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月報

やあやあやあ。

みんな元気かい。

春休みくらい時間あるし溜めてた下書きなんとかしよ〜とか呑気に考えてたのが嘘みたいだな。続きは書くよ。すまん。

春休みって単語が恋しくて恋しくて嗚咽が止まらない。


この1ヶ月いかがでしたか。

私は言わずもがなだ。

入社式の後、先輩の後について会社の中を案内してもらった。何の障害もない平坦なコンクリ道を歩いていた矢先に、足首が理論上考えられない方向に曲がりやがった。しかし、鍛え上げられた反射神経で、咄嗟に逆足を出し大地を踏み締めた。広辞苑の「危機一髪」の説明に書いても遜色ないのではというくらいに完璧な危機回避能力を零細企業に見せつけた。

ただ一点、先輩が「ここの花壇は社長が大切にしてて、庭師さんに世話してもらってる」と説明した直後に、その花壇にGUのパンプスの踵を突き刺したこと以外は評価に値する。

コケるの回避できたから思いっきり「セーフ」って呟いたけど、先輩に「アウトだよ」って微笑まれたな。花は踏んでないのに。


昼休憩は今のところ「一緒に食べよう」的な風潮に反旗を翻せずにいる。

今日は、アプリで会った男のカラオケの選曲が面白くなかったという題目で私以外は盛り上がっていた。

ほっそい裏声でミセス歌うんじゃねえよ、wacciとか歌ってくれたらときめくのに、と捲し立てている。

基本的に共感できない話題に関しては一時的鎖国政策をとっているので、急に話を振られると私のiOSはフリーズする。

「Agちゃんは?」

「ん??」

「これ歌われたらきゅんとする!みたいなのないの?」

「MCハマーかな」

「なにそれ」

違うんだ。
昨日洗濯を干すときにノリノリで聞いていたMCハマーが割り込んできただけなんだよ。カラオケ初回にしては選曲が尖りすぎだよ。

「え、あー、よ、洋楽?」と苦し紛れの言い訳を吐く。

「えーそうなんだ!洋楽歌えるのかっこいいよね」

おそらく彼女たちがイメージしているのはチャーリー・プースとかMaroon5だろうな。違うよ。


後は、そうだな、死ぬほど嫌いな電話を毎日取っている。偉すぎる。苦手なことから逃げず電話を、取っている。本当に偉い。誰か褒めろ。

別の課にFUJITAという男がいるのだが、そのFUJITA、とにかく電話のクセが強い。
「◯◯(会社名)でございます」の「す」で急激に音階が上がる。言うなれば「サザエでございます」のイントネーションと全く一緒。

FUJITAの独特の発音にSAZAEを想起する人は後を絶たず、会社の中でFUJITA=SAZAEの方程式が暗黙の了解として成立していた。

そして、私が嫌々とった電話の相手先が指名したのがFUJITAだった。FUJITAはというと、席にいない。NO FUJITA。

そういう場合、席にいない不届者を呼び出すシステム(校内放送みたいな)を用いる。

「設計課、藤田さん。設計課、藤田さん。外線3番にお電話です」

これを2回、repeat after me する。

電話への圧倒的嫌悪感と、初めての呼び出しでの緊張と、同時に自分の内線(2番)もかかってきて、もう大パニックであった私は、

「設計課、サザエさん。内線2番にお電話です」

と全ての情報をRemixした上で全不正解を瞬時に社内全域に通達した。

慌てた先輩にTAKE2行こう!と励まされたが、もうパニックにカタカナを加えられるとパニックの上乗せでしかない。

「え!?わかりました!!TAKE2いきます!!」

もしっかりお知らせしながら、慌てふためくままに電話をガチャ切りした。

実はそのタイミングで、天下のキーエンスが来客しており放送を聞いて肩を震わせていたと後から聞いた。私のキーエンス玉の輿計画は入社二週間にして玉砕した。

他にもマルチさながらビジネスマナー外部研修の全貌とか南海トラフが来たら絶対に死ぬ社宅の話とか、山のようにあるが今日はここまで。

とにかく。

とりあえずあと一日。みんながんばろうぜ。

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