ハマダイコンとハマボウフウを食べてみた
ある日、私はキス釣りに浜へ行った。
向かった浜はあまり整備されておらず、自然の状態が残っているような綺麗な浜だ。
そういう浜ではかつての植生が残っており、浜辺の植物の宝庫となっている。
浜近くの駐車場に車を停めて釣りの準備をしている際に綺麗なピンク色の花が咲いているのを見つけた。
ピンク色の花の正体はハマダイコンである。
ハマダイコンは名前の通り浜辺に生えているダイコンの仲間で、栽培品種のダイコンが野生化したものと言われているが、実際は栽培品種とは異なる野生のダイコンである。
もちろん普通のダイコンのように食べることは可能である為、私は興味本位にハマダイコンを引き抜いて持ち帰ってみた。
また、ハマダイコンが生えていた場所のすぐ近くにはハマボウフウという野草が生えていた。
ハマボウフウはセリ科の多年草で名前の通り浜辺に自生する植物だ。
昔はハマボウフウは高級なつま(刺身を乗っけるやつ)として利用されてきたそうで、乱獲の影響で数が少なくなっているという。
そのハマボウフウも食べることができる為、私はハマボウフウの株を傷つけないよう慎重に葉っぱだけを持ち帰って食べることにした。
キス釣りはさっぱりだったが、ハマダイコンとハマボウフウは大量に採れたので、こちらをメインに食べることにした。
ハマダイコンを包丁で切ろうとしたがとても硬い。というのもハマダイコンには硬い芯があるからだ。芯は黒っぽくてまるでゴボウのようだ。
あまりにも硬いので、ハマダイコンをいちょう切りにした後、あく抜きを兼ねて重曹で煮ることにした。
重曹で煮た後は水に晒して、しょうゆとみりんで煮込んでみた。
続いてハマボウフウ。これはあく抜きする必要性も無いので、さっと熱湯で茹でて水に晒して酢味噌和えにした。
完成した。さて、味の方は。
ハマダイコン
重曹で煮て柔らかくはなったものの、芯の部分はゴボウのように硬くて繊維質で美味しくない。風味はダイコンに似ているが、ダイコンには劣る。
ダイコンの仲間ということで期待していたが、見事裏切られる結果となった。
味:★
入手性:★★
ハマボウフウ
セリ科特有の爽やかな香りが口いっぱいに広がる。セリやミツバと違ってとても肉厚で食感が柔らかくてとても美味しかった。
しかし、近年はかなり数を減らしているということで入手性は低い。
味:★★★
入手性:★
ハマボウフウはとても美味しい。セリ科特有の香りがするので苦手な人もいるかもしれないが、私はセリ好きなので美味しく食べることができた。
ハマダイコンは調理法次第では美味しく食べられるかもしれないが、そのまま調理して食べても美味しくないと思う。
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