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第10回デジゲー博のおすすめ など

もうすぐデジゲー博なので(イベント後追記しました)、私の好きな日本のインディーゲームについて書きました。あくまで個人的なものであり、公式情報ではありません。以下敬称略。

イベント案内

デジゲー博
 今回で10回目となる同人・インディーゲームのオンリーイベント。開発者との距離が近く、温かい雰囲気が魅力。例年開催は11月、秋葉原にて。

BitSummit
 今や世界規模になった、こちらも歴史あるインディーゲームのイベント。大規模で海外からの参加も多く、メジャー感がある。春~夏ごろ京都で開催される。

TOKYO SANDBOX
 2015年から続くインディーゲームのイベント。こちらも海外からの参加が多い。開催は4月、秋葉原にて。

Indie Games Connect
 
KONAMIさんが主催し出展料・入場料どちらも無料ということで話題になった「銀座Unityもくもく会」発のイベント。2023年4月、銀座での開催も決まっている。

東京ゲームダンジョン
 
作品の発表の場としてクリエイターに寄り添ったコンセプトが印象的なイベント。和やかな雰囲気はデジゲー博にも通じる居心地の良さ。2023年1月、浜松町での開催も決定。

INDIE Live Expo
 
あっという間に一大イベントと化したオンライン生放送のインディーゲームイベント。怒涛の作品紹介INDIE Waves など人気企画が多数あるほか、英語・中国語で同時配信している。毎年夏と冬の2回開催。

そのほか福岡インディーゲームサミット、ゲームパビリオンjp、東京ゲームショウ(TGS)、全国エンタメまつり(ぜんため)、Google Play Indie Games Festival など。

ゲーム紹介

FallingGirl / ふわっとわーるど(第10回デジゲー博出展)
 
敵を倒して加速しながらゴールまで到達するタイムを競うアーケードライクなアクションゲーム(ライフ制エンドレスモードもある)。1プレイ40秒ほどで操作も左右移動と攻撃だけとシンプルだが、ゲーム本来の駆け引きの面白さがあって繰り返し遊んでしまう。レトロな音楽とかわいいドット絵も魅力。

ヴァイオレットフジ子 / カニプロ(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
レトロゲーム愛あふれる2Dアクションゲーム。コントラスト強めの色彩や枚数少なめのアニメーションなどにより強烈なクラシック感を味わえる。一方で上下ニュートラルで3色の属性を使い分ける攻撃はパズル風で斬新。同色で反発する性質を活かしたプラットフォーマーが面白い。硬派な全8ステージ。

ドット絵ゲーム開発ツール, ミニゲーム / STAY@GAME(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
ドット絵のゲームを作れるツールの展示。公式サイトではすでにツールによって開発されたゲームが公開されている。また、今回のデジゲー博会場ではX68000の実機でオリジナルのゲームを遊ぶことができ、これが面白かった。ゲームの原点を感じるX68000用の作品は複数展示されていたようだ。

亜電 / 鷹館(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 デザインからシナリオまで独特のセンスが人々を引きつけてやまない「新時代のベルトスクロールダンスバトル」。シンプルな操作と小気味良いリズムで懐かしのシステムが現代に蘇る。『夢核』『AISZplus』で今すぐその世界観にふれることも可能。以前のイベントで頒布していたダウンロードカードは本作の世界観を表現した格好良いデザインだった。

BearRunner Any% RTA / しゅんて(開発中)(iOS/Android)(第10回デジゲー博出展)
 
ファミコンカセットを叩いてバグらせるというイベント限定仕様で話題をさらった異色作。本作はRTAの画面を模したユニークなランゲーで、主人公のクマは自動的に走る。プレイヤーはここに無敵とワープを発動させるバグで介入、ミスの回避や時間短縮を狙う。左上に流れる生配信風のコメントも面白いお茶目な作品。会場に行くのならこれは見逃せない。

廃棄神譚 / 黒毛屋本舗(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
「『ヒロインを護る」タンクロール特化型」ベルトスクロールアクション。選んだヒロインに応じて技が変化、それぞれの条件(攻撃をガードする、溜め攻撃を当てるなど)を満たすと発動するトリガースキルで個性的な立ち回りができる。魅力的なデザインのキャラがきびきび動くのが遊んでいて楽しい。

*本作は全年齢向けだが公式サイト、Ci-enなどは成人向けの内容を含む。

??? / ukn(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
UIデザイナーとしても活躍している作者による新作アクションゲーム。現在公開中のリズムゲーム『PARADE! - The Rhythm Battle』同様ローポリのカジュアルなデザインとなめらかなアニメーションが魅力。

双腕のソルダート / ぼっち猫(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 格好良い動きにこだわりが詰まった3D-2Dアクションゲーム。ワイヤーにもなる拡張腕で驚くほどなめらかかつ爽快にステージを飛び回れる。SF調のデザインとキャラクターも魅力的に描かれていて続きが非常に気になる。作者はエンジニアとしても活躍されている方。

蒐命のラスティル - とこしえの迷宮城 - / 神電ゲームズ(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
iGi二期生に選ばれたトップビューの3Dアクションゲーム(ビハインドカメラでダンジョンの暗がりが美しく、敵モンスターの存在感も圧倒的なゲームになっていた)。自身の周囲に浮かぶ剣を操る攻撃が見た目に華やか。敵を捕獲・召喚することもできるようだ。透明感のあるエフェクトがきれいで機敏なアクションにも期待。

