約束ノ参月参日
柚菜がまだ幼稚園児だった頃
柚菜:ゆな、大きくなったら〇〇お兄ちゃんとけっこんする〜
〇〇:うん!楽しみにしてるよ
あれから10数年が経った
俺は大学を卒業し広告代理店で働いていた。
そんなある日、幼馴染の柚菜の母親から連絡が来た。
内容は柚菜の高校の卒業式に行けなくなってしまったから代わりに行って欲しいとの事。
幸い有給も使っていなかったので卒業式の3月3日は有給を使い柚菜の卒業式に行く事にした。
卒業式当日、俺は柚菜の通っている高校の体育館にいた。
〇〇:3月ってこんなに寒かったっけ…🤔
極寒の中待っていると卒業生入場のアナウンスが。
多くの生徒が歩いてくる中、柚菜を見つけた。
ここ数年は忙しくて会えてなかったが、幼い頃の感じも残りつつ大人になった雰囲気を感じた。
そして、信じられない位の寒さの中卒業式は終わった。
俺は校門で柚菜が来るのを待っていた。
柚菜:〇〇お兄ちゃんお待たせ!
〇〇:おぉ来たか。帰ろうか。
柚菜の家と高校はそこまで離れていなく、いつも徒歩で通学していた。
最後の帰路を2人で歩いた。
柚菜:ねぇこのこの公園覚えてる?
〇〇:あぁ覚えてるよ。
柚菜:ちょっと話していこうよ。
〇〇:いいよ
2人で公園のベンチに並んで座った。
〇〇:言うの遅くなってごめん。誕生日おめでとう。あと、高校卒業おめでとう。
柚菜:ありがと。ねぇ柚菜が幼稚園位の時にこの公園でした約束覚えてる?
〇〇:うん、覚えてるよ。
柚菜:柚菜、高校卒業したよ。そして今日で18歳になったよ。十分大人になってるよ。だから…
〇〇:…柚菜はそれでいいの?俺とも少し歳離れてるし、これから良い出会いがあると思うけど。
柚菜:そんな年の差なんて気にしない。柚菜は〇〇お兄ちゃんと結婚する事以外考えてないよ。だって〇〇お兄ちゃん以上に柚菜の事を理解してくれる人はいないしこれ程良い人は居ないよ。
〇〇:そう言って貰えて嬉しいよ。ほんとに俺が柚菜に合う男か不安だったんだ。それに少し歳も離れてるし。ただ、すぐに結婚じゃなくても取り敢えず付き合う所からでいいかな?勿論結婚を前提にして。
柚菜:うん!
その後両親に話をした所喜んで歓迎してくれた。
それから数年後、結婚をし子供も産まれ幸せな生活を送っている。
〇〇:ただいま〜
柚菜:おかえり〜〜
〇〇:あれ?彩は?
柚菜:そこで寝てるよ。
〇〇:そうか。
柚菜:さぁご飯にしよ!
〇〇:そうだね
〇〇、柚菜:いただきます
fin
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