見出し画像

2023年9月 日経平均中期的展望

金融政策、マクロ経済観点で日経平均株価の中期的な方向性を考察しています。


9月27日更新

※太文字が前回分より更新箇所

【中長期的展望】

8月~10月は調整局面、11月~上昇開始

【NYと世界市場】

米国の物価関連指標は下落トレンドが一服しリバウンド局面に突入した可能性がある。(8月分CPI総合前年比3.7%)
景気や雇用関連指標は好調であり景気後退懸念が低下しつつあることで米国債券が売られ金利が上昇しいている。また、経済が堅調なため引き続き年内にあと1回(11月か)の再利上げが意識されている。

FEDはターミナルレート引き上げ停止のタイミングを模索しているが、パウエル議長は引き続き「データ次第」と明言しており、上記の通り各種指標発表には絶えず気を払う必要がある。

明確なポジティブ材料としては、今年2023年は大統領中間選挙前年であり、歴史的に株価は上昇しやすい傾向にある。
金利上昇にともない目先は株価にとってネガティブな環境だが、歴史的な傾向どおり10月中旬までには底打ちを想定する。

【日本市場】

国内では日銀の植田総裁が金融緩和継続を明言していたが7月の政策決定会合でYCCの許容範囲を±10%にしたことで、マーケットからは実質の利上げと同等と解釈される(厳密には利上げではない)と想定していたが、物価目標2%安定までは金融緩和を粘り強く進めるという姿勢は基本的な姿勢は変わっておらず、引き続き円安基調である。

また、国内のマクロ経済状況は良好であり5月からの株価上昇の一因にもなっている。
総合すると、日本は緩和継続であり円安が進行中で株価にはポジティブな状態が続いている。
米国の利上げ動向も見逃せないが、年内の利上げ停止がアナウンスされる可能性は少なく、この観点ではしばらく円安ドル高が続きやすいか。

日柄や季節性を合わせて考慮すると歴史的な傾向では10月までは調整局面になりやすいわけだが、現状緩やかながらも高値から5%を超える調整になっており、これから9月を迎えることを考慮すると、10%以上下落する値幅調整に発展する可能性が強くなってきたと考えるのが無難か。

先述のとおりマクロ的な経済データでは日本経済は好調であり、10月までの調整期間を通過した後は株価は再度上昇トレンドに発展する可能性が高い。

まとめ

米国や世界の市場と合わせて考慮すると
9月〜10月は軟調に。11月前後から再度中期上昇トレンドに入る可能性を念頭に置いている。なお日本単体で注目すべきファンダメンタルズの材料としては、やはり日銀の金融政策と考えている。

直近の季節性:
9月~10月で高値から10%程度の調整があるものと考えておく。


免責事項:
当noteは、投資判断の参考となる情報の提供を目的としたものであり、「金商法2条8項11号」に該当する「投資助言業」(売買支持、助言、指南等)を行なうものではありません。また、将来の投資成果を示唆または保証するものではなく、参考情報であり、売買の一切について責任を負いません。
最終的な投資判断は必ずご自身で行なっていただきますよう、お願いいたします。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?