ラグドーリオン / ちょいちょい(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 リアルな街並みと巨大ロボット。燃えるシチュエーションなのにふらふらしているロボットのギャップが面白い3Dアクションシューティング。ロボットの挙動は物理演算によって制御されているので常に面白い画面ができあがる。部位の破壊と追加パーツの合体が格好良いような面白いような、思わず笑顔になってしまうゲーム。

魔砲少女のメイガスフィア / OHBA堂(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 魔「砲」少女が敵も街並みもまとめて吹っ飛ばす豪快なTPS。戦車砲を携帯するインパクト抜群なアクションときれいなキャラモデルのノベルパートがあるようだ。開発を手掛けるのはベテランゲームサークルOHBA堂。
パブリッシャーは日本のインディーゲームを黎明期から支えているPlayism。

Grim Guardians: Demon Purge / インティ・クリエイツ(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 2Dアクションの雄、インティ・クリエイツが開発しているアクションシューティング。悪魔ハンターの二人を切り替え(もしくは二人プレイ)、それぞれの特徴を活かして攻略する。蒼き雷霆シリーズ最新作 ガンヴォルト 鎖環も出展予定。おそらく今回も大人気なのではなかろうか。

宵祓い探偵ミアズマブレイカー / メビウス(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
和風世界観の全方位ツインスティックシューティング。宵祓い探偵・如月忍(きさらぎ しのぶ) が夜の街に現れた悪霊を祓う。ベルトスクロールのような画面構成で、レベル・スキルの概念や守護霊を憑依させる覚醒(一定時間パワーアップ)などがあるようだ。ドット絵の街並みや悪霊にも期待。

グーニャモンスター / MUTAN(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 寺田てらさんのキャラクターデザインがかわいい3対1の非対称パーティアクション。3人のバスターはTPSスタイルでモンスターを倒してソウルを入手、ゴールへと運ぶ。対して1体のモンスターはアクションスタイルでバスターの全滅を狙う。アトリエシリーズのモデルデザインなどを手掛けてきたMUTANさんによるオリジナルタイトル。

ブルーセイバーズ アーリーミッション / BLUE&WHITE(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 3種の特殊兵装と支援機の存在が特徴的な縦スクロールシューティング。ベテランゲームサークルによる13年ぶりの新作となる。王道STGに組み込まれた新システムは見た目にも圧倒的な存在感。3Dのデモシーンや無線演出、本当に易しいeasy モードなどで初心者もとっつきやすい。

ARMED EATS / Vidr-ON(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 かわいいアートの魅力がとてつもない横スクロールSTG。弾が飛び交う画面はUIなども含めて見どころしかない。Twitter の投稿からは体力制のHPゲージや左右反転するシステム、先祖返り的な燃料メーターなどが見てとれる。

神風帝国 / 神風工房(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 体当たりで道を切り開く(かわいい)ブラックユーモアシューティング。弾数ありのショットとサブウェポンのほか、体当たりからの自爆で範囲攻撃 + リロードができる。クリア評価でタイム狙いならとにかく自爆、かと思いきや弾を撃つほど自爆の範囲が広がるうえ、自爆後はチェックポイントからの戻り復活なので戦略的な使い方が必要になる。やればやるほど面白くなり、最高評価を狙ってやり込んでしまうゲーム。

Cry Pic. / MachiaWorks(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 ボス戦に特化した2Dのアクションシューティング。ジャンプと近接攻撃、ボタン長押しで方向を変えながら撃てるショットを駆使して戦う。アクションゲームのように操作キャラを動かしながらショットで狙い撃つ操作が快適で動かしていて楽しい。同時に弾避けの面白さもあり、回避も使ってしっかりパターンを掴むのが大事。アクションの文法が加わったSTGならではのユニークな面白さがある。

Little Brave / ReoGames(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 ランダムなパワーアップ(三択)で自機を好きにカスタマイズできる弾幕縦シューティング。多彩な強化と時間チャージ式のスキル(今のところボムのような使い勝手)でガンガン攻めていくのが楽しい。ファンタジーな世界観とかわいいデザインの女の子主人公(自機)もシューティングとしてはわりと珍しく遊んでみたくなる。

Magical Blaster / reverse snare(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 オプションのように自機に追従する妖精が特徴的なドット絵横シューティング。道中救出できる妖精はそれぞれ個性的なショットを持ち、ゲージがたまると高火力ショットやバリア展開など様々な効果を持つスキルを発動できる。スキルは最前列の妖精が発動してローテーションするので独自の戦略性がある。と同時にゲージはすぐたまるので撃ちまくりの楽しさも。パステルカラーのドット絵に見入ってしまう。

ELEMASTA / Team エレマスタ(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 驚異のドット絵によるオープンワールドRPG。緻密なドット絵がどこをとっても絵になる遊べる芸術。登場するキャラ数や町、コレクションできる武器の数が膨大な量予定されていて、ひたすらこの世界にもぐり込めそう。夕方、夜と姿を変える景色も美しい。

