「月が綺麗ですね」考察

自転車での走行に対する罰則が厳しくなったので、きりりと緊張した心持ちでアルバイト先から帰ってきた。
従業員入り口から出て、真っ先に見えた月がとても綺麗であった。帰ったらTwitterに「月が綺麗ですよ」と投稿しよう。そう思いながら走る帰り道で、色々な考え事ができた。

⚫︎月が綺麗ですね、について

かの有名作家の口説き文句と言われているが、どういった意図を持っているのかを私は知らない。この無知を武器に、いろいろ考えてみた。
まず、「あなたと一緒にいるから、月がまますます綺麗に見えるよ」パターン。相手と一緒にいる時に発せられたのであれば、これが濃厚かなと思う。いや、もしかすると、「お前という存在がこの世にいること自体が素晴らしい」と思っているメンヘラからのLINEかもしれない。
もう一つは、「この綺麗な月をあなたと見たい」パターン 。
綺麗なものや素敵なものを、他でもないあなたと共有したい意志を、文で伝える感じだと妄想。私が、Twitterで月が綺麗だと発信したかったのは、こういった共有欲が根底にあったからだと思う。何かを共有したいと思った時、特定の誰かを想起してしまうだとか少女漫画みたい。

⚫︎素直に表現したい欲

こうした考えを言葉にして、共有スペースに置く場合、完成物が自分の思っていたものとかなり違うように見える。このあるあるに、理由はあるのか。
仮定として、自分の語彙力が少ないから、という理由が挙げられるが、自分の理解できる言葉の羅列で、上手く面白く体験記をしている人がいるから、確信できない。

他にも、「始め見たときのインパクトが薄れてきて、月に飽きてしまったことについて」「他人を幸せにすると回り回って自分は不幸になっていくのではないか」などうぬらうぬら考えていたら帰宅していた。これは、結論の出ていないぼんやりとしたもの達だが、いつか自分の糧になると信じて。

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