の再放送が放映されており、そして、年に一度は『ルパン三世』のTVスペシャルがあるという中で育ちました。
その影響力たるや、もう絶大なわけです。
それら物語の主役達は、はっきり言って、正義の味方ではありません。
むしろ、世間的には犯罪者です。
しかし、彼らは彼らの信念のもとに行動しており、そして、後悔しないのです。
その姿が非常にかっこよく、憧れていました。
そんなわけで、いつかはそういうヤツらを自分でも描いてみたいと思い、その憧れをカタチにしたのが『酒場にて』なのです。
とはいえ、これはあくまでも序章ということで、主人公達のキャラクター性、活躍ともにかなり抑えてあります。
そうした面は、今後公開される作品に期待してもらえると嬉しいです。

さて、この『酒場にて』で描かれた、惨劇を語る男と、実際に起こる惨劇のシーンは、実はとあるB級映画のオマージュだったりします。
その映画は、アントニオ・バンデラス主演、ロバート・ロドリゲス監督の傑作アクション、『DESPERADO』(※)です。
この作品の冒頭で、スティーブ・ブシェミ演じる男が、他の酒場であった惨劇を語り、その直後、アントニオ演じるマリアッチが現れ、その惨劇を再現するというシーンがあります。
そのシーンが非常にカッコよく、いつか、オマージュしてみたいと思っていました。
だから、この『酒場にて』は、そのオマージュを主軸として、話しを付け足しながら作っていきました。

あとは、主人公達が蚊帳の外であるということもテーマの一つでした。
個人的に、こうしたハードボイルドなテイストの作品の主人公は、常に物事から一歩引いていなければならないと思うのです。
物語りを大きく動かしながらも、物語りの中心にはいない。彼らは、これからも、そうしたキャラクターとして描いていきたいです。

さて、この『酒場にて』の続きは、『The three dogs dancing on a die』というタイトルで、彼らがラスベガスでドンパチをやらかす作品になる予定です。
なるべく早めに公開できるよう頑張りますので、公開されたあかつきには、ぜひぜひ、読んでやってください。
また、もしよろしければ、こちらのコメント欄に『酒場にて』の感想や、「ここをこうするといいよ!」というアドバイスなどもお待ちしております。
ではでは!!

※『DESPERADO』
『El Mariachi(邦題:エル・マリアッチ)』から続くマリアッチ三部作の二作目。とにかく美しいアクションシーンが目白押しな、シリーズ最高傑作。ギターケースに詰めた大量の重火器というアイディアや、主人公の仲間がロケットランチャーを撃つ際の独創的な構えなど、後のアクション作品に与えた影響は多大。
続編は、『Once Upon A Time In Mexico(邦題:レジェンド・オブ・メキシコ/デスペラード)』。こちらは、ジョニー・デップやミッキー・ローク、ウィレム・デフォーといったビッグネームも出演しており、シリーズ最大スケールの復讐劇を描いている。

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