FastRogue / TamTamGames(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 スマホで遊べるコンパクトなローグライク。マップは3*3 と小さく作られていて、タップして移動するだけなので特有のテクニックは必要なし。一方でアイテム重視、熟考必須なターン制バトルはまさにローグ。回数制のアイテムをどんどん使ってリスクを最小限に抑えよう。満腹度やお店などもあり、おいしいところだけを気軽に遊べる。

魔界堕ちのラズリエル -Lazriel the Demon’s Fall- / otakesan(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
天使ラズリエルが天界に帰るため、時に悪魔の力を借りて道を切りひらくスリリングなローグライク。グリッド・ターンベースの戦略重視なつくりで、悪魔の力は強力だが悪魔側の属性値が上昇してしまう。バランスを取りながら困難な状況を切り抜ける綱渡りが面白い。
家庭用のパブリッシングは日本のインディーゲームを専門に手掛ける気鋭のパブリッシャー、わくわくゲームズが担当。

モン娘ぐらでぃえーた / ZephyrStudio(第10回デジゲー博出展)
 
かの名作『モンスターファーム』をベースにすごろくローグライクに仕立てたかわいいモン娘育成RPG。カードゲームの要領で育成カードを選んで育て、闘技場のマスに止まるとリアルタイムに指示を出す戦闘になる。オリジナルのモン娘やカードのデザインが見ていて楽しい。
同じく家庭用はわくわくゲームズから発売。

百年王国 / かえる屋さんげーむず(第10回デジゲー博出展)
 百年で箱庭に王国を築き上げる都市開発系のゲーム。戦争など負の要素がなくカジュアルにあともう1ターンだけ……が楽しめる。先の見通しが重要なつくりはパズルゲームにも似た感触。穏やかな音楽とかわいい巫女さん、徐々に発展していくドット絵の風景も魅力。
パブリッシャーはわくわくゲームズ。

OU / G-MODE(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
幸田御魚さんのペン画、椎葉大翼さんのギター主体の音楽、さらにroom6、 G-MODEという布陣で制作されているアドベンチャーゲーム。ミヒャエル・エンデのオマージュも鮮やかな「だれかのための物語」に期待せずにはいられない。

断崖のカルム / DOUKUTSU PENGUIN CLUB(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 切り立った崖の上に建つ町を舞台にしたアドベンチャーゲーム。小さなスケールにデフォルメされたデザインは見ているだけでも楽しい。殺生を許さない掟があり、モンスターから隠れて進むステルス要素につながってくるようだ。謎めいた世界の探索が面白そう。iGi第2期生。

ノナプルナイン / ノナプルナイン(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
9年間開発し続けているという探索型・科学アドベンチャー。32階がループするビルを舞台に、アニメも使った豪華演出のSFサスペンスが展開される。サイドビューと主観視点のふたつがあり、実写映像も取り入れるなど実験的な絵作りが熱量高め。講談社ゲームクリエイターズラボ第2期メンバー。

faultシリーズ / ALICE IN DISSONANCE(開発中)(第10回デジゲー博出展)
 
こだわりの設定と人間ドラマに定評のある連作ノベルゲーム。王道ファンタジーと大河戦記、熱いドラマに力の入った演出が加わり映像・映画的な表現に近づいている。カタログにはfault milestone 2 のロゴと「カクテルアドベンチャー」の表記が見える。

1f y0u're a gh0st ca11 me here! / フロシキラボ(第10回デジゲー博出展)
フロシキラボによる新機軸テキスト”アクション”アドベンチャー。冥界のコールセンターで幽霊たちの電話を捌いていく。電話はテキストで表示されるが同時に複数かかってくるので、キーワードを素早く拾って正確な連絡先につなごう。独自のデザインやキャラクターも魅力的。

シノビスラッシュ / Drossel/Studio(iOS/Android)(第10回デジゲー博出展)
 和風の世界観でまとめられたスマホ向けのリズムゲーム。レーンに沿ってノートが流れてくる王道システムのほかに、両サイドにあるフリックするノーツ、そしてフリックで斬り捨てるふすまが特徴となる。楽曲そのものの良さはもちろん、洗練されたデザインと斬撃の爽快感が一線を画する。

不思議な電話グラハム / HZ3 Software(第10回デジゲー博出展)
 
不条理だけどどこか可愛い世界を探索するアドベンチャーゲームStrange Telephone』のグラハムが現実世界に出現。カルチャーイベント「渋谷PARCO P.O.N.D. 2022」にも出展された存在感抜群のそれかと思われる。

ラトレイアの天使たち / かぼちゃれんが(開発中)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 
傘を使った技がユニークなドット絵2Dアクション。傘を開いてふわりと落下したりできるほか、投げた傘を踏み台にしての大ジャンプ>兜割りというコンボがとても楽しかった。淡い色彩のドット絵やキービジュアルもかわいい。

ExXxE / XiKO(サイコ)(開発中)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 華麗な回避でためた力をボスにぶつける1画面の3D-2Dアクション。空中ダッシュやぎりぎり回避でゲージをためてからボスに体当たりすると格好良い攻撃演出が見られる。空中での制動が気持ちよく、それをそのまま敵にぶつける直感的なデザインとリッチな3Dビジュアルが魅力。

