東京科学大学への編入学を目指す学生が高専4,5年次に受講すべき講義②

今回の記事では、前回の記事に引き続き、東京工業大学に編入学を志す学生が高専時代に受講しておくべき単位について、お伝えします。
前回の記事については下の記事を参照ください。

文責:令和5年度 工学院 経営工学系 3年次編入学 李
最終更新日:2024年1月11日


記事の結論

今回の記事の結論は、

必要な人は、高専4,5年次のどちらかで、
「第二外国語」の単位を
半年、もしくは通年で受講しておけ

です。

選択必修の第二外国語

東工大では、卒業までに4単位の第二外国語を選択必修として取得する必要があります。
同じ言語で続けて第1クウォーターから第4クウォーターにかけて続けて4単位を取得するか、2つの言語をそれぞれ2単位ずつ取得することが求められます。

単位認定の対象となるのは、前回の記事で述べたように、4,5年次に取得した単位のみです。
よって、3年次に履修した第二外国語は認定の対象となりません。

認定対象となる言語

選択必修の認定となる言語は、東工大で開講されている単位と対応している必要があります。
下に選択肢となる言語を示します。

  • ドイツ語

  • フランス語

  • スペイン語

  • ロシア語

  • 中国語

  • イタリア語(※)

  • 韓国語(※)

以上の7か国語について、第1クウォーターから第4クウォーターのそれぞれで1~4の単位が順番に開講されています。
同じ言語の1~4を履修するか、別の言語でそれぞれ1,2を取得するのかを求められます。1,2と3,4で別の言語を取得することは認められません。
ただし、イタリア語と韓国語に関しては、1,2しか卒業要件にカウントされず、3,4は卒業要件になりません。
よって、韓国語orイタリア語を選択した学生は、卒業要件のために他の言語の1,2の単位を取らなければならないこととなります。
高専で、韓国語とイタリア語を一年間履修したという学生は、4単位の単位認定をもらうことが出来ますが、前半部分の1,2しか卒業要件にカウントされないため、東工大で別の言語の1,2を前期の半年で履修することになります。

もし高専にて週1回の講義を半年間受講したのならば、2単位のみが認定されるため、
編入後に同じ言語の3,4番目の講義を受講するか、他の言語の1,2の2単位を取得することが求められます。

別の言語で単位を取得する場合

本来、別々の言語で4単位の取得を目指す場合、同じクウォーターに同時に2つの外国語を履修することはシステム上許可されないため、第1、第2クウォーター(前期)で1,2を取得した後に、次年度の前期にもう一度1,2が開講されるのを待つしかありません。
これは、学生が2年次、3年次にかけて第二外国語を履修することを前提としているからです。
しかし、3年次編入生の場合は、別の外国語のために4年次まで第二外国語の単位を引きずることになります。そのため、編入生は特別措置として、二つの言語を同時に履修をすることが可能です。

履修登録システム上は、同じクウォーターには、1つの言語しか登録できませんが、大岡山キャンパスにある「第二外国語事務所」に直接問い合わせることで対応して頂くことが可能です。

単位認定を狙うことをおすすめする学生

高専の4,5年次に「第二外国語」の単位の取得をし、単位認定をねらうことをおすすめする学生は下の二つの学生です。

  1. 生命理工学院志望の学生

  2. 朝が得意でなく、GPAにこだわりのない学生

1について、
生命理工学院の学生はすずかけ台付近に賃貸を借りています。第3クウォーター(後期)には研究室の仮配属がありほとんどがすずかけ台キャンパスの研究室に通うことになります。
その点で、単位認定をもらわなければ、後期に、毎週水曜日に第二外国語の履修のためだけに往復2,3時間かけて大岡山キャンパスに通わされることになります。
そのため、認定をもらい、通学や履修の負担を減らすことも一つの手です。
2について、
専門科目の単位を優先したいや、課外活動に力を入れたいからGPAは気にしないといった学生もいることかと思います。
そういう学生にとっては、ただの負担となるため、単位認定でこの卒業要件を満たすことをおすすめします。

東工大で二外の受講をおすすめする学生

この記事を書いている人は東工大で第二外国語を4単位履修しましたが、個人的に、東工大で履修することおすすめする側面もあります。
下の2つのどちらかに該当する学生は、単位認定を申請せずに東工大で履修するという選択肢も考えてよいと思っています。

  1. 授業や成績に対するモチベーションが高い学生

  2. 外国語が好きな方

1に関して、
人気の研究室に行きたいなどの理由により、成績にこだわりたい学生には、”個人的には”、あえて単位認定はもらわずに、東工大で第二外国語を履修することをおすすめします。
というのも、第二外国語は、朝ちゃんと起きて、すべての講義に出席し、ちゃんと勉強しさえすれば、4単位100点を狙える科目です。(中にはハズレの先生もいますが…… 先生については入学後に先輩に相談ください。)
「GPAを稼げる」という点で非常に有益な科目でもあります。
出席点が非常に高いため、一回の欠席で最終成績から5点引かれることも珍しくありません。
授業や成績に高いモチベーションを維持できる学生には、東工大で履修することも一つの手だと考えています。
2に関して、
単純に第二外国語を学びたいという学生も、特に理由はありませんが、おすすめします。

最後に

私の出身高専では、第二外国語の単位が3年次の通年で開講されていたため、中国語の通年科目を受けにも関わらず、1単位も認定はもらえず、
もう一度第二外国語の4単位を東工大で受講することとなりました。
人気の研究室を志望していたため、高GPAを維持する必要がありまいたが、結果として、第二外国語の単位は良いGPA稼ぎになったため、単位認定をもらえずによかったと考えています。


今回は、「編入試験受験生のための情報シリーズ」の第1弾の後半部分として、東工大での第二外国語の履修について、お伝えしました。

それでは、また次の記事でお会いしましょう。