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突然、豪邸に住む事になった私

今から1年半前、弟から一本の電話が入った。「EMI、ハワイに住んでもらうこと可能?」「え、良いけどどういう事?いつから?」と、私は詳細を聞く前にOKした。

その頃、私と主人はベトナムで暮らしていた。長年ニューヨークや東京に住み、何でも揃った都会生活には十分満足していたので、真逆の体験がしたかった。主人が転職活動をしたら、最終的に東京の楽天かベトナムのIT企業か2選択に絞られたので、私はベトナムに行こう!と言ってみた。一度も訪れたことのない国だったけど、どこでも楽しめる自信があった。ただ、最初から3年くらいが限界だろうと予想しながらベトナムに移動した。

弟からの電話は、ちょうどベトナム生活が3年過ぎる頃だった。     2014年、実家の美容室は、ウエディングビジネスを行う為にハワイに細々と進出していた。そこから母と弟の夢は、

「いつかハワイの海辺に邸宅を構え、そこで結婚式事業をやること」になっていたのだ。その夢が今回叶いそうだという。

「オーシャンフロントの、ウエディングにぴったりな場所が見つかったんだ。誰か住まないとビジネスできないから行って欲しい。」と頼まれた。主人もハワイは好きだし、彼もOKすることは間違いなかった。そもそも私以外誰もアメリカの永住権を持っていないのだから、行ける人は私しか居なかった。

「EMIがOKなら邸宅を購入する」と言うので、私は即座にGOサインを出した。

やばい。
邸宅の庭から見た景色がこれだった。

ベトナムから韓国経由で、ハワイの家を下見に行くと、広い庭には大きなツリーハウスがあり、邸宅内にはサウナやジャグジー、寝室はなんと10室もある。興奮と同時に、一瞬リアルな世界で生きているのか疑った。

いくら家族でも、ビジネスの目的で移動する訳だし、給料などの話もある。だから私は、素直に喜ぶのではなく、「すごい良い所だね。住んであげても良いよ。儲かるように頑張るわ。」とだけ言った。

トカゲやゴキブリ、たまにネズミも出るようなベトナムの家からすると、この邸宅はお城のようだ。

引越しまで二ヶ月。ベトナムではサラダ屋さんを経営していたので、店も売却しないといけないし、犬を連れて行く為に、非常にややこしいハワイの検疫システムをクリアしないといけない。業者に任せると30万円はかかる。だからハワイ政府が出しているウェブサイトを何度も読み返し、愛犬のアンサンの渡米準備も進めて行った。

ニューヨーク→ 東京→ 福岡→ 東京→ ベトナム→ ハワイ

これが過去10年間の引越し歴。移動は嫌いではない。むしろ色々体験できるので好きだ。都度、荷物の整理、ビザなどの手配、仕事の整理、色々やることは多いが、この10年間は移動しやすいように、ミニマルな生活を意識して暮らしていたのでそこまで面倒ではなかった。

一体、周りの豪邸はどんな人が住んでいるのだろう?

ドキドキしながら近所に挨拶回りに行った。お隣さんはとても人柄の良い、しかも偶然日本人のご夫婦だった。会話の中で奥さんの方が、「こういう大きな邸宅に快適に住もうと思うと本当に大変なのよ。」と言った。最初は意味がわからなかったが、今ではその意味がよくわかる。

こうして始まったハワイの豪邸暮らし。仕事はこの邸宅を利用して、日本から来るカップルに最高の思い出を作っていただくこと。また、その為にこの邸宅を常に良い状態で保っておくこと。弟たちが決断から購入までを超短期間で進めた為、私の引っ越しのタイミングで仕事の準備も開始した。はっきり言ってめちゃくちゃだ。普通は仕事の準備を進めておいてから、邸宅を購入するのだと思う。だが色々事情やタイミングなどあって、そういう訳にはいかなかったそうだ。まぁいいか。うちの家族らしい。。。

現在、ハワイはコロナ渦中。2回目のロックダウンを経験中。周りから、「こんな場所でのStay Homeは最高だね。」と言われる。本当にその通りで今この状況でここにいる事に、心の底から感謝している。

私は、自分だけが幸せな思いをするのが好きじゃない。だから毎日、少しでも周りを明るくさせたり、元気にさせたりしたいと考えて暮らす。今は動きに制限がかけられ、やれることも限られるが、そんな中でも色々探りながら企画を考えて過ごしている。


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つい最近、自分の変わった人生について書き始めました。NOTEも、もの書きも経験がありません。探りながら、口調も変えたりして書いています。各エピソードの繋げ方もよく分からず、思いついた事を書いてます。




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