ポケット投扇興 / タクロ (iOS/Android)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 京都に伝わる座敷遊び「投扇興」をスマホで再現した風流なゲーム。扇を手前に引っ張って強さと方向を調整し、枕と呼ばれる箱の上に立てた的(蝶)に当てる。投げた後の扇と蝶の姿によって様々な役があり、こんな遊びがあったのかという文化的・知的な楽しみを味わえる。

両手いっぱいに芋の花を / Pon Pon Games(第1回東京ゲームダンジョンほか出展)
 かわいくデフォルメされたキャラクターと戦略的なバトルが特徴の3DダンジョンRPG。戦闘はターンベースの半リアルタイムで、コマンド決定で一斉に行動する所に独特の駆け引きがある。そのほかMPとスタミナの管理、高めの敵攻撃力など緊張感あるバトルが楽しめる。また、随所で様々な行動を見せてくれるローポリのSDキャラがかわいく、ヴィネット的な箱庭デザインも魅力のひとつになっている。

Path of the Abyss / すずきすずぞう(開発中)(第1回東京ゲームダンジョンほか出展)
 ペン画のビジュアルが鮮やかな3DダンジョンRPG。レトロな見た目に違わず骨太な内容で、多彩なスキルや隊列の他に事前にセットするスキルの選択、リアルタイムな戦闘、ヘイト管理など新しい要素も盛り込まれている。緻密なペン画と戦略的な戦闘がディープな遊びを予感させる。

Chronicle / HarvestGameFarm(開発中)(iOS)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 羊皮紙に書きつけられた世界が特徴的なRPG。個性的なクラスから自由にパーティを編成し、宿屋に泊まったり遺跡を探索したりする由緒正しきRPGが楽しめる。3*3マスの陣形を活かした戦略的な戦闘も見どころ。

ヒメをゴールへつれてって / RYOCHAN COMPANY(開発中)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 デザイナーでもある作者の才能が遺憾なく発揮されたパズルゲーム。全てのキャラが同時に動くので、壁などをうまく使ってヒメをゴールへ導こう。結構手ごわいパズルとヒメのためなら捨て身で働くみなさんの活躍が面白い。公式ホームページでは他のゲームやデザインも見ることができる。

ユウゴウパズル / Qrostar(第1回東京ゲームダンジョンほか出展)
 シンプルなのになかなか解けない問題、そして鮮やかな回答で多くのパズル好きを唸らせてきたたつなみさんによるパズルゲーム。ゼリーを動かして同色のものと合体させ、すべてくっつければクリアとなる。一見簡単そうで操作も極めてシンプルなのに、遊んでみるととても難しい。かわいらしいデザインも魅力的で、ゲームの根源的な動かす楽しさがある。

MADCOMMUNE / ウインクしてアイビーム(開発中)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 『シューフォーズ』のクリエイターによるコミュニケーションゲーム。全容はいまだ謎に包まれているものの、ポップなデザインがとてもかわいい。トランプを使ったミニゲームは駆け引きがしっかりあって結果に一喜一憂でき、画面の向こうにいるキャラクターの存在を感じられて楽しかった。

小惑星の教室 / Shibusawa Rocket(iOS/Android)(第1回東京ゲームダンジョン出展)
 キャラクター化された小惑星からいろんな知識を学べるSF短編ノベルゲーム。気候変動によって通常の生活が困難になった近未来、主人公はAI「たまこ」に導かれ小惑星について知る旅に出る。テキストが読みやすくSF仕立ての物語としても面白い。個性的な小惑星たちと交流していると壮大な宇宙が身近に感じられるようになる。

ライジング・アーチ -雷火交わせし試練の塔- / 萬楽破天孔(開発中)(第9回デジゲー博出展)(PC, スマホ)
 
点と点を結ぶワープ移動に特化したユニークなアクションゲーム。ポイントを指定すると距離を問わず一瞬で移動でき、電光石火の勢いでステージを駆け抜けられる。反対方向に引っ張って放つ弓の攻撃も一癖あり、制御が難しいかわりに絶大な威力で上達すると有頂天になれる。

Devil Scroll / GameFloat(開発中)(iOS/Android)(第9回デジゲー博出展)
 魔王の娘ふたりを操作するベルトスクロールな2Dアクション。続けてタップするだけで華麗なコンボを決めることができる。キャラチェンジで遠距離魔法も使用可能。ポップにデフォルメされたキャラクターがとてもかわいく、イベントで頒布していたペーパーも漫画仕立てになっているなどビジュアル面の魅力も大きい。

NeverAwake / Neotro(第9回デジゲー博ほか出展)
 
少女の悪夢の中で戦い続けるツインスティックシューティング。夢の中では少女の嫌いなものがモンスターとなって襲ってくる。彼女は目を覚ますことができるだろうか?ストーリー演出が豊富で操作も直感的、シューティング初心者にとても優しいゲームになっている。一方上級者はスコアアタックなどで楽しめるとのこと。ユニークなアプローチでシューティングの裾野を広げる一作。iGi第1期生。

wanderdawn / Horousamatolune(開発中)(第9回デジゲー博ほか出展)
 ユニークなタッチのイラストがそのままゲームになったような2Dのアクションシューティング。深い青色に彩られた世界を移動する浮遊感が気持ちよく、独特の名前とランダムな性能を持つ銃で敵と戦う姿も絵になる。断片的な情報から世界を創造するナラティブな遊びも楽しい。(イベントでポストカードを衝動買いしたのはここだけの秘密)

https://wanderdawn.jimdosite.com/

イノウノカルテ(開発中)(第9回デジゲー博ほか出展)
 
「トクベツな」子供たちが収容された施設でカウンセリングを行うアドベンチャーゲーム。部屋の中にある物を話題にして会話を進め、子供たちの秘めたる力を明らかにしていこう。正気度などのダークなホラー要素と山場で見せる恐ろしくも美しい絵、そして真摯なシナリオが見どころ。フリー版からパワーアップしたデザインも気になる。講談社ゲームクリエイターズラボ第二期メンバー。

バイナリ・シンドローム / (開発中)(第9回デジゲー博ほか出展)
 
PC-98を模した画面とパステルカラーが印象的なアドベンチャーゲーム。アンドロイドの存在が一般化したものの偏見も根強くある近未来、主人公はカウンセリングを通じてアンドロイドとの共存を図る「LOOK」「TALK」といったコマンド選択システムが懐かしい。イベントや通販でフロッピーディスクやVHSケースを用いるなど、物理的にもレトロなこだわりが光る。

LEDキューブゲーム / 神奈川電子技術研究所(第9回デジゲー博出展)
 立方体の形にLEDを並べたイベントならではのゲーム。アナログなスイッチをいじるときれいな光の波が発生するほか、上から落ちてくる光を受け止めるミニゲームも搭載されている。XYに加えてZ軸もあるので結構難しく、とても面白かった。神電研さんの過去作品も頒布されていた。

狐ト蛙ノ旅 アダシノ島のコトロ鬼 / リアス(開発中)(BitSummit ほか出展)
 
イラストレーター/コンセプトアーティストのリアスさんが自身のイラストをゲーム化したアドベンチャーゲーム。狐の少女が蛙とともに不思議な島を探索する。和風で幻想的な世界は歩き回るだけでも楽しそうだが、温かな光の陰には脅威が潜んでいるらしい。ゲーム的には光と影を使った鬼ごっこの遊びもあるようだ。

英単語の始まり エテュモロギア / Ars Edutainment(iOS)(BitSummit ほか出展)
 
「語源学習」がテーマという異色のパズルRPG。語根を組み合わせて英単語を完成させると攻撃が成立する。語根をビジュアル化したキャラクターデザインが素晴らしく、かわいい見た目で教育的な内容ながら楽しく遊べそうな一作。

34EVERLAST / Kanata Lab.(開発中)
 
忙しい大人のため10分に濃縮されたハイテンポな3Dアクションゲーム。リッチなグラフィックが際立つゲームで、格好いいキービジュアルやトレーラーからは物語も感じ取れる。ステージ中の行動によりルートが分岐するそうで、最速タイムを狙ったやり込みプレイも楽しめそう。主題歌はNieRシリーズなどで有名なEmi Evansさんが担当。iGi第2期生。
IGN Japan のずっと一緒に生中継@TGS2022 Day 4 に出演。

SONOKUNI / DON YASA CREW(開発中)
 
ヒップホップをベースに日本神話を取り込んだ異色のアクションゲーム。真上から見下ろすトップビューとアクの強いデザイン、高難易度と直前からの戻り復活は『Hotline Miami』が引き合いに出される。ただし本作は全方位の近接攻撃や弾き返し、個性のはっきりした敵キャラなどまた違った作り込みが見られる。iGi第2期生。
上に同じくIGN Japan のずっと一緒に生中継@TGS2022 Day 4 に出演。

シュレディンガーズ・コール / Acrobatic Chirimenjako(開発中)
 人類が絶滅した世界で「寂しくて死にきれない者たち」と電話でつながるアドベンチャーゲーム。最後の人類である少女・メアリには彼らの顔が動物のように見え、会話に応じて変化していくという。モノトーンの色彩とラフな描線、細密画を思わせる動物の顔が一種独特の雰囲気をまとっている。集英社ゲームクリエイターズCAMPのゲームコンテスト「GAME BBQ」にて大賞を受賞。

Shinobi non Grata / Studio PICO, Esquadra(開発中)
 幕府転覆を阻止すべく忍者が走る、レトロな要素がたっぷり詰まったアクションゲーム。縦書きのオープニング、凧で飛ぶ忍者などクラシカルな要素にニヤリとする一方、操作は非常に快適。立ち止まることなく敵を切り伏せることができる。対してボスは手ごわく、こちらはパターンを構築する楽しさがある。レトロ調な音楽・グラフィックも見逃せない快作。
パブリッシャーは2D・ドット絵に強く翻訳にも定評があるFlyhigh Works。

GOODBYE WORLD / YO FUJII
 蟹井と熊手、二人のゲームクリエイターの生活を描くアドベンチャーゲーム。柔らかくノスタルジックなドット絵がこの上なくかわいい。パブリッシャーは同じくFlyhigh Works。本作については何も知らずに遊んだほうが面白いと思うので、以下は蛇足となる。
物語に関連して挿入されるパズルパートもばっちり面白い。一方で現実に向き合う不器用なふたりに感情移入せざるを得ない。一点突破な作風は彼女たちのあり方とだぶって見えるような気も。
パブリッシャーは同じくFlyhigh Works。

DIMENSION GIRL -次元少女-亜空間こねる / CREST(開発中)
 
思わず見入ってしまうアニメーションがTwitterで話題になった「次元少女 亜空間こねる」がまさかのゲーム化。リリースによれば「謎の組織に汚染されたシンジュクシティを救うため、2人が息を合わせて敵をぶっとばしながらビルからビルへと駆け回ります。」とのこと。ジャンルはローグライト横スクロールアクションになるようだ。

ピギーワン SUPER SPARK / はなぶし,hako生活(開発中)
 「ずっと真夜中でいいのに。」のMVで知られるアニメーターはなぶしさんと 『アンリアルライフ』のhako生活さんによるドット絵2Dアクション。ビビッドな色使いのビジュアルが魅力なのは言うまでもないが、1本のアニメ作品のようなシナリオの作り込みにも期待したい。ちなみにクラウドファンディングは開始2時間で目標を達成したとか。

Guns Undarkness / Shoji meguro(開発中)
 真・女神転生、ペルソナなどのアトラス作品で知られる作曲家、目黒将司さんが独立してゲームを開発するというニュースが衝撃的だったRPG。ポストアポカリプスの近未来でステルスアクションとコマンドバトルが組み合わさった銃撃戦が展開される。無機物なのになまめかしいSFデザインにひと昔前のアトラス作品を感じた。

四のの目 / WODAN(開発中)
 いわゆる「シレン的な」、元の意味でのローグライクゲーム。江戸時代のお化け屋敷がコンセプトという和風のゲームで、石燕以来の百鬼夜行がドット絵で楽しめるようだ。特に気になるのが本作が脱出ゲームとされている点。アイテムを使って注意をそらすなど戦略的な攻略が個性になりそう。

ノロワレサイクル / Bokusen Studio, Rackpinion Works(開発中)
 PS1の名作ホラーアドベンチャー『トワイライトシンドローム』『夕闇通り探検隊』の影響を受けたというアドベンチャーゲーム。三人組の女の子や当時モーションキャプチャーで作られた独特の歩き方などが再現されていて、同作ファンにはとても嬉しい。ノロイの謎、じわりと迫る恐怖など日本的な怖さをテーマに開発されているようだ。

Tokyo Stories -working title- / ドリコム(開発中)
 いなくなった彼女を探す都市の物語。ピクセルアートのように見える抒情的な3Dアートが話題になったアドベンチャーゲーム。プレイレポートによると固定カメラが切り替わって世界を切り取るスタイルのようだ。Twitterで公開されている他作品もからめたスナップショットがユニーク。

EDEN.schemata(); / WSS playground, illuCalab(開発中)
 Why so serious のゲームブランドWSS playground とilluCalab. が仕掛けるSFミステリーアドベンチャー。首なしの死体「博士」を前に目覚めた記憶喪失の主人公、そしてアンドロイドの少女という謎だらけの状況からシナリオが分岐。プレイするたびにUIやゲームの前提が変化していくという。全編手描きのアニメーションに圧倒的な存在感がある。

ケロブラスター / 開発室Pixel
 『洞窟物語』で有名な開発室Pixel による2Dアクションシューティング。ジェットパックとショットを駆使して練り込まれたステージを攻略しよう。洗練されたレベルデザインで2Dアクションの醍醐味を心ゆくまで味わえる。ピコピコサウンドと渋い色使い、ほんのりブラックなユーモアもこのスタジオならでは。

Downwell / もっぴん
 シンプルなデザインと優れたゲーム性で一躍有名になった2Dアクション。操作キャラはどんどん落下していくので、ガンブーツのショットで攻撃しつつ勢いを殺して滞空する。アクションの気持ち良さとビビッドな色使い、1レバー1ボタンに込められた斬新で奥深いかけ引きはゲームデザインのお手本のようだと絶賛された。

DigDigMine / GreenTeaArea
 
ブロックを壊して右へと掘り進んでいくレトロなパズルゲーム。つながったブロックは一度に壊すことができ、「!」マークのブロックを壊すと食べ物か爆弾が出てくる。満腹度が常に減っていくので食べ物で回復しなければならないが、同時に爆弾のリスクもあるというロジック。パステルカラーのデザインがかわいく、100mごとにデザインと音楽が変わる楽しみもある。

ENDER LILIES: Quietus of the Knights / Binary Haze Interactive

天穂のサクナヒメ / えーでるわいす

魔法少女は自由に変身できない。 / デジメカ製作所
 吉田はどこにでもいる普通の女子高生。ある日空から降ってきた杖の直撃を食らった彼女は魔砲をぶっ放す魔法少女になったのだった。ただし変身できるのは15秒間だ!通常の女子高生モードでは攻撃できないので、障壁を作りつつ敵を誘導する。時間経過で魔力がたまれば自動的に魔法少女に変身、一転して主砲と副砲の一斉掃射で敵を殲滅する爽快TPSとなる。ボイスも含めたコミカルな展開とステージを覚えてやり込む意外な奥深さが魅力。

溶鉄のマルフーシャ / hinyari9
 ドット絵で描かれた軍服少女が魅力的な拠点防衛シューティング。ランダムに出現するカードで仲間を増やし兵装を強化、右側から迫ってくる敵を破壊して生存を図る。ドット絵の女の子や敵兵器の魅力もさることながら、容赦ない税金控除をはじめとするディストピアな世界観も人気の理由。

ElecHead / 生高橋
 ふれている地形に通電してしまうロボットが主人公のアクションパズル。通電中は床が出現するなどギミックが動作し、ロボットの移動と仕掛けのオン/オフを同時に考える直感的でユニークなパズルになっている。頭を投げるアクションもあり、一つのアイデアを様々に発展させた丁寧な作りで評価が高い日本的なゲーム。

ムラサキ劔 / カタテマ
 
ショットでオブジェクトを弾いて連鎖爆発させる一風変わった弾幕シューティング / パズルゲーム。基本はシューティングのシステムだがステージに赤と青のオブジェクトがあり、ショットを当てることで起動、それが同色のものにぶつかるとそれぞれ起動して弾消し + 高得点の大爆発が起こる。和風のデザインも鮮やかな独特の遊びをもったアクションパズル。

クトゥルフ神話RPGシリーズ / AlchemyBlue
 
ファミコン『スウィートホーム』のようなホラーRPGでクトゥルフ神話を描くRPGシリーズ。全くの一般人が「せいぶつがく」などの日常的なスキルで戦うスタイルには独特の魅力がある。トップビューで描かれたドット絵の館や敵グラフィックも見どころ。

世界の為の全ての少女 / yondray

電車でDシリーズ / 地主一派
「複線ドリフト」というパワーワードで有名なレースゲーム。電車でGOと頭文字D がまさかの合体を果たした同人ならではの発想には異様な勢いがある。好みの車両を選んで線路を爆走することができ、レース中にはボイス付きでお約束なセリフのガヤが入る。

MECHBLAZE / ASTRO PORT

神威 / SITER SKAIN
 完成度の高さで知られた同人STGの傑作。高低差のある画面全体に放つ「雷撃」が特徴で、稲妻が敵を自動的に捉えてステージを貫く。レイシリーズはじめ商業STGのオマージュが豊富な作品だが、難易度の幅が広くシステムもシンプルかつ爽快、こだわりの演出は誰もが楽しめる。高難易度モードや稼ぎシステムで上級者もやりこめるバランスで、洗練された内容から商業版も発売された。

Crimzon Clover World EXplosion / 四ツ羽根

Hellsinker. / Ruminant's Whimper
 非常に独特なシステムと用語で同人STGの歴史に爪痕を残した異色作。ショットを撃つ/撃たないことによるゲージ管理と敵弾相殺、ボム発動による状態変化など本作の遊びは他のSTGとはかなり異なる。マニュアルも画面も情報量が半端ではないが、親切なプレイヤーが解説してくれているうえ難易度そのものは特別高いわけではない。凝りに凝ったシステムと設定から生み出される唯一無二の世界により、今に至るまで孤高の名作として屹立している。

とつげき!人間戦車シリーズ / 焼肉万歳
 
ほんのりブラックなユーモアが楽しいミリタリーSLG。持てる資金で人間戦車を生産・改良、戦場では索敵で敵影を捉えて素早く撃ち抜く。ヘックスのフィールドで半リアルタイムに索敵・射撃する手探り感にはミリタリーSRPGの醍醐味が詰まっている。SDキャラによるコミカルな幕間ノベルも魅力。

ひまわり / ぶらんくのーと
 ぶらんくのーとによる同人ノベルを代表する有名作。主人公の高校生・陽一は宇宙部の仲間たちと充実した生活を送っていた。2年前の事故のことはもう忘れた。そんな折、UFOが墜落するのを目撃。UFOに乗っていた少女・アリエスは記憶を失っていたので陽一の家で一緒に暮らすことにした。ユーザーに絶賛されPSPにも移植された名作。オリジナル18禁版も配信中。

シロナガス島への帰還 -Return to Shironagasu Island- / 鬼虫兵庫
ヒゲが似合う渋い探偵・池田戦と相棒の少女・出雲ヶ崎ねね子が絶海の孤島へ調査に赴く。往年のアドベンチャーゲームやサスペンス映画の手法を駆使したシナリオと演出は間違いのない面白さ。

キョンシー×タオシー / 電動伝奇堂
センス良く動きまくる演出に目を奪われる、道教がテーマの伝奇ノベル。手描きのアニメやCG、古典籍の引用までも駆使してコミカルな日常や緊迫した戦闘を描く。ちょっと懐かしい少年漫画のような雰囲気が爽やかで、ボーカル曲もハイセンス。2章まで無料、3章はDLCとして公開されている。

ナツノカナタ / Kazuhide Oka
ノベルゲームをベースにノンフィールドなローグライクを取り入れたアドベンチャーゲーム。たまたま古いコンピュータを見つけたあなたは画面越しにある少女と出会う。向こうの世界はパンデミックで崩壊したらしい?すっきりしたデザインが爽やかな夏を感じさせるゲーム。挿絵とテキストで進行するノベルとゲームのハイブリッドも独特なものがある。

Sphere Knight / PepperBomb(iOS/Android)
 シンプル操作で本格派のアクションが楽しめるアーケードライクなゲーム。球体の騎士「スフィアナイト」をフリックで転がして体当たりで敵を倒す。画面は一画面固定かつドット絵とレトロ調で、素晴らしい音楽はサントラが発売された。ソウルシリーズの影響がうかがえるダークなシナリオも魅力のひとつ。

Super Glitter Rush / tiny cactus studio(iOS/Android, PC)
 シンプルな画面構成とポップなデザインが特徴的な変則弾幕シューティング。こちらのショットが敵弾を巻き込むのが特徴で、大量の弾幕を避けるよりむしろ引きつけて撃ち返す。ショットにはエネルギー制限があるので、精確な一撃を叩き込むことで大ダメージ+エネルギー回復を狙う奥深さもある。敵も味方も弾幕すらもかわいくデザインされている、まさに”ポップでキュート”なゲームで誰でもカジュアルに楽しめる。

MeltLand / Masataka Hakozaki(iOS/Android)
 とろりとしたフィールドを持ち上げることで水滴をゴールまで導くアクションパズル。間接的な操作で起伏を乗り越える独特の遊びがもどかしくも面白い。艶やかなステージと弾力ある水滴の表現、神秘的な音楽が美しい作品。技術屋さんならではの高度な技術でありながら触ってみればすぐに分かる・誰にでも遊べるゲームになっているのがすごいところ。

Recoil Gunner / Annulus Games(iOS/Android, PC)
 ショットの反動で移動するローグライクな全方位シューティング。引っ張ってチャージ、離すとショットという直感的な操作で、レベルアップ時のパワーアップを活用して可能な限りスコアを稼ぐアーケードライクなゲーム。敵を倒すためにショットを撃つと同時に反動でミスしないようにするのが面白い。SFの世界観に合わせた4つ打ちテクノサウンドも魅力。

TIME LOCKER - Shooter / Otsuka(iOS/Android)
 独創的なルールとデザインで話題になったカジュアルシューティング。フリックで移動しながらショットを撃つが、自分が止まると敵も動きを止める。半リアルタイムな時間を操ってスコアを稼ぎつつ、後ろから迫る虚無やボスにどう対処するか。シンプルながら奥深い戦略が楽しめる。ローポリの動物と白地にグリッドの背景、あえてBGMを排したつくりが幾何学的な美しさを生み出している。

カタストロフィレストラン/ ズィーマ(iOS/Android)
 終末世界で人々に料理をふるまうアクションアドベンチャー。シェフの手にかかれば野生の電子レンジも激うま料理へと変貌する。あまりの美味しさで口走る料理漫画のような謎の誉め言葉が面白い。調理はアクションゲームになっており、個性豊かな食材たちとの戦いがミニゲームで楽しめる。常識が行方不明な終末世界は一方で優しさにあふれている。この世界の優しさを知ってしまった者は二度と離れられなくなるらしい。

まつろぱれっと / SleepingMuseum(iOS/Android)
 呪いの絵画に描かれた少女と過ごすホラーアドベンチャー。部屋に残された物からヒントを探り、少女の機嫌を損ねないように未完の絵画に色を加えていこう。一日でも長くこの命が永らえるように。ホラーゲームではあるが恐怖がメインではないジャンルホラー。どことなくコミカルな「死に様」を集めるのが楽しい。ゲームを進めると時々携帯に謎のメッセージが届く。あなたは生きて真相に辿り着けるだろうか?

時効1分の世界 / ScreenPocket(Android, PC)
 1分以内に現場を調査してホシを挙げるポップでハイスピードな推理ゲーム。マス目に区切られたステージの任意の箇所を調査、手掛かりを見つけると身長や体格などの特徴が少しだけ明かされる(具体的にはピクトグラムのマスクが一部はがれる)。論理的な推理で犯人を絞り込んでいくほか、慣れると部分的な特徴である程度推測ができるようになるのが面白い。女の子のファッションや大胆な画面構成、おしゃれな音楽などポップに統一されたデザインも魅力。

ふしぎの森でコーヒーを / ふじたかし(iOS/Android)
 いつの間にか迷い込んでいた森でゆったりとコーヒーを楽しむ短編アドベンチャーゲーム。いわゆる「放置ゲー」のシステムだが忙しいものではなく、鈴虫の声や焚火の音を聞きながらゆったりとプレイできる。コーヒーの豆を植えて収穫。それからおいしいコーヒーを淹れてもいいし、ストーリーをアンロックしてお話を読んでもいい。小説のような落ち着いた文章やインテリア(エクステリア?)のカスタマイズも魅力の一つ。大人の主人公にふさわしい、ささやかで少し不思議な物語。

霜夜ゆく / 旧世紀網膜博物館(iOS/Android)
 SF小説の一ジャンル「方程式もの」をテーマにしたローグライクアドベンチャー。宇宙を航行中の緊急艇は忍び込んだ少女のために過積載となり、何かを捨てなければならなくなった。AIは少女の投棄を提案するが……。
物資を厳選して限られた時間の中で効率よく重量を減らしていくADV/SLG。ランダム要素を排した論理的なプレイと高めの難易度が周回を加速させる。洗練されたデザインと爽やかな音楽には理知的な雰囲気がただよう。一方で少女のアニメーションや全アイテムに個別に用意されたコメントなど、乾いたユーモアやかわいい要素も魅